誤入金を直ちに返金しなかったことがすべてだ。

<19日放送の『ひるおび』(TBS系)にタレントの眞鍋かをりが出演。山口県阿武町で発生した4630万円誤送金問題についてコメントしたものの、発言にネット上から疑問の声が集まっている。
 新型コロナ関連の給付金を、阿武町が誤って全世帯分の4630万円を男に振り込み、返還を求めているこの問題。警察は18日にこの男を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕した。

 この問題について話を振られた眞鍋は、「事件としての大きさ以上にインパクトがすごい」として、「今でこそ逮捕されたので実名出てますけど、もうネットではその前から実名含めたプライバシーの情報が出回ってしまっていて」と指摘。
 また、「ネットではネタ化しているところもあって。そういう意味で言うと、デジタルタトゥーという見方で言うと、強烈に残ってしまうと思うので」と事件の実態以上に騒動が大きく広がっているとした。

 さらに眞鍋は男について「もちろん勝手にお金を動かしたのは悪い」としながらも、「でもひとつの役所のミスがきっかけでひとりの若者の人生がめちゃくちゃになってしまうという見方もしてしまう」と自身の考えを明かしていた。
 しかし、この発言にネット上からは、「すぐに返せばよかっただけの話」「どこの同情の余地があるの?」「すぐ返せば済んだんだから自業自得」「自分で自分の人生を狂わせたんだよ」「ミスと他人のお金を使った人間の話を一緒にしちゃダメ」といった批判意見が多く集まっていた>(以上「ニコニコニュース」より引用)



 山口県阿武町の4630万円騒動で、役所が間違わなければ若者が逮捕されることはなかった、とする馬鹿な感想を述べる者がいることに、まず驚く。それがテレビという公器を使って、テレビにコメンテータとして出演している人物がそうした論理を述べるのは大変な問題だ。
 誰にでもミスや失敗はある。日本を代表する都市銀行のサーバーですら業務時間内にダウンすることはある。もちろん役場の職員も完璧ではない。だからミスした職員はミスが判明してすぐに田口氏を訪れて返金を要請している。職員の訪問で田口氏は自身の口座に4630万円もの大金が入金している事実に気付き、役場職員と同行した銀行で返金を拒否した。

 事件は田口氏の返金拒否という判断から始まった。もちろん誤入金を私物の金銭として使用するのは犯罪だ。役場の職員が出向いて「4630万円誤送金した」と明確に本人に告知している。だから田口氏は「誤入金」とは知らないで使い果たしたのではない。
 出来ることなら、役場職員が田口氏の許を訪問する前に、裁判所に田口氏の口座を仮差押えしてから出向くべきだった。それが最善の方法だったが、仮差押えするには裁判所に申請しなければならず、その段階で誤送金した口座名義人の名前と住所が公表される。役所のミスからそうした個人情報が公になるのを躊躇ったのか、阿武町が田口氏の口座を仮差押えするまで随分と日にちが経っている。阿武町の配慮が田口氏の犯罪を成立させてしまった、ともいえる。

 しかし、悪いのは役場ではない、田口氏だ。役場のミスに犯罪性は何もない。ただミスをした職員とその管理者たる町長に、業務執行上の責任と管理者責任は問われるだろうが、犯罪性はない。テレビのコメンテータ氏の「ひとつの役所のミスがきっかけでひとりの若者の人生がめちゃくちゃになってしまうという見方もしてしまう」という見解はいかがなものだろうか。
 人生を滅茶苦茶にしたのは若者本人ではないだろうか。役場職員が訪れた当日に誤入金した金銭に手を付けずに、素直に返金していれば罪に問われることは何もなかった。しかも田口氏が4630万円もの大金を消費した目的がネットカジノだというから呆れる。彼に憐憫の情を催すものなど何もない。むしろ田口氏のギャンブル依存症というべき所業によって、ミスを取り返せなくなった担当職員の今後について心配する。コメンテータ氏は田口氏の未来を心配しているようだが、心配すべきはミスをした職員の心理的ダメージではないだろうか。

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