自公政権のバブルを破壊せよ。

<自民党総裁選に出馬もできず、解散総選挙も人事刷新もできず、菅首相が退陣に追い込まれました。そこに至る過程や、総裁選に誰が立候補するのか、派閥はどうするのかなど一連のドタバタの中で、自民党という政党の本質がハッキリ見えました。

 それを象徴する言葉は「バブル」。コロナ禍で開催された東京オリパラで、感染爆発を防ぐために導入されたバブル方式のことです。
 オリパラでは、大会施設を「泡」で包み、外側と遮断するから完璧だと宣言していたわりに、泡はもろかった。選手や業者が内と外を行き来していることが分かり、綻びが生じました。それとは対照的に、絶対に綻びない強靱なバブルの中に生息しているのが自民党の政治家たちなのだと、総裁選をめぐる騒動でつくづく思いました。

 完璧な泡の中にいるから、コロナの、この大変な状況下でも、何事もないかのように当たり前に党則に従って総裁選を実施する。そして、内輪でチマチマとした駆け引きに血道を上げる。さらには、総裁選の結果いかんで、衆院選に向けたスケジュールを、自分たちの都合のいいように決めようとしている。総裁選より国会を開いて、国民のためにいまできることを超党派で考えるべきだ、という発想は一切出てこない。

 安倍前政権も菅政権も、どうしてまともな国会論戦ができず、あんなにチンプンカンプンなことを言うのか、世間と感性が噛み合わないのか、ずっと疑問でしたが、いま、この「バブル」という言葉が出てきて、初めてその理由を理解しました。バブルの中に生きている彼らは、バブル内でしか通用しない言葉をしゃべり、バブル越しにしか、我々外の者を見ていないのです。だから、外側にいる者にとってはあり得ないことでも、彼らは何の矛盾も不可思議さも感じない。

 政権与党として長らくバブル内にいることで、内部の空気はよどみ、毒性が充満しています。それでもバブルの中の繁栄を謳歌している集団は、我々とは違う空気を吸って平然と生きている。そんな人たちに、これ以上、この国の政策責任を担わせるわけにはいきません。それを、改めて確信した次第です。
 野党も、「スカノミクスおやじ」という打倒すべき的がいなくなって焦っている場合じゃない。アホやスカがいなくなっても、バブルは厳然として存在しています。鉄壁のバブルのどこに攻め込む余地があるのか、知恵を絞ってほしい。スカの次が誰になろうが、バブル人間たちに政権を任せておいたら日本人の命が危ない。そんな構えでいてもらいたい。問題意識をしっかり共有して、野党が一致団結する格好のチャンスなのかもしれません>(以上「日刊ゲンダイ」より引用)




 引用記事は浜矩子氏(同志社大学教授)が記したものだ。かつて浜氏は女性経済学者としてテレビ番組で引っ張りだこだったが、アベノミクスを批判してことが原因なのか、安倍政権の三年目あたりからトント見かけなくなった。
 歯に衣を着せぬ硬骨漢評論家の何人かが安倍治世下でテレビから消え去った。浜氏は「漢」ではないが、切れ味鋭い論評はまさに「漢」だった。その浜氏の論説を見つけて、久し振りに浜節を傾聴した思いだった。

 自民党は「与党」というバブルの中にいたから、世間の話が通じなくなったという論評はまさに正鵠を得ている。彼らは自民党バブルの中の非常識を「常識」だと思い込んでいる。
 先進諸国がコロナ対策で「検査と隔離」を主眼に実施しているにも拘らず、彼らの「非常識」な常識ではPCR検査など無駄なのだろう。だから新規感染者数が減少すると天真爛漫に喜ぶ。しかし検査母集団が表示されない新規感染者数など、ほとんど意味を持たない、ということを御存知ないようだ。

