素朴な疑問がある。むしろ温室効果ガスの増加が極端な酷暑を軽減するのではないか。

 素朴な疑問がある。
 それは「果たして温室効果ガスは増えているのだろうか」という疑問だ。世間ではCO2増加によって、温室効果ガスが増えて地球が温暖化している、と騒いでいる。だから今年の夏も酷暑だったではないか。それも日本だけの問題ではなく、欧州諸国も北米大陸も酷暑の夏だったではないか、という主張が罷り通っている。
 しかし家を建てる時に断熱材を壁や天井に入れはしないだろうか。断熱材の多くは空気を大量に閉じ込めたブランケット状のものではないだろうか。つまり断熱材とは「温室効果ガス」と同じものではないだろうか、という疑問だ。

 思い出して頂きたい。砂漠は昼は灼熱地獄となり、夜は極端に冷え込む。なぜそうなるのか。理由は簡単だ。湿度が極端に低いからだ。つまり大気中に存在する温室効果ガスの大部分は水蒸気であり、水蒸気が地上の極端な温度変化から守っているからだ。
 家の断熱材は冬暖かく夏涼しくする役目がある。つまり環境の寒暖差の劇変から住環境を護る役目がある。大気のない月面の気温変化を見れば一目瞭然ではないか。つまりブランケットを持たない月の赤道付近の観測では、昼は110℃、夜は-170℃になるという。

 地球はここ200年から150年間の温度上昇は温暖化ガスが増えたからではなく、温暖化ガスが減少したからではないのか、という根本的な疑問が浮上する。地球を包み込んでいるブランケットが薄くなり、夏暑く冬寒くなったのではないか、という疑問だ。
 産業革命以後、人類は山林を伐採して来なかっただろうか。植林よりも山林伐採に血眼になり、地球上の蒸散作用を阻害して来なかっただろうか。そして植林する場合でも、経済的理由から建築材となる杉や檜といった針葉樹を優先するため、山林の蒸散作用が弱まっているのではないだろうか。

 もちろん地表の七割を占める海洋からの水の蒸発は山林の蒸散作用よりも比較にならないほど大きいだろう。しかし大陸や日本の内陸部において夏の温度上昇の最高地点を記録している原因の一つに湿度が関係しているのではないだろうか。
 大陸や日本の内陸部で大気に湿度を供給する最大のものは植物の蒸散作用だ。湿度が少なくなればブランケットが薄くなるのと同じだ。つまり断熱材の少ない家屋内の住環境と同じではないか。

 ここに一つの資料がある。「世界の森林面積は約40億ヘクタール。すべての陸地面積の3分の1近くを占めます。近年、この広大な森林が過剰の伐採や、農地への転用、森林火災などにより減り続けています。森林減少のスピードはすさまじく、2000年から2010年までの平均で、毎年520万ヘクタール。1分間で東京ドーム約2個分、1時間でおよそ127個分の広さの森林が地球上から消えている計算になります。特に南米、アジア、アフリカなどの熱帯林の減少が目立っています」というものだ。
 また蒸散作用は樹木が土から水分を吸収して空気中水蒸気として排出しているもので、この作用によって水分が蒸発する時に、周りの熱をうばうことになる。 太陽からの熱量を100とすると、樹木の蒸散によってうばわれるのは約6割、地表に届くのはわずか4割ほどだという。つまり夏の酷暑は蒸散作用による「地表の冷却効果」が失われるのと同時に、大気中の水蒸気の減少にも繋がり、結果としてブランケット効果で温度上昇を緩和する効果が少なくなっているのではないだろうか。

 もしそうだとすると、CO2削減の切り札の一つとして太陽光発電を大胆に採り入れているのは温暖化対策に逆行しているのかも知れない。つまりメガソーラを建設するために広大な山林を切り拓いて平坦な地に造成し、あまつさえ雑草対策としてシートで地表を覆っているが、それらは山の蒸散作用を全て封じている。
 同時に大気中のCO2を樹木などの有機体に転換する自然の物質循環を妨げている。CO2削減論者の考えからしても矛盾してはいないか。メガソーラの建設は根本的なところで間違ってはいないだろうか。

 日本のこの夏の最高温度を記録した各地はすべて内陸部だ。ヒートアイランド現象やコンクリートという蓄熱効果の高いコンクリートに覆われた東京(東京は海に近いため湿度が供給される)でないことになぜ気候学者たちは着目しないのだろうか。
 CO2地球温暖化と騒いでいる人たちは、少しばかり冷静になってこの夏の最高温度を記録した地点が何処なのか、検証して頂きたい。そして家屋を建設する際に壁や天井に入れる大量の断熱材の効果と、地球の温室効果ガスとの関係を見直して頂きたい。そもそも大気中の水蒸気の1/1,000以下しか存在しないCO2が気候変動に影響を与える前に、大気中の水蒸気の量に着目すべきではないだろうか。ブランケット効果として水蒸気の果たしている役割と、人類が日々伐採している森林の蒸散作用にこそ着目すべきではないだろうか。

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