ロシアの核兵器使用には即時核報復する必要がある。
＜もう誰も付いていけない──。ロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構（CSTO）」の首脳会議が16日、モスクワで開催され、ロシアの他、ベラルーシやアルメニアなど加盟6カ国の首脳が集った。
目下の懸案事項は北欧2カ国のNATO加盟だが、黄金の扉から会議室に入ってきたプーチン大統領は余裕の笑み。「オレにはこれだけの協力者がいる」と言わんばかりの表情で5カ国首脳を引き連れ、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟について「直接的な脅威にはならない」と語ってみせた。
ところが、肝心のウクライナ侵攻については議論ナシ。CSTOは旧ソ連崩壊後の1992年、NATOに対抗するために設立されただけに、同盟国に協力を呼び掛けるかと思いきや、議題にすら上がらなかった。どんな狙いがあったのか。
「北欧2カ国のNATO加盟はプーチン大統領にとって痛手で、相当な脅威を感じているはずです。そのため、会議を通じて5カ国に対し『ロシアだけの問題ではないぞ』とメッセージを送り、結束を強めようと考えたのでしょう」（筑波大名誉教授・中村逸郎氏）
ところが、CSTO加盟国の反応は冷ややかだった。
アルメニアのパシニャン首相に至ってはハッキリと苦言を呈していた。国営アルメニア放送の電子版記事（16日付）によると、会議で2年前から続く隣国・アゼルバイジャンとの紛争に言及。「われわれは、CSTO加盟国がわが国の非友好国に兵器を売却していたことを問題視してきた」「ところが、結果的にそれらの兵器はアルメニア国民に対して使用された」と批判したのだ。
さらに、カザフスタンはもともと西側諸国と近く、ベラルーシのルカシェンコ大統領も今月上旬に「侵攻が想定より長引いている」と批判とも取れる発言を展開していた。結束どころか仲間割れ。バラバラではないか。
■「侵攻にかかわりたくない」
「ルカシェンコ大統領以外の4首脳は『ウクライナ』という単語に一切言及しませんでした。『侵攻に関わりたくない』という意思の表れです。今後は、タイミングを見てプーチン批判を始める首脳も出てくるでしょう。プーチン失脚後、『私はいち早く批判していた』とアピールできるからです。“得点稼ぎ”を狙っている首脳もいるのではないか」（中村逸郎氏）
孤立状態のプーチンは四面楚歌だ＞(以上「日刊ゲンダイ」より引用)
「ネット世論」の定点観測として訪れるサイトがある。それは阿修羅という書き込みサイトだが、そのネット世論ではウクライナや米国・NATOの旗色が良くない。むしろロシア贔屓の書き込みの方が多い。なぜなのか理由は判然としないが、私はいかに正当性があろうと軍事侵略したロシアが非難されて然るべきだと思う。そしてどんな論理を弄ぼうと、ロシアの軍事侵略を正当化出来る道筋は見えない。
日刊ゲンダイに「プーチン大統領哀れ四面楚歌…北欧2カ国NATO加盟に余裕の笑みも軍事同盟国が“仲間割れ”」と題する引用記事が掲載された。どうやらネット世論の方が捏造された書き込みによって歪められ、日刊ゲンダイをはじめマスメディアの方が正しいのではないかと思われる。これまでのマスメディアとネット世論とは真逆の現象が現れていることに少なからず驚く。
目下の懸案事項は北欧2カ国のNATO加盟だが、黄金の扉から会議室に入ってきたプーチン大統領は余裕の笑み。「オレにはこれだけの協力者がいる」と言わんばかりの表情で5カ国首脳を引き連れ、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟について「直接的な脅威にはならない」と語ってみせた。
ところが、肝心のウクライナ侵攻については議論ナシ。CSTOは旧ソ連崩壊後の1992年、NATOに対抗するために設立されただけに、同盟国に協力を呼び掛けるかと思いきや、議題にすら上がらなかった。どんな狙いがあったのか。
「北欧2カ国のNATO加盟はプーチン大統領にとって痛手で、相当な脅威を感じているはずです。そのため、会議を通じて5カ国に対し『ロシアだけの問題ではないぞ』とメッセージを送り、結束を強めようと考えたのでしょう」（筑波大名誉教授・中村逸郎氏）
ところが、CSTO加盟国の反応は冷ややかだった。
