ロシアは必ず大敗する。プーチン氏抜きの戦後ロシアを考えよう。

<またしてもロシアお得意の、無理筋だけの詭弁が出てきました。
 プーチンの「B面」というべきドミトリー・メドベージェフ「ロシア前大統領」が「経済制裁はロシアへの侵略行為と見なすことができる」と遠吠えしたのです。
 まあ、国際政治の常識から言って「経済制裁」が「侵略」であるわけがないのは明らかです。ここで弄そうとしている詭弁は、チンピラやくざのいちゃもんと大差がない。真に受けて反論する人も見ましたが、その価値も本来はありません。
 しかし、です。これをすべて「ロシア国内向けのプロパガンダ」として読むと、キャンキャン鳴くだけの遠吠えにも、納得がいく解釈が可能になってきます。

スピッツはロシア国内向けに吠える
 ロシア大本営は連戦連敗の事実を国民に告げていません。しかし、ネットがあるので半バレではあります。
 これについては「あれはみな、鬼畜米英のフェイクニュース」と強弁し、戦時プロパガンダで塗りつぶそうとします。いつの時代どこの国も同じですね。
 しかしここで「経済制裁」が「侵略戦争」と呼ぶのは、そのように騙されているロシア国民の生活感覚にはなかなかぴったりくる「キャッチフレーズ」になっているのです。
 4月に入り、経済制裁は峻厳化、ロシア国内では「ヒトものカネ」がどんどん回らなくなっている。
 特に「モノ」不足は露骨に国民の家計を直撃します。今まで「あった」ものが「なくなっていく」。
 政府も「戦時経済」への根本シフトを余儀なくされますが「対外戦争」もとい「特殊軍事行動」ではロシア勝利を印象付けられている。
 ところが「軍事力で無敗のロシアに勝てない鬼畜米英は、卑劣なことに『経済封鎖』でロシア国民を締め付ける策に出てきた」と演出してみせる。
 ブチャ大虐殺などは全部「フェイクニュース」。そういうプロパガンダです。

 さて、ロシア大衆としては、いままで家庭内に存在していた
・パンがなくなる
・砂糖がなくなる
・牛乳が高値で少ししか買えない
・欧米のチップで動くコンピューターは故障したらもうそれまで・・・
 と、どんどん生活が不自由になる。身を削られ追い込まれていくわけです。こうなると生活感覚としてはまさに「失った」「持って行かれた」から「取られた」「侵略された」に近い。
 そんな被害感情を錯覚する。そして「この鬼畜米英め!」ということになる。
 実際はもちろん、愚かなロシア戦争指導部がいけないのです。でも、その矛先が国内に向かないようロシア国民向けアピールとして「侵略に抗議!」と、メドベージェフはワンと吠えて見せる。
 続く「ワンワン」ふた吠え目で「国際関係が袋小路」に迷い込み「国連が崩壊」とか言っていますが、そうじゃない。
 袋小路に追い込まれるのはロシアの社会経済、崩壊に直面しているのは「ソビエト連邦」の残骸である「ロシア連邦」が、すでに崖っぷちで風前の灯となっている。
 事実、ロシアは2022年の経済制裁で、かなり深刻な(1991年の建国以来最大規模というか、ほぼ亡国の)ダメージを避けることができません。かつての「ABCD包囲網」以上です。
 ものがない。つまりものの価値が上がる。それは直ちに貨幣価値の下落、ルーブル暴落のリスクを意味します。

