大人げない書込みは自らを貶めるだけだ。

<お笑いコンビ「爆笑問題」らの所属事務所「タイタン」が、タレントに関するSNS上の誹謗中傷やデマの拡散に対して法的措置をとる考えを示した。

「爆笑」の太田光さんがテレビ番組などで「旧統一教会」に関する考えを述べたところ、ネット上では批判的な投稿が相次いでいた。ついには、ツイッターで「#太田光をテレビに出すな」がトレンド入りする事態となっている。 太田さんの妻であり、タイタン社長である太田光代さんはリリース翌日の9月15日、弁護士ドットコムニュースの取材に応じて、リリースを出すに至った思いだけでなく、「宗教2世」としての過去を語った。
 光代さんは、ある宗教の信者だった実母に胎児のころに入信させられ、のちに「このままでは母を殺してしまう」とまで思い悩んでいたという。 

太田さんへの攻撃が日に日に強まっている 
 タイタンは14日、公式サイトで、「非常に残念なことに、叱咤激励の範囲を大幅に超えて、タレント個人に対する人格攻撃とも取れる誹謗中傷等も散見される」状況にあるとうったえた。 会社としてタレントを守るために「表現の自由の範囲内を超えていると判断される誹謗中傷や虚偽事実の拡散等につきましては、不本意ではございますが、刑事告訴や被害届の提出を含む法的措置により、毅然とした対応を取って参ります」とし、自覚ある投稿者に削除などの対応を呼びかけた。 タイタン所属の太田光さんは、安倍元首相銃撃事件に端を発した「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)をめぐる問題について、メディア上でたびたび発言している。教団への批判が高まる中で、信仰をもつ信者が偏見の目で見られるのではないかといった意見を述べ、賛否を呼んでいた。

 ●本当は法的措置なんて取りたくない 
 太田さんの妻でもあり、事務所代表をつとめる光代さんは、弁護士ドットコムニュースの取材に「法的措置」の意向を明らかにするに至った考えを語った。 
「リリースは、会社としてタレント全員を守るためのものであって、その中には太田(光さん)も含まれますが、太田のことがあって出したものではありません」 
 だが、太田さんが旧統一教会について語る言葉が「教団擁護」と受け取られ、それが事務所や、ほかのタレントへの攻撃につながっているような状況があるという。
 「リリースにも『愛されるタレント育成』とあるように、特に若手のために法的措置ということをしっかりここで示す必要があると考えました。太田を今さら愛されるタレントにしようと思うわけがありませんし。 そのとばっちりか、SNSでは憶測から事務所の若手タレントにも『死ね』だとか、嫌がらせのひどい言葉が投げかけられています。 太田も傷つくことはある人ですが、SNSをやっていませんし、見ることもありません。何かあればテレビやラジオなど言い返せる場所があって、批判をはねかえせます。最近では、爆笑問題のYouTubeも始めました。ただ、若手はSNSをやっていますし、見ます。言い返せるかというと、そうでもありません。 今に始まったことではありませんが、事務所にも、脅迫や変な電話がたくさんかかってきます。全部録音していますし、阿佐ヶ谷の芸能事務所はうちくらいなので、杉並警察署もよく気にかけてくれています。過去には、事務所に来た人が、私不在の間に、私が経営する店の女の子を人質にとったことまでありました」 ネット上の投稿が過激化して、事務所関係者が身の危険を感じる事態となるにあたり、今のうちが釘をさすタイミングだと感じたというのだ。 太田さんらへの殺害予告がネット掲示板に投稿されたこともあったという。
 「警察はすぐに動いてくれました。大学生なら大人だと思うので許しませんけど、捕まえてみると、みんな子どもなんです。高校生や小学生までいました。お父さんお母さんがやって来て、『子どもに将来があるから』と両手をついて謝るんです。 私はそういうのイヤなので、正直なところ、今回も法的措置をとりたくない。ただ、今年7月には侮辱罪も厳罰化されました。そういうタイミングで、ネットの誹謗中傷やデマに対して、会社として方針を示しておこうと。それでも引かないなら、それはそれで粛々と対応します」

 ●突然の「私は宗教2世」カミングアウト
 突然思い出した自分の過去 光代さんは先月末、自身のツイッターで、突然「宗教2世」であることを告白した。実母が、旧統一教会ではないある宗教の信者だったという。 
〈母と、私の実の父が別れた後に私が産まれました。母は離れていった父に対抗するような宗教を選び、私が産まれて直ぐに入信させました。当時は宗教の自由など機能していません〉 〈私が宗教二世だったからかな。子供の時、育ての父が助けてくれて脱会したけど。今問題の教会ではないけど。親戚の中にも宗教の人いるから。だから全く関係ないアーリン(編注:太田光さんのこと)が。私の犠牲になっているのかな〉
  これらのつぶやきもまたネットニュースになるなど波紋を呼んだ。太田さんのことを絡めた内容の投稿もあり、意図するところはなんだったのか。 
「悲しげに書いてしまったと思います。でも、私、宗教2世だったことを忘れていたんです。思い出させてくれたのが、太田でした。家でテレビを見てたら、山上(徹也)容疑者が宗教2世だったことが報じられていて。太田に『みっちゃんもがっつり宗教2世だからね』って指摘されたんです。 自分でもハッとしてしまって。みんなで集まって祈ったり、拝んだり、いろんなことを教えられて、教えへの疑問が子どもながらに湧いてきて、あんなに大変な思いをしていたのに、イヤな記憶だったから封じ込めておいたのかも。それでビックリしちゃってツイートしたということです」

