政府はトンガの被害状況の情報収集をして、支援を速やかに行うべきだ。

< 南太平洋の島国トンガの近海で起きた海底火山の噴火で、同国の首都ヌクアロファのニュージーランド大使館は17日、本島のトンガタプ島西海岸一帯で甚大な被害が出ていると伝えた。

 ニュージーランド大使館の声明によると、トンガタプ島は全土が厚い火山灰に覆われた状態にある。SNSには、浸水被害に見舞われたヌクアロファで住民らが避難する様子や、噴煙に覆われて空が真っ暗になった様子が投稿されていた。津波は何千キロも離れた米西海岸や南米ペルー、ニュージーランド、日本でも観測された。ペルーでは少なくとも2人が高波に押し流されて死亡した。
 現時点で、大勢の死傷者が出たという報告は入っていない。しかし支援団体は、現地の大気汚染や、飲料水の確保が難しくなっている状況を危惧している。
 通信も途絶えていることから、オーストラリアとニュージーランドは被害の程度を確認するため哨戒機を派遣した。
 今回の噴火でトンガタプ島を襲った津波は、首都ヌクアロファ付近で1.2メートルを観測。15日には道路の冠水や建物の浸水被害が発生した。
 被害状況を調査するオーストラリアの哨戒機は17日、噴煙に阻まれて早朝の出発を見合わせていたが、同日午前、離陸した。
 オーストラリアやニュージーランド、フィジーからの航空機数機は噴煙のために出発を延期した。
 専門家によると、15日に起きた噴火は、世界で過去30年あまりの間に発生した噴火の中で最大規模だったと思われる。噴火の様子は宇宙からリアルタイムで撮影され、噴煙は約20キロもの高さに到達。太平洋を横断して各国に津波が押し寄せた。
 専門家がニュージーランドのラジオ局に語ったところによれば、今回の噴火は1991年に起きたフィリピンのピナツボ火山噴火以来、最大の規模だった。

 現地では通信が途絶していることから、特に本島から離れた島々の被害状況はほとんど把握できていない。
 トンガのファカファヌア下院議長はSNSに投稿した声明の中で、「市民に新鮮な飲料水と食料を提供するため、緊急支援が必要だ」と訴えた。
 下院議長によれば、多くの地域が相当量の火山灰によって被災しているが、人命や建物などの被害の程度は現時点で分かっていない。
 ニュージーランドのアーダーン首相は16日、ヌクアロファでは津波で重大な被害が出ていると指摘。ボートや岩石が海岸に打ち上げられ、沿岸部の店舗が損壊していると伝えた。
 海底の通信ケーブルは、電力の喪失が原因とみられる障害が発生している。
 オーストラリアの国際開発・太平洋担当相は、トンガの道路や住宅などに重大な被害が出ていると述べ、離島からの情報は、現時点で「非常に限られている」とした。
 トンガタプ島にあるビーチリゾートは17日、「悲しいことに、私たちの美しいビーチリゾートが壊滅した。西海岸の一帯も、カヌクポル村も壊滅状態にある」とフェイスブックに書き込んだ。
 国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は、支援チームが現地入りしたと伝え、1200世帯分の支援物資があると説明。ロイター通信はIFRC太平洋責任者の話として、本当から離れた島々では特に甚大な被害が出ている可能性があると伝えた。
 ニュージーランド軍はトンガの被害状況を調べるためにオライオン機を派遣。アーダーン首相は34万ドルの支援などを発表した。
 オーストラリアや中国、台湾もそれぞれトンガ支援を表明している。

 トンガは170以上の島々で構成され、人口は約10万人。フィジーの東部約800キロ、ニュージーランドからは約2380キロ離れた南太平洋上にある。
 海底火山「フンガトンガ・フンガハーパイ」はトンガのフォヌアフォオウ島から約30キロ南東にあり、海底からの高さは約2000メートル。およそ100メートルが海上に出ている。研究者によれば、過去数十年にわたって噴火を繰り返していた>(以上「CNN」より引用)



 海底火山の大噴火により海底ケーブルが損害を受け、ネットや電話も普通になっているという。もちろん現地は食料はもとより、電気も水も不足しているだろう。
 日本政府は食料や医療物資の支援に乗り出さないのだろうか。赤十字と一緒になって、支援物資を緊急空輸(トンガ周辺は火山灰が空気中に漂っているため、当分の間はトンガへ航空機では近づけないが)すべきだ。

 まだマスメディアはトンガの確かな被害情報を報じてないが、一説には15mの津波が襲ったともある。噴火前には東京ドーム二個分の広さの火山島が、噴火後にはほぼ消滅していることから、噴火の凄まじさが想像できる。
 大気圏から成層圏へ達した噴煙はしばらく地上へ落下することなく、成層圏を漂い太陽光を遮るものと思われる。南半球で起きた粉塵が北半球の成層圏へ達するのは限定的ということだが、それでは何等かの「冷害」被害が起きることを予想すべきではないか。CO2排出による温暖化という因果関係すら説明できない「ヒステリー症候群」に付き合うよりも、確実に起きている自然現象の方の対策を優先すべきだ。

 

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