プーチン氏の命脈が尽きるのも時間の問題だ。

<ロシア政治を専門とする筑波学院大・中村逸郎教授が、23日放送のABCテレビ「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(土曜前9・30)に生出演。ロシア国内で兵士を短期募集している現状について説明した。

 番組ではロシア海軍艦隊の旗艦「モスクワ」が沈没したことを紹介。ウクライナ側は対艦ミサイルの着弾でダメージを与えたとしているが、ロシア側は火災により弾薬庫が爆発し、港へ曳航中、荒れた海が原因で沈んだ主張している。
 中村教授はこの沈没で1人が亡くなり、27人が行方不明とロシア政府が認めたと説明。さらに、ロシアは旧ソ連のアルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの5カ国に兵器や軍備、兵士などの供給支援を求めたが、断られたことも明かし「ロシア軍はもうめちゃくちゃ」とした。
 その上で、ロシア国内では現在、地下鉄の車内に「私のすべきこと」「短期契約」「18歳以上」などと書かれた広告が貼られ、月収5~8万円、経験不問で兵士を募集していることを紹介。

 中村教授はNATOの最新情報として、今回の軍事侵攻で最前線に約20万人のロシア兵がいるが、そのうちの20%にあたる約4万人が戦死、兵役拒否、脱走などで脱落したとし、ロシア軍は「予想外に大苦戦という状況になってきている」と兵士不足から、ロシア国内でそのような広告が貼られているとした>(以上「スポニチ」より引用)



 不思議なプーチン氏の映像を見た。それはジョイグ国防省がサリウポリの戦況報告をしている図だ。チェスでもしているのか、と思うほど二人は狭いテーブルを挟んで座り、プーチン氏は椅子に深く掛けて右手で常にテーブルの天板の縁を強く握っていた。
 プーチン氏の横顔は殆ど映像に出て来ないが、この時ばかりは見放題だった。観察するとやや背中は曲がり加減で、顎の下は弛んでいた。プーチン氏の横顔は年老いたというよりも、浮腫んでいるのではないか、という印象だった。

 それまで漫画のように長いテーブルの端と端に座って対談していた映像とは余りに異なっていた。孤高な印象すら与えていたプーチン氏が突然下界に降りて来たようだった。独裁者は相当参っているのではないか、と思わせる映像だった。
 それを裏付けるかのような中村教授の談話がスポニチに載っていた。見出しは「中村逸郎教授「ロシア軍はもうめちゃくちゃ」兵器など供給支援、5カ国に断られ」とあった。めちゃくちゃなのはロシア軍だけではなく、むしろ公定歩合20%のロシア国内経済ではないだろうか。考えてもみるが良い、公定歩合20%とは、日本では利息制限法によって、金銭消費貸借の利息の上限利率を元本が10万円未満の場合は年20%、10万円以上100万円未満の場合は年18%、100万円以上の場合は年15%と定めている。つまり日本では利息制限法に抵触する高金利をロシア中央銀行が実施しているのだ。

 ロシア軍が苦戦しているのは間違いないだろう。なぜなら奇襲侵攻作戦によって不意打ちを喰らったウクライナ軍が何とか戦列を整えて反撃したのが「第一段階」の戦いだった。そして「第二段階」の戦いで、ロシア軍は意表を突く戦術を用いるのかと思ったら、相変わらず第二次世界大戦当時のままの戦車隊中心の前線方式だ。
 そうした戦い方は既にウクライナ軍が一度撃退している。しかも今度はロシア軍が東方戦線に兵力を集中して撃破しようとしているのに対して、ウクライナ軍は対ロ戦略を充分に準備し、西側の新型兵器を配備してロシア軍の進撃を待ち受けていた。東部戦線の戦況の詳細は伝わってないが、ウクライナ軍は少人数グループによるゲリラ的な非対称戦を実施しているだろう。

 評論家には「長期戦」になると予想している向きがあるが、果たしてそうだろうか。ウクライナ軍には先進自由主義諸国から永続的な軍備や戦費の支援があるが、ロシアは友好国から見放されロシア単独で軍や戦費を賄わなければならない。そうすると自ずから継戦能力に限界がある。
 それのみならず、戦場から帰還しない兵士の母親たちがいつまでも黙っていないだろう。傷病兵は帰還させなければならないが、む彼らに緘口令を敷くのは困難だ。何しろ傷病兵の数が多過ぎる。戦場の状況がロシア国内に広まるのも時間の問題だ。ロシア軍は大敗を繰り返しているという事実をいつまでも隠すことは出来ない。

 米国や仏国が供与した誘導榴弾砲が確実にロシア軍戦車や装甲車を撃破し始めたら、ロシア軍はさらに後退の速度を速めるだろう。ウクライナの広野でロシア軍は踏み止まる拠点を持たない。ロシア国内へ帰るしかないだろう。
 クリミア半島もウクライナ軍に奪還されるかも知れない。ロシア艦隊は米国や英国が供与した地対艦ミサイルの標的にされ、クリミア半島に近づくことは出来ないだろう。ロシア艦隊の艦砲射撃によるロシア軍の支援も出来なくなる。プーチン氏の命脈が尽きるのも時間の問題だ。

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