アルメニアのパシニャン首相に至ってはハッキリと苦言を呈していた。国営アルメニア放送の電子版記事（16日付）によると、会議で2年前から続く隣国・アゼルバイジャンとの紛争に言及。「われわれは、CSTO加盟国がわが国の非友好国に兵器を売却していたことを問題視してきた」「ところが、結果的にそれらの兵器はアルメニア国民に対して使用された」と批判したのだ。
さらに、カザフスタンはもともと西側諸国と近く、ベラルーシのルカシェンコ大統領も今月上旬に「侵攻が想定より長引いている」と批判とも取れる発言を展開していた。結束どころか仲間割れ。バラバラではないか。
■「侵攻にかかわりたくない」
「ルカシェンコ大統領以外の4首脳は『ウクライナ』という単語に一切言及しませんでした。『侵攻に関わりたくない』という意思の表れです。今後は、タイミングを見てプーチン批判を始める首脳も出てくるでしょう。プーチン失脚後、『私はいち早く批判していた』とアピールできるからです。“得点稼ぎ”を狙っている首脳もいるのではないか」（中村逸郎氏）
孤立状態のプーチンは四面楚歌だ＞(以上「日刊ゲンダイ」より引用)
「ネット世論」の定点観測として訪れるサイトがある。それは阿修羅という書き込みサイトだが、そのネット世論ではウクライナや米国・NATOの旗色が良くない。むしろロシア贔屓の書き込みの方が多い。なぜなのか理由は判然としないが、私はいかに正当性があろうと軍事侵略したロシアが非難されて然るべきだと思う。そしてどんな論理を弄ぼうと、ロシアの軍事侵略を正当化出来る道筋は見えない。
日刊ゲンダイに「プーチン大統領哀れ四面楚歌…北欧2カ国NATO加盟に余裕の笑みも軍事同盟国が“仲間割れ”」と題する引用記事が掲載された。どうやらネット世論の方が捏造された書き込みによって歪められ、日刊ゲンダイをはじめマスメディアの方が正しいのではないかと思われる。これまでのマスメディアとネット世論とは真逆の現象が現れていることに少なからず驚く。
先進自由主義諸国が支援するウクライナが勝利すると信じている。なぜならロシアを支援する国はベラルーシしかなく、ベラルーシのGDPは約602億ドル(2020年)で人口940万人の国だ。ご存知のようにロシアのGDPは1.48兆ドルで人口1.441億人の国だ。その両者がタッグを組んだところで、先進自由主義諸国の足元にも及ばない。
現代の戦争は軍事力だけではなく、経済力も含めた国家の総合力の争いだ。ロシアは日本一国だけと戦っても、おそらく勝てないだろう。先進自由主義諸国が支援するウクライナと戦ってロシアが勝てる見込みは皆無だ。
核兵器を所有する軍事大国だ、とプーチン氏が見栄を張るのは北朝鮮と全く同じだ。それがいかに馬鹿げているかを自覚しない人物が独裁政権を維持しているとは、お粗末極まりない。たった一発でもロシアが戦術核であろうと戦略核であろうとウクライナで使用すれば、ロシアは必ず核の反撃を受けて滅亡するだろう。間髪入れず米国が核の反撃をしなければ、米国は腰抜け国家との烙印を押されて、日本をはじめ世界のどの国も「米国の傘」など信じなくなる。米国は世界の超大国ではなく、当てにならない腰抜けの腑抜けと蔑まされるだけだ。
ロシアのウクライナ侵略戦争に最も重大な関心を寄せているのは中国だろう。ロシアと同様に台湾を侵略すると国民に何度も宣言しているからだ。ロシアはウクライナを侵略しようとして、孤軍奮闘状態に陥っている。中国が台湾を軍事侵攻したら、ロシアと同じ状態に陥るのだろうか、と気が気ではないはずだ。だからこそ、ロシアが何であれ核兵器を使用したなら米国・NATOは断固たる措置を講じなければならない。
ロシアが核使用を踏み切った場合に、米国はいかなる勤皇を見せるのか、とジッと見守っている国は中国だけではない。核兵器を保有している仏英以外の国はロシアを自国に置き換えて見守っている。米国が腰抜けだと看破したなら、北朝鮮もイラクもパキスタンも大っぴらに核使用に言及して世界を脅迫し始めるだろう。
ロシアが核使用したなら核兵器が拡散するのを心配する段階から、核兵器使用が拡散する段階を迎えることになる。決してそうさせてはならない。そのためにはロシアが核使用したなら、先進自由主義諸国は団結を固くして、ロシアに核報復する必要がある。核報復が核による世界大戦に移行するから反対だ、という懸念を表明して反対する人達がいるだろうが、ロシアの核使用に何ら報復しない場合こそが核使用のハードルを下げて確実に核戦争に至らしめる。ロシアに対する核報復こそが世界核戦争を回避する道だ。そのことをロシアにしっかりとアナウンスしておく必要がある。