机上エリートの誤算:
「電撃戦」長期化がもたらしたもの

 仮に今年、ロシアでハイパーインフレーションが発生すると、ルーブルは完全に紙屑となり、このレジームは持たなくなるでしょう。
 政治を一新し、「新通貨への切り替え」で一度ご破算に願って「戦後復興」とせざるを得ません。
 そちら側への決定的な舵の切り替えが「ブチャ大虐殺」の、特に「拷問」「強姦」「強奪」の3Gだったと、日本語的にはチェックしておきます。
 ナチスの戦争犯罪で懲りている欧州は、この3Gで、完全にロシアを「切り」ました。
「核使用」をチラつかせながら、投入した部隊が「拷問」「強姦」「強奪」では、安全保障理事会のメンバーであることを否定されても反論できない。
 下手をするとかつての「オスマントルコ分割」と同様、ロシアという国名は消去され、17世紀以前の本来の土地、北極圏のこじんまりとした地域国家「モスクワ共和国」にまで切断縮小される可能性もゼロではないでしょう。
 すでに広く伝えられているように、2月24日、ウクライナに攻め込んだプーチン戦争指導部当初の思惑は「2~3日の電撃戦で首都キーウ制圧、ゼレンスキー政府を追い出し、ウクライナ全土を保護国化」という脇の甘いものでした。
 実際にはそうはならず2月24~25日、緒戦となった「アントノフ空港」や「ホストメル空港」での戦闘で、投入した精鋭部隊は全滅。ロシア軍は完全に出鼻をくじかれました。
 さて、ここで適切に撤兵できていたら、歴史は変わっていたでしょう。
 冬山登山などでもそうですが、リーダーにとって一番難しいのは引き際で、経験の浅い指導者がタイミングを逸することで悲劇が起きる。
 今回の戦争に関しては、プーチンやショイグなど軍事経験のない文官が「経験の浅い指導者」で、短期戦のシナリオを描いたとされるゲラシモフ参謀総長は緒戦敗退後、プロとして適切な軌道修正ができませんでした。

開戦後2週間ほどが経過しても、思わしい戦局が開けない
 でも引き際という言葉がなかったプーチン指導部は、A.ボルトニコフ長官指揮下のFSBロシア連邦保安部隊、V.ゾロトフ隊長率いる「プーチン護衛軍団」ロシア国家親衛隊グヴァルディアなど、占領地支配の第2陣を投入し、お決まりの恐怖支配でウクライナ首都圏を占領支配と思っていたのですが・・・。
 3月後半、いくら素人大本営でも、さすがにロシアの敗色は明らかとなり、ドネツク/ルガンスクなど「東部の既得権益死守」と、これまた素人っぽい唐突な作戦変更大号令。
 あわただしくロ軍が去っていった後、ブチャなどの占領地に遺されていたのは、山なす拷問・強姦・強奪された「市民犠牲者」の遺体と、さらにその遺体にまで仕掛けられた地雷、略奪の赤裸々な形跡など、国際法違反の目白押しだった。
 特に「レイプ」強姦や略奪の事実が、「死体」という「動かぬ証拠」と生存被害者の証言、両方揃って残ったのがプーチンには致命的でした。
 戦争指導部、特にレニングラード大学でプーチンの後輩にあたり、法学部講師から国家法律顧問をへて傀儡となった机上のエリート、メドベージェフのような文官にとっては「聞いてない」完全に想定外の誤算となりました。

ブチャの「レイプ」が突きつけるもの
 悪夢のようなエイプリルフール以降、3G、特に「レイプ死体」の発見はあまりに決定的で、4月第1週のうちに、少なくとも欧州は「100%ロシア排除」に針が振り切れます。
 ミュンヘン滞在中は親しくご指導いただいている熊谷徹さんがフォーサイトに詳しくお書きになっているように、ドイツではシュタインマイヤー大統領が「対ロ宥和的な政策は誤りであった」と異例の声明を出しました。
 メドベージェフ「前大統領」がなりふり構わぬ「侵略行為」などのコメントを発したのは、欧州からの「死刑宣告」に、スピッツが吠えたもの、と見ることができます。
 確かにプーチン以下、戦争指導部としては想定外だったでしょう。どこかのコメディアンではないですが「聞いてない」。寝耳に水だったかもしれません。
 まあ「拷問」や「虐殺」はFBSの常道手段ですから、言ってみれば「想定内」の残虐行為です。
 ただ、これらについては「戦争犯罪か?」と問われた時、いくらでも言い逃れができます。
「スパイだった」「歯向かおうとした」「やむを得なかった」死人に口なしですから、言ったもの勝ち。水掛け論で押し通せます。
 しかし強姦殺人や略奪は違う。これは言い逃れのできない「犯罪」で、一国の国軍が命令系統を通じて指令することはありません。
 4月9日、時事通信は、軍規の緩んだロシア兵が戦車の中などに隠して持ち去ったのでしょう、ベラルーシから本国に送った洗濯機やエアコンからテレビ、スクーターまで、ウクライナの商店や個人宅から略奪した盗品を発送する模様を報じました。
 窃盗犯。単なる泥棒で、これだけでプーチンの「人道的特殊軍事行動」強弁は、もうアウトです。戦場でレイプや略奪が発覚すれば、軍法会議と略式裁判で直ちに「銃殺刑」も普通のこと。レイプや泥棒は戦場で「絶対にやってはいけないこと」です。
 また民兵組織や、復讐の怒りに燃え上がった大衆暴動などでは、強姦殺人や略奪の秩序崩壊が起きやすい。これも発覚すれば厳しく裁かれます。
 私は2008年、ルワンダ共和国大統領府の招きで6週間現地に滞在し、ルワンダ国立大学や国営放送局とメディア濫用によるジェノサイドの再発防止プログラム作りに協力した経験があります
 その折、都合3度にわたってジェノサイド事犯を裁く法廷(「ガチャチャ裁判」)を傍聴し、戦場での強姦や強奪のな生々しい現実に接しました。それをまざまざと思い出しました。

