三度目の政権交代は夢のまた夢、か。

<共同通信社の参院選情勢調査によると、全体の勝敗を左右する32の改選1人区は、西日本を中心に半数程度で自民党が優位な戦いを進めている。一方、野党がわずかでも先行するのは5選挙区前後。候補者調整が難航し、事実上の与野党一騎打ちが11選挙区にとどまった影響が出た可能性もある。

 野党は、全ての改選1人区で候補を一本化した2016年参院選で11勝21敗、19年参院選は10勝22敗だった。今回は一部の1人区で野党が競合。その結果、青森、岩手、山形、長野、沖縄の5選挙区でリードしているとみられるが、その他は劣勢となっている。
 このほか新潟、山梨、大分では自民と激しく競り合っている。事実上の一騎打ちとなった11選挙区のうち、和歌山、愛媛、熊本、鹿児島などでは自民にリードを許している。
 自民は今月実施した独自調査に基づき、1人区のうち約10を重点区に設定。さらに情勢分析を進め、党幹部らを優先的に投入して票を掘り起こし、議席の上積みを図る戦略を描く>(以上「共同通信」より引用)



 7月10日投開票が実施される参議院選は一人区で自民党が過半数越えするとみられているようだ。当然といえば当然のことだ。なぜなら「野党共闘」が成立しなかったからだ。
 野党は「小異を捨てて、大同につく」の真逆を実行している。「小異を論って、大同を壊す」では野党は勝てない。本当に「小粒」で「小物」の野党党首が揃いも揃ったものだ。

 ピーチク、パーチクと「小異」を針小棒大に騒ぎ立て、野党共闘を壊した責任は玉木氏と泉氏の両者にあ。自民党を見て見よ、右派と左派があれほど「敵基地攻撃能力」に関する見解が異なっても、党が割れないではないか。
 玉木氏の云う「反対する野党」ではなく、「建設的な野党」とは何だ。維新並みに自公政権の補完勢力になる、ということではないか。それほど政権に近づきたいのか。

 泉氏はすべての非自公維を抱え込む度量を持つべきだった。最初に共産党と共闘を仕掛けたのは小沢一郎氏だ。小沢氏は元自民党の幹事長で、共産党とは泉氏よりも玉木氏よりも遠い人だった。だが「国民のための政治」を考えるなら、好悪の念で行動すべきではない、という考えから「すべての非自公維と共闘すべき」との原則で行動した。
 そうした野党が国民のナショナルセンターになる決意で行動する野党党首でなければ選挙では決して勝てない。この夏だけでなく、今後とも勝てない。単に「国会議員の私」で良いのなら、好き勝手な行動をすれば良い。それでは国民のための政治はいつまで経っても実現できない。

 前回の衆議院選挙辺りから、私も含めるMMT理論による財政政策をすべき、という意見が国民に浸透してきたように感じる。未だにテレビなどマスメディアは「国家財政家計簿論」を展開して、「安定財源」の消費税を金科玉条のように守ろうとしているが、経済成長こそが財源だ、という経済原理が国民の広範な理解を得て来ている。
 今回の参議院選で「消費税廃止」「経済成長政策」の二本立てで野党共闘したなら、自公維政権に勝てるはずだと考えていたが、いかんせん野党の各党首がポンコツ揃いだった。彼らは小沢一郎氏の足元にも及ばないくせに、小沢一郎氏を選挙の旗印に建てようとすらしなかった。バカもここに極まれり、だ。断っておくが「真正のバカ」とは自分の愚かさを知らない者のことをいう。自分の愚かさを知る者は馬鹿ではない。彼らは叡智ある者を登用して、天下統一を果たした。

 今回の参議院選挙で野党は惨敗するだろう。れいわ新撰組や参政党を取り込み得なかった野党では政権担当能力があるとは思えない。彼らは立民や国民よりも「国民のための政治」を明快に叫んでいるではないか。自公維政権のダメさ加減を追及しているではないか。なぜ彼らと共闘を組む度量を野党党首が持たないのだろうか。
 連合のおばちゃんに脅されたら共産党と組めないようでは、「国民のための政治」は永遠に出来ない。財務官僚とDSに支配された日本が続くだけだ。その結果は「日本衰亡」でしかない。

 税制は国家財政のためにあるのではない。ましてや財務省の財源のためにあるのではない。税制は政治のためにある。つまり国民のためにあるのであって、経済成長して国民所得を倍増させようというのなら、ここ当分は消費税の徴収は停止すべきだ、というのが結論でなければならない。
 馬鹿げたCO2排出削減プロパガンダに惑わされて、火力発電を絞って電力需給を逼迫させて原発を稼働させようとする策謀にマスメディアは加担している。そのツケは電気料金値上げとして国民負担を増やしているが、CO2削減という大義のためなら仕方ない、という論理に上手く持ち込んでいる。国民のための政治どころではない、国際利権のための政治が堂々と罷り通っている。いい加減「科学の衣を着た詐欺」に気付くべきだ。

 日本は失われた40年へ向かって突き進むのか。その先には後進国・日本が見えて来る。自公維は反日政治家集団だから、彼らの政治に期待できないのは「失われた30年」で実証済みだ。政治を国家と国民に取り戻すために、野党は一塊のナショナルセンターになるべきだ。
 そのためには「小異を捨てて胎動に就く」度量を野党党首は持たなければならない。そうした度量なき政治家が大きな顔をして「党首」としてシャシャリ出るべきではない。度量も見識もある小沢一郎氏に任せれば良い。彼でなければ三度目の政権交代は不可能だ。

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