 しかもPCR検査を百万人単位のローラーで実施して、無症状の感染者を洗い出さなくては「感染者数」の減少もそれほど意味を持たない。環境さえ整えば、まだブリ返すのはこれまでの波を見ていれば容易に予測できる。
 浜氏は「野党も、「スカノミクスおやじ」という打倒すべき的がいなくなって焦っている場合じゃない。アホやスカがいなくなっても、バブルは厳然として存在しています。鉄壁のバブルのどこに攻め込む余地があるのか、知恵を絞ってほしい」と野党を叱咤激励している。誰が後継総裁になろうと「バブル」の中にいる政治家たちに国民の「竈」など分かりはしない。彼らから政権を奪ってバブルの「殻」を取り去ることが「彼らのため」である。

 「バブル人間たちに政権を任せておいたら日本人の命が危ない」と浜氏は警鐘を鳴らしている。まさにその通りで、アホやカスに任せているうちに、失われた20年が30年になっただけだった。彼らの無能さにはウンザリしている。
 自公政権が「構造改革」を突っ走っているうちに、日本は破壊され外資に売却されてきた。それでも総裁候補は「改革、改革」と叫んでいる。「改革バカ」というしかない。「改革」というからには先人たちの政治が悪かったのだろうが、何がどのように悪いというのだろうか。

 たとえば「国際化のための英会話教育」と云うが、碌に日本語がマトモに話せない連中が英語を操って外国人に何を伝えるというのだろうか。「マジ」というだけなら「リアリー」とだけ叫んでいれば済む。
 国際化という名の「国際分業」は日本国民に格差と貧困をもたらしただけではないか。それが「グローバル化」の結論だ、ということは早くからこのブログで警告していた。工場の海外移転を主とする国際分業は海外の「安い労働者」と「日本の労働者」を競わせることでしかないからだ。つまりグローバル化は国内で生産性向上の出来ない無能な経営者が「短期最大利益」を手にする妙手だ。

 いや「悪手」というべきだろうか。なぜなら生産部門を海外へ移転させることによって日本企業の生産技術をも海外へ移転させる結果になるからだ。「短期最大利益」と「短期」限定したのはそうした理由からだ。アッというまに最大利益は失われ、生産方式まで奪われて尾羽うち枯らして撤退するしかなくなるが、今度は以前に進出した国が競争相手となって立ち塞がる。
 そうした回り合わせになる、ということは海外移転させる前から誰にだって解ることではないか。農業外国人実習生を大量に国内へ入れれば、日本の苗や種子が盗まれる、ということも事前にわかっていたはずではないか。日本の寿司の旨さを外国人に教えれば、マグロなどの寿司ネタが乱獲される、ということも予測できていたはずではないか。サンマの美味しさを教えたから中国漁民が大挙して一網打尽にサンマを掻っ攫って資源が枯渇したではないか。

 バカな料理人が悦に入って「日本のうま味」を外国人に教えて、日本国民に何の利益があるというのだろうか。今度はコンプやカツオが乱獲されて枯渇するだろう。お人好し日本人も好い加減目を覚まさなければならない。
 この半世紀、一体日本国民は何を考えていたのだろうか。先人の血の滲む努力の上に花咲いた日本文化を誇り散らして、その反対に日本国民は何を得ただろうか。日本国民全体がバブルに中で「ぬるま湯に浸かっていた」のではないだろうか。しかし湯が冷めて、いよいよ出るに出られない事態に到っている。

 「バブル人間たちに政権を任せておいたら日本人の命が危ない」と浜氏は警告している。野党政治家諸氏は消費税廃止と交際費損金算入の停止措置を講じて、消費拡大を先ず図ることだ。同時に財政出動してデフレギャップを補い、明日の産業界を牽引する技術開発と研究開発に資金援助すべきだ。
 そして中国人留学生を研究機関や大学から排除し、国内に居住している在日外国人の在留資格を厳しく見直すべきだ。ビザの発給も厳格化し、外国人犯罪者は直ちに強制送還とすべきだ。もちろん外国人労働移民34万人も即時停止し法律を廃止すべきだ。人手不足は生産性の向上で乗り切るのが本筋だ。そのためには非正規など好い加減な経営者に迎合した派遣法の緩和を旧に復すべきだ。所得倍増を掲げて、野党連合は経済成長に全力を燃焼させるべきだ。

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