 ●数千万円の仏壇購入…
「このままでは母殺す」高校時代に家飛び出す 「母は未婚で私を産みました。私が胎児のときですね。生まれる何カ月か前に入信させられているんです。母とその後、結婚した育ての父が宗教ダメな人ですよということを許諾して結婚したはずだったんですけど、それなのに勧誘の人を連れてきました。
  私が小学4~5年のとき、育ての父が1年ほどかけて脱会させてくれました。この子は自分で宗教を選べない。なのに、入信させるのは違法だとまで言い続けてくれました。それまで、信者がいつも家に来ます。父や母や信者の話を聞いて、幸いなことに父の話がまともに聞こえたんです。 母は昔、数千万円する、でっかい仏壇を買ってきました。父はそれを見て母と別れようとしましたが、私は置いてかれると困るので必死で引き止めました。 17歳の高校生のころには、一緒にいたらこの人(母)を殺してしまうと思ったので、家を出ました。母は、私の住む地域が変わるというので、その支部の信者を紹介しようとしました。 そういう、いろんなことを今は思い出せますよ。不思議と忘れていたことに驚いただけです。『娘の面倒にはならない』と言っていた母は今、一緒に暮らしています。今では宗教チックなことはやめてもらっています」 

太田光さんは「決めつけ」がイヤなのでは 
 多額の献金による被害が多数報告されている教団のおこないを正当化するのかと、太田さんの発言が識者から批判されて、ネット上で糾弾されている。この状況を受けて、光代さんは太田さんの考えを「私にも理解しがたいところはあるが」との前提で代弁した。
 「テレビで盛んに報じられていた霊感商法や合同結婚式をリアルタイムに見ていたのは、私たちの世代です。太田には、『サンジャポ』でも、ほかの番組でも、安倍さんが撃たれるまで何も報じてこなかったテレビに対するジレンマのような気持ちがあるのでは。 そして、まだ未確定な部分がある中で、『たぶん』『おそらく』の話で決めつけるのはイヤなんだと思います。また、ある種の『弾圧』を受ける中で、教団が結束を強めていくことへの危惧もしているのではないでしょうか。 批判一辺倒の状況で、信者たちが『弾圧』され、傷つくことにも思いを巡らしているはずです。 ネットの反対意見は絶対に必要です。ただ、一定のラインを超えた人に対して、タイタンが、会社としてタレントを守ることもそれと矛盾しません」>(以上「弁護士ドットコムニュース」より引用)



 表現の自由は憲法で保障されている。何人も、その権利を侵すことは出来ない。しかしテレビなどで意見を披歴した場合には責任が伴ないます。発言した「意見」に対して責任を持たなければなりません。それが時事問題であるなら、時事問題に関わった者として責任を負うべきです。
 同時に、SNSの書込みにも表現の自由も保障されなければならない。何を書き込んでもSNSが検閲することなどあってはならない。しかし書き込みが常軌を逸したもので公序良俗に反するものであれば、当然のことながら名誉棄損などで訴えられて罰を受けることがある。

 つまり自由には責任が伴う。ネットには匿名性がある、というのは飛んでもない勘違いだ。SNSへの書込みは必ず身元がバレる。責任ある書き込みでなければならない。それが解らなければ表現の自由を主張する資格はない。
 タレントの太田氏がいかなる発言をして、いかに炎上しているのか、私は知らない。余りテレビを見ないし、人のSNSを覗き見ようとも思わない。しかしテレビでの発言を巡って紛争にまで発展しようとしている事態は異常だ。人々が自分と異なる意見を持つのは自由で、それを表明するのも自由だ。その意見が気に喰わないからといって口を塞ぐような所業は間違っている。

 SNSという貴重な「ネット伝言板」を壊すような真似は止めた方が良い。名もない国民一人一人の発言が公共な場で公開される、という電子空間を手に入れた素晴らしさを忘れてはならない。
 人を誹謗中傷することは自ら天に向かって唾するのと同じだ。太田氏と意見が異なるのなら、堂々と異なる意見の論理を展開すれば良い。大人げない書込みは自らを貶めるだけだ。そして自由には責任が伴うことを忘れてはならない。

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