極刑が待つA級・B級・C級戦犯
 ブチャに遺された「証拠」には、複数の異なる水準のものが混在しています。
#1:街中に放置された遺体、地下室で発見された拷問死体などは、FSBの命令系統に沿って実行された残虐行為の犠牲者と考えられます。しかし、
#2:商店から持ち出されたテレビや冷蔵庫、一般家庭に踏み込み、冷蔵庫から食料を持ち出して庭で火を焚いた飲食などの「略奪」の跡は、上官の命令ではあり得ない。
 元来は2日間電撃戦に勝ったのち、着々と侵略していく予定だった「正規軍」は、年齢も若く殆ど戦歴のない18歳や19歳の若い兵士が多いとされます。
 そこに兵站の補給が途絶えたら?
 経験豊富な軍人であればまだしも、軍紀のとれない素人兵の寄せ集めであれば?
 食糧不足に陥った部隊は、容易に武装する暴徒集団に変化してしまいます。また故郷で待つ恋人に、盗んだバッグをお土産に持っていくと語るロシア兵の肉声なども傍受されてしまいました。
 まさに「ヴァイキング」海賊の恋人たちで、17世紀以降の国際法では、間違いなく有罪となる「窃盗犯」以外の何物でもない。
#3:ましてレイプ、強姦殺人は言い逃れのできない「凶悪犯罪」でしかありません。犠牲者の遺体に犯人の体液など残っていた場合、犯人の特定も可能となります。
 だからこそ、多くの軍は最前線にも「従軍慰安所」を設け、それが今に至るまで問題の尾を引いているのも周知の通りです。現地で民間人にやってしまったら、終わりです。
 で、終わったわけです。
 プーチン戦争指導部は4月1日時点で「お前は既に死んでいる」状態となった。ドイツやEUの死刑宣告は、そのダメ押しに過ぎません。
 ちなみに、なぜ兵士は略奪・強姦事件を起こしやすいのか?
 それは、自分自身の生命も危険に晒されている最前線で、生きものとしてのあらゆる「本能」が極限まで高まり、食欲や性欲など動物的な衝動の爆発を抑えられなくなるのです。
 これも私自身、ルワンダの現場で、複数の実行犯から直接耳にしました。

国連決議でプーチンは訴追可能
 軍紀の低い武装した若者が前線に取り残され、彼らは本能に従って食物を奪い、強姦殺人を犯し、略奪した「戦利品」を持ち帰った。これらすべて、間違いなく「犯罪」です。
 でもこうしたC級戦犯の犯罪は、本人だけの責任なのでしょうか?
 これらよりも重い罪、拷問殺人などを犯したFSBなどが捕らえらればB級戦犯に問われるでしょう。こうした裁判でB級被告人は
「命令があったから」「軍人として職務をこなしただけ」と言い訳します。敗戦後の法廷では、多くの場合この言い訳は通用しません。
 しかし最も重い責任を問われるA級戦犯は、どうなのか?
 プーチンやメドベージェフなどの「最高指導者」たちは「兵隊にレイプしろ、などと決して命令してない!!!」と慌てて否定するでしょう。
 ということは、彼らA級戦犯は無罪なのか?
 ヤクザの親分は、末端の鉄砲玉が犯した犯罪に責任を問われないのか?
 事実、プーチンもボルトニコフも「強姦しろ」などと一言も命じてはいないでしょう。
 昨2021年夏、北九州の暴力団「工藤会」の「総裁」と「会長」は、個別具体的な命令は発していないと思われますが、死刑と無期懲役の判決を受けました。
 この「工藤会」暴力団のケースとロシアを直接比較する是非は措くとして、軍紀統制が取れず、強姦や略奪、組織だった窃盗などがあれば、一般に総司令官は100%、重い管理責任を問われます。
 これはナチスを裁いたニュルンベルク裁判から極東軍事裁判、ルワンダ・ジェノサイドのアル―シャ国際犯罪法廷に至るまで一貫する判断です。
 太平洋戦争終結後、日本軍のフィリピンでの捕虜虐待「バターン死の行進」の総責任者として、自身は英国通の人道主義者として広く知られた本間雅晴陸軍中将は、部下の行動の責任を問われ、すでに日本に戻っていたのに、厚木からマニラに送られ、シナリオの決まった裁判で死刑宣告、ただし「名誉」を重んじられ、略式軍装で「銃殺刑」に処せられました。

