現代のシベリア抑留か。

<ウクライナに侵攻しているロシア軍が、包囲と攻撃を続ける南東部マリウポリの住民を強制連行しているとウクライナ側が非難している。マリウポリ市議会は約1万5000人が連行されたと説明している。最終的に露極東サハリンなどに送られ、ロシアからの出国を2年間禁じられるという。

 ウクライナ外務省は24日の声明で、住民約6000人がウクライナ旅券を没収され、親露派武装集団が実効支配する東部ドネツク州にある「選別収容所」に送られたとの「信頼できる情報がある」と指摘した。強制連行は、明白な国際法違反だと強調した。
 ウクライナ側によると、選別収容所では、露情報機関の要員らが、住民を尋問したり、携帯電話の交信内容などを確認したりし、今後の処遇を決めているという。ロシアでも経済的に困窮している地域に送られ、「就職」も提示されるとしている。
 ウクライナ最高会議の人権オンブズマンは、ロシアによる強制連行について、第2次世界大戦でのナチス・ドイツと「同様のことをしている」と批判した。ロシアの前身、旧ソ連の独裁者スターリンは、少数民族などを「敵性民族」や「危険分子」と認定し、大規模な強制移住を行っていた>(以上「読売新聞」より引用)



 プーチン氏は今をいつだと思っているのだろうか。先の大戦直後の1945年ではない。21世紀になっても、ロシアは保護すべき占領地の市民を「選別して」サハリンへ抑留するという。国連どころか、あらゆる国際機関とは無縁な無頼国家が行うのならまだしも、国連の幹部国たる「安保理常任理事国」のロシアが前代未聞の人権侵害はおろか民族抑圧を行うとは言語道断だ。
 それどころではない、防衛戦争ではない自分が始めた侵略戦争で核兵器の使用まで仄めかしている。プーチン氏は何処までロシアの名を汚せば気が済むのだろうか。

 ウクライナ市民の抑留に、日本にも責任の一端はある。なぜならソ連に対して平和条約も締結する前から、日本国民60万人もシベリアへ抑留し、過酷な強制労働に従事させて約20%もの日本国民を凍死や餓死させた賠償責任を日本国政府は愚かにも放棄した。
 平和条約を締結する競技の段階で、様々なソ連と日本との立場と戦争行為と戦争行為とは別のポツダム宣言受諾後の日本領土への進軍と日本国民60万人もシベリアへ抑留して強制労働(もちろん「無報酬」だ)させて12万人も死亡させた責任をキッチリと追及して後の妥協を図るべきだった。

 日本国民60万人をシベリアへ抑留して12万人死亡させても、日本政府から賠償責任の追及は一切なかった、という「成功体験」がプーチン氏に刷り込まれているとしたら、どうだろうか。ウクライナ人1万人くらいならスターリンが日本国民に仕出かした所業より、遥かに程度の軽いものだ、とプーチン氏が思ったとしても不思議ではない。
 何しろ、プーチン氏はソ連への回帰願望に狂っているから、スターリンを神の如く尊崇してもおかしくないだろう。スターリン時代のソ連は近隣諸国の少数民族を悉く弾圧し虐殺し、しかも誰からも罰せられなかった。だからプーチン氏がこの程度のことで罰せられることはない、と思い込んでも不思議ではないだろう。

 ジュネーブ条約では占領地の市民は保護すべき、となっている。物事は「原理、原則」から始めるべきだ。ロシアは安保理常任理事国としてふさわしいのか、G20の構成国としてふさわしいのか。世界はもう一度ロシアが国際機関や国際会議等の資格要件を満たしているか、もう一度「原理、原則」から検証し直すべきではないか。

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