腐臭芬々たる総裁選。

<29日に投開票される自民党総裁選について、毎日新聞は終盤情勢を探った。国会議員票(382票)は岸田文雄前政調会長(64)=岸田派=が130票超を固め、河野太郎行政改革担当相(58)=麻生派=と高市早苗前総務相(60)=無派閥=が追う。国会議員票と同数の党員・党友票を加味すると、河野氏が3割台半ばを占めて首位をうかがうが、当選に必要な過半数には達しない見通しで、上位2人による決選投票が実施されるのが確実な情勢だ。

 国会議員票の動向については、27日までに国会議員本人や秘書らを取材して確認した。130票超の岸田氏に対し、河野氏が100票超、高市氏が80票超で続いた。野田聖子幹事長代行(61)=無派閥=は約20票を獲得する見込みだ。
 岸田氏は自身が会長を務める岸田派(46人)を固め、竹下派(51人)の半数以上から支持を受ける。細田派(96人)や麻生派(53人)にも浸透する。竹下派は態度決定を先送りしてきたが、27日の派閥総会で事実上、岸田氏支持を確認した。ただし、他3候補を支持することも容認する。
 河野氏は麻生派の約5割、石破派(16人)や石原派(10人)の多くから支持を受け、二階派(47人)の約4割にも浸透。高市氏は支持を受ける安倍晋三前首相が強い影響力を持つ細田派の半数以上を固め、野田氏は苦戦している。

 17~22日に都道府県連幹部らへの取材を基に分析した党員票の動向も加味すると、河野氏が全体の3割台半ばを獲得しそうだ。岸田氏は3割強の見込みで、両氏が競り合っている。高市氏は2割強、野田氏は1割未満の情勢だ。ただし、国会議員のうち1割程度は態度未定・不明で情勢はなお流動的な要素も残る。

 河野氏は27日、東京都内で記者団に「国民の広い支持をいただいて、それをもとに勝ち抜いていく戦略に変わりはない」と訴えた。岸田氏は「最後の最後まで結果は分からない。緊張感を持って戦い抜きたい」と強調。高市氏は「手応えはとても良くなってきている」と述べ、野田氏は「最後まで走り抜く」と述べた>(以上「毎日新聞」より引用)



 腐臭芬々たる自民党総裁選だ。明日の総裁を決めるはずの選挙で、古い実力者が暗躍しているという。安倍氏のことだ。総理大臣現役当時も政治を思う存分私物化したが、総理大臣を退いてからも政治を私物化しようと躍起になっているそうだ。
 その影響か、岸田氏は最初歯切れ良く「党役員は任期一年三期まで」とか「所得倍増計画」とか「構造改革政治との決別」とか発言していたが、今ではすっかり影を潜めている。日本を蘇らせるには「構造改革」政治との決別が絶対条件だが、それすら理解していない政治家なら政権に就いたところで国家と国民のためにはならない。

 河野氏はこれほど云うことが変わってはダメだ。原発原則廃止がいつの間にか現在の原発は稼働する、などと原則を転換した。高市氏に到っては安倍氏のカーボンコピーではないか。安倍氏も総理就任前には「私が総理大臣の間に拉致問題は必ず解決する」と大見得を切っていた。しかし拉致問題は1ミリも前進しなかった。
 三人が歩調を合わせているのはコロナ対策でPCR検査を一日百万人規模の拡大実施しないことだ。「検査と隔離」なくして感染症の終息はあり得ない。今後も何波もの感染拡大と減少を繰り返すつもりなのだろう。そうしたコロナ禍中に国民を措いている限り、深刻な政権批判は起きないし、政治家スキャンダルもコロナ報道が消してくれると読んでいるのだろう。記者会見でコロナ関係だけを深刻そうな顔をして述べていれば済むのだから、無能な政治家にとってはコロナ禍が続く方が良いのではないか。

 残念ながら野田氏は泡沫扱いになっている。実質三人の総裁選だが、誰が総裁になっても腐臭芬々たる自民党体質を引き継がされるのは間違いないようだ。なにしろ「安倍様の自民党」だから。
 「高市氏をMMT論者だが、MMTを実施したアベノミクスは失敗したではないか」と解説した解説者がいたが、一言断っておく。MMT理論はデフレギャップをまず財政出動で埋め、同時に経済成長の諸施策を展開すべき、とする理論だ。アホノミクスは金融緩和したが、それは株価引き上げと円安誘導のためでしかなかった。肝心要の財政出動は、むしろ安倍自公政権下で公共事業予算は民主党時代よりも減少しているし、研究・開発費も削減された。経済成長のためには労働賃金の引き上げと消費税廃止も辞さない「個人消費拡大策」を展開すべきだが、アホノミクスは外国人労働者34.5万人も移民(国連の定義では一年以上の在留を「移民」と呼ぶ)させて、労働賃金を低く抑えるつもりだ。これらアホノミクスの何処がMMT理論だというのか、高市氏をMMT論者だと自らが自称するのは勝手だが、残念ながら高市氏はアホノミクスを継承すると発言している程度だ。従って高市氏はMMTの本質を理解していないため、早晩馬脚を現すと思っている。

 国会議員になって以来、当選を重ねて何十年も議員生活を送っていて、総裁候補の三氏は何を勉強して来たのだろうか。30年に及ぶ経済成長なき日本の凋落ぶりを深刻に悩んで来たのだろうか。
 30年間ものの格差拡大や貧困化が日本の厚い中間層を破壊した原因が何かを真剣に考えたことがあるのだろうか。社会の基本構造を破壊して来た「構造改革」により、日本が外資にバラ売りされている現実をご存知ないのだろうか。やはり政権交代するしか、日本を蘇らせることは出来ないとの思いを強くするばかりだ。

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