 最高指揮官とは、そういう「責任」を問われる存在です。

 今回確認された証拠だけでも、国連総会はウラジーミル・プーチン以下ウクライナ戦争指導部を「人道に対する罪」で告訴可能です。別にロシア政府が崩壊する前でも構いません。
 これはリビアの独裁者カダフィ大佐への「人道に対する罪」での訴追先行例を見ても明白です。

プーチンの「インパール作戦」
自ら招いた「ロシアの破滅」

 軽率な立案の作戦で兵站が断絶し、軍紀崩壊、全滅に至った例として、旧日本軍の「インパール作戦」が国際的に広く知られます。
 これは「明治維新の元勲」の長男、お坊ちゃんでエリート街道をチヤホヤされながら進み、完全に無能だった「寺内寿一元帥」の思い込みを、牟田口廉也中将以下の取り巻きがヨイショしたもので、16万人以上の日本兵がビルマの土になり、占領地域にも多大な被害を出しました。
 この「史上最も低劣な作戦」インパール並みに「キーウ電撃作戦」は愚劣極まりなく、2次的に発生した言い逃れ不可能な「戦争犯罪」で、ロシアは政体そのものが転覆しつつあります。
 ちなみに前回稿に記した「北海道はロシア領」も、メドベージェフの遠吠え同様ロシア大衆向けのポピュリズムで、こんなものに日本は乗ってはなりません。
 極東ロシア軍勢はそもそも弱小で、すでに1か月強の戦闘でロシア軍は多大な戦力を失っています。
「ブチャの悲劇は日本でも起こりうる」という文字も目にしましたが、まず無理でしょう。
 もし上陸しても、その後の補給が続かない。「だから起きうる」というかもしれませんが仮にミニ軍勢が日本列島に攻め込んでも、ウクライナ戦線を維持しつつ極東にも軍勢を多面展開する体力は、すでにロシアに残っていません。
 結果、投入可能なロシアの軍勢は自衛隊の火力と比較してもゼロに近く、万が一上陸侵攻しても占領を維持する兵站が続かない。というか、実質的にない。
 現地調達をアテにすればまさに「インパール作戦」です。
 もしロシア兵が入って来ても、現実には瞬時で鎮圧、戦時中任本軍の「ガダルカナル島」や「アッツ島」と同じ運命しか待っていません・・・

「玉砕」

 まあ、21世紀の今日では絶滅以前に捕虜として収容されることになると思いますが、これは単に全面敗北のみならず、戦後に莫大なツケ(4島返還は当然、南樺太も日本に返して貰いましょうか)をロシアは背負い込むだけです。
 今回のウクライナ電撃戦の失敗で、ロシアは国家そのものを失いかねない状況です。
 兵站のいい加減なウクライナ「インパール」電撃作戦を強行したプーチンのロシアは、自ら破滅を招きました。
 明らかな敗色の中で発せられた「北海道はロシア領」もまた、抗争で負けが見えてきたやくざ者が景気づけに窓ガラスを割って見せるのと大差ありません。
 こんなものに、いい大人がいちいち動揺する必要はなく、大局を見つつ、冷静に「ならずもの」を追い込んで行く必要があります>(以上「JB press」より引用)




