武漢肺炎ウィルスとの「共生」社会に日本が突入する時は。
<ジョンソン英首相は19日、下院で、新型コロナウイルスの新変異株オミクロン株の感染ピークが過ぎたとして、公共交通機関や学校などでのマスク着用義務やワクチン接種証明の提示を廃止すると表明した。規制をほぼ撤廃し、オミクロン株出現前の状態に戻す。
英メディアによると27日から廃止される。
ジョンソン氏は「(ロンドンを含む)イングランドでの感染水準が低下している」と強調。さらにワクチンの大規模追加接種を実施してきたことも踏まえ、規制撤廃を決定した。在宅勤務の推奨もなくなる。
英国では、昨年11月下旬のオミクロン株の国内感染確認を受け、マスク着用義務を再び導入していた>(以上「共同通信」より引用)
欧米は武漢肺炎ウィルスに対して「防疫」から「共生」へ切り替えたようだ。引用記事にある通り、英国では首相がマスク着用の「義務」を撤廃する。実施は今月27日からで、ワクチン接種証明の提示を廃止すると表明した。
英国では平均で1日95,243人の新規感染者が報告されている。1日平均人数のピークだった1月2日の50%になる。猛威を振るったオミクロン株の感染拡大がピークを過ぎて「ジョンソン氏は「(ロンドンを含む)イングランドでの感染水準が低下している」と強調」している。
米国でも1日平均752,698人の新規感染者が報告されている。ピークだった1月15日の93%とピークアウトしたのではないかと見られる。ただフランスでの1日あたりの感染者数の平均がピークに達した。現在の新規感染者数は309,433件とフランスの人口は日本の約半分だから、日本に換算すると一日の新規感染患者数60万人という手の着けられない状況だ。
日本はどうだろうか。一昨日の新規感染患者数が3万人を超え、前回第五波のピーク時の感染患者数を超えた、と報道されていたが、昨日は4万人を超えている。病院は対応の限界を超えて医療従事者は疲弊の極限に達している。医療従事者の院内感染も少なからず見られるようになっている。
安倍氏やテレビコメンテータ諸氏は「二類から五類」への変更を低減しているが、特定伝染病からインフルエンザ並みの感染症に武漢肺炎をしてい変更する主な理由は「予算」ではないか。二類なら国が全面的に医療費を負担するが、五類になればワクチン接種なども「自己負担」ということになる。
しかしオミクロン株での重症者が少ないからといって皆無ではない。実際に死亡している患者もいる。症状を改善する薬剤も製造されているようだが、効果があるのは発症から五日以内との条件が付く。しかもそれらは医師の処方箋がなければ手に入らない薬剤だから五類に切り替える議論は早計に過ぎるだろう。
だが感染力の強いオミクロン株の蔓延により、おそらく日本国民の過半数が感染するのも時間の問題ではないかと思われる。ただし感染しても無症状化あるいは軽症のため、風邪として過ごしているケースも多々あるのではないだろうか。
政府・厚労省は抗体検査を広範囲に実施して、武漢肺炎ウィルスが一定の率以上で「陽性」者が見つかるようになると「共生」宣言すべき時が来るのではないだろうか。既に感染経路で事業所での感染が最大になっているし、多分満員電車内で感染しているケースも少なからずあるはずだ。武漢肺炎うぃねすとの「共生」社会に日本も移行する時がやって来ると思われるが、稚拙は慎むべきだ。医療・感染症の専門家の知見に従うべきだろう。