日本は幼児虐殺事件が繰り返される社会なのか。
＜大阪府摂津市のマンションで８月、新村桜利斗(にいむらおりと)ちゃん＝当時（３）＝が殺害された事件で、桜利斗ちゃんが亡くなる前にも複数の関係者から摂津市に虐待を疑う相談が寄せられていたことが２３日、市などへの取材で分かった。大阪府警に殺人容疑で逮捕された、桜利斗ちゃんの母親の交際相手で無職の松原拓海(たくみ)容疑者（２３）が、日常的な虐待を繰り返していた疑いもあり、市や児童相談所（児相）は今後対応を検証するとしている。
「たっくん、いや」。桜利斗ちゃんは生前、母親の知人らにこう訴えていたという。複数の知人によると、桜利斗ちゃんは松原容疑者を「たっくん」と呼び、知人らが遊びに行った際は知人の膝の上から離れなかったりして、松原容疑者に近づこうとしなかった。
知人の３０代女性は「今思えば、桜利斗は必死にＳＯＳを出していたんだと思う。このままでは『桜利斗が確実に死んでしまう』と何度も行政に頼ったが、真剣に動いてくれたとは思えない。起きるべくして起きた事件だ」と振り返る。
摂津市などによると、桜利斗ちゃんと母親は平成３０年１０月、大阪府泉南市から摂津市に転入。昨年１月と今年４月、２度にわたり桜利斗ちゃんが通う保育園から「顔などにこぶがある」と摂津市に通告があった。今年５月には母親も、松原容疑者が桜利斗ちゃんに暴力を振るうと市に相談。市が松原容疑者に面会して警告すると、「もう手は出さない」と約束したという。
だが、その後も虐待は続いたとみられ、６月には母親の複数の知人が、市に「桜利斗ちゃんの顔にあざがある」「このままじゃ殺される」などと相談し、桜利斗ちゃんの一時保護を求めた。市は桜利斗ちゃんの様子を複数回確認したが体に外傷はなかったため、緊急性はないと判断。児相に伝えたが保護を求めるといった措置は取らず、府警にも情報共有されなかった。
府警によると、松原容疑者は８月３１日午後、摂津市のマンション一室で桜利斗ちゃんに熱湯を浴びせるなどし、熱傷性ショックで殺害した疑いが持たれている。市の担当者は「対応は適切だった」とする一方、「今回の事案を重く受け止め、二度と起こらないように検証する」と話した＞(以上「産経新聞」より引用)
「たっくん、いや」。桜利斗ちゃんは生前、母親の知人らにこう訴えていたという。複数の知人によると、桜利斗ちゃんは松原容疑者を「たっくん」と呼び、知人らが遊びに行った際は知人の膝の上から離れなかったりして、松原容疑者に近づこうとしなかった。
知人の３０代女性は「今思えば、桜利斗は必死にＳＯＳを出していたんだと思う。このままでは『桜利斗が確実に死んでしまう』と何度も行政に頼ったが、真剣に動いてくれたとは思えない。起きるべくして起きた事件だ」と振り返る。
摂津市などによると、桜利斗ちゃんと母親は平成３０年１０月、大阪府泉南市から摂津市に転入。昨年１月と今年４月、２度にわたり桜利斗ちゃんが通う保育園から「顔などにこぶがある」と摂津市に通告があった。今年５月には母親も、松原容疑者が桜利斗ちゃんに暴力を振るうと市に相談。市が松原容疑者に面会して警告すると、「もう手は出さない」と約束したという。
だが、その後も虐待は続いたとみられ、６月には母親の複数の知人が、市に「桜利斗ちゃんの顔にあざがある」「このままじゃ殺される」などと相談し、桜利斗ちゃんの一時保護を求めた。市は桜利斗ちゃんの様子を複数回確認したが体に外傷はなかったため、緊急性はないと判断。児相に伝えたが保護を求めるといった措置は取らず、府警にも情報共有されなかった。
府警によると、松原容疑者は８月３１日午後、摂津市のマンション一室で桜利斗ちゃんに熱湯を浴びせるなどし、熱傷性ショックで殺害した疑いが持たれている。市の担当者は「対応は適切だった」とする一方、「今回の事案を重く受け止め、二度と起こらないように検証する」と話した＞(以上「産経新聞」より引用)
またしても児童虐待死事件が起きた。新村桜利斗(にいむらおりと)ちゃん＝当時（３）＝が同居男性により殺害された、という。それ以前にも保育所で桜利斗ちゃんの体にアザなどがあることから家庭内暴力を疑い「市」に通報していたという。近くに住む母親の知人も桜利斗ちゃんを同居男性が暴行を働いている物音や悲鳴などから「市」や「児相」に通報したという。
「市」の担当者や「児相」は母親や同居男性と面会して「暴行はダメ」だと指導したという。しかし現実は最も悲惨な結果を迎えている。桜利斗ちゃんがどれほど絶望的な日々を送り、心身の痛みに耐えていたか、哀れでならない。もちろん殺害に到った同居男性が「殺人罪」に問われるべきだが、母親は男性との暮らしが子供の命よりも大事だったのだろうか。
それにしても数々の乳幼児虐殺事件が後を絶たないのは何故だろうか。「市」の担当や「児相」や「警察」は何をしているのだろうか。少子化対策は大事だが、乳幼児虐待に厳格に対処するのが少子化対策以上に大事ではないのか。
子は親を選べない。人は子を授かった瞬間から子のために生きるべきだ。いや人の親でも一人の人間として自由に生きる権利がある、と反論の声が聞こえるが、それなら「自由」にヘトヘトに疲れ果てるまで気儘に暮らすが良い。そして「自由な暮らし」にも疲れてから、「結婚していれば良かった」と臍を噛んでも遅すぎる。
人生にはライフサイクルがある。勉学に勤しむべき日々、社会で懸命に働くべき時期、そして人生の伴侶を見つけ家庭を築く時期、幸運にも子に恵まれたなら子の成長を励みに人生を生きる日々、といった「ライフサイクル」がある。
そんな定型的な「ライフサイクル」は自由がないし鬱陶しいというのなら、「ライフサイクル」を生きる喜びや労苦を放棄したツケを自身の人生で払うしかない。しかし気儘に生きる「自由」とは、寂しいものではないだろうか。子のために生きる「自由」の方が何倍も素晴らしいことを知るべきだ。
記事によると「市の担当者は「対応は適切だった」とする一方、「今回の事案を重く受け止め、二度と起こらないように検証する」と話した」という。適切な対応を行って、幼児虐待で三歳児が死んでいる。それでも適切な対応だった、というのなら彼に対応を指導した上司や、そうした「不適切な対応」を適切な対応だとしている「制度」を見直さなければならない。
警察も「民事不介入」といいつつ、幼児が殺害されるまで放置していた責任を問われなければならない。彼らの職務態度が2３歳のバカな無職男を幼児虐待殺人者に仕立て上げてしまった。「こうした事件を二度と起こしてはならない」というコメントこそ、二度と聞きたくない。