 ロシアはウクライナに大敗する。 これからロシア軍は東部戦線に乾坤一擲の望みを掛けてウクライナに戦いを挑むが、決して勝てない。これまでの「正規軍」対「ゲリラ軍」という非対称戦から「正規軍」対「正規軍」という対称戦というフェーズが変わるから、装備に劣るウクライナ軍が苦戦するか、もしくは敗退するという論がある。
 しかし果たしてそうだろうか。私はロシアが大軍を率いてウクライナ軍に戦いを挑んでも勝てないと考える。なぜならロシアが北部戦線から移動し編成した大軍で戦いを挑んでも、ウクライナ軍は一歩も退かないだろうし、これまでとは異なって最新型の攻撃型兵器を先進自由主義諸国から提供されているからだ。ロシア軍が繰り出す兵器をウクライナ軍は既に織り込み済みだが、ロシアはウクライナ軍が新規に整える兵器に関して情報が殆どない。それでは大軍が必ずしも戦力的に勝るとはいえないだろう。

 引用したJB pressの記事は「ブチャのレイプ殺人で終わったロシア、北海道進軍なら滅亡へ」題している。記者氏は「北海道進軍なら滅亡へ」と書いているが、北海道へ進軍するまでもなく、ウクライナで敗退するロシアは滅亡する。
 東部戦線で最後の決戦を挑もうとするプーチン氏の戦略は失敗だ。彼はロシア軍が保有している兵器が現代戦で無用の長物と化している現実をご存知ないようだ。ロシア軍は現有兵器を仕立てて最後の決戦を挑むが、ウクライナは旧世代の兵器を凌駕する新兵器で装備することになる。ロシア軍に勝ち目はない。

 その証拠に東部戦線へ東北の戦線から移動していたロシア軍の13㎞もの戦車や装甲車などの軍隊が、カナダ民間人による義勇軍大隊・砲兵隊によって全滅されたという。既に一度敗れた軍隊が再編成して東部戦線に投入しても役に立たないことは明らかだった。
 さらにプーチン氏は6万人もの予備役を招集して、東部戦線に投入するというが、それは軍事専門家でなくても無理筋だと判る。なぜなら訓練された軍隊が指揮命令によって規律正しく動く軍でなければ前線では役に立たないからだ。少なくとも呼集した予備役は数ヶ月から半年にわたる軍事訓練を実施した後に前線に投入されるべきだからだ。なぜプーチン氏は呼集した予備役をロシア各地の守備隊に代替させて、無傷の守備隊を前線に投入しないのだろうか。それとも各地の守備隊から戦車や装甲車などや砲弾やミサイルなどをすべて取り上げて戦場へ投入したため、守備隊は文字通り装備なき部隊になっているのだろうか。

 いずれにしても俄か仕立ての軍対で維持できるほど前線は生易しいものではない。プーチン氏は軍司令官を任命したというが、ウクライナ侵略軍の全体を統括する大本営と総指揮官がこれまで不在だったとしたら、ロシア軍は敗れるべくして敗れたことになる。兵站がお粗末だったのは大本営がなかったからだろう。たとえ電撃作戦で終了すると予想していても、大本営を設置して各軍隊に支給すべき糧秣の計算から手配まで「主計局」が計算して手配すべきだ。そうした全体がロジスティックであり、戦争の常識ではないか。
 東部決戦の大本営は総指揮官の許、兵站まで整えられているのだろうか。引用記事では日本軍の兵站なき作戦の失敗例「インパール作戦」を掲げているが、マトモな軍司令官なら兵学校で兵站の重要性を学んでいるはずだ。それは糧秣から武器弾薬に到るまでの補給作戦の重要性を理解することだ。つまり兵站なき作戦は必然的に失敗するから、充分な訓練された兵士や軍事物資なき作戦は「失敗する」と総指揮官に任命された者はプーチン氏に諫言すべきだ。

 兵士を無駄な戦争で損耗しないためにも、東部戦線で最後の決戦を中止すべきだ。そしてロシア軍はウクライナの地から速やかに撤退すべきだ。プーチン氏はウクライナ侵略戦争に大敗している。「焦土作戦」によりウクライナ人をウクライナの地から追い出して占領し、追い出された大量のウクライナ人がNATO各国に移動して、NATO各国を段混乱に陥れる、という恐るべきプーチン氏の作戦は弾劾されるべきだ。
 ロシアは徹底して解体されるべきだ。二度と他国への侵略戦争を意図しようと考えられないほどの、かつての「モスクワ共和国」程度に解体縮小されるべきだ。シベリア原油や天然ガスはウクライナの戦後復興への賠償金として国連管理とすべきだろう。当然ながらロシアは国連安保理常任理事国の資格も剥奪されるべきだ。いや、国連はすべての機関を見直して改組すべきではないだろうか。

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