「中立」でない「報道の中立」。

<TBSの情報番組「ひるおび!」は13日、出演者の八代英輝弁護士が10日の放送で日本共産党について発言した内容について、誤りがあったとして謝罪した。

 放送では、同局の江藤愛アナウンサーが「先週の放送で野党共闘のテーマを扱っている際に、日本共産党について『まだ暴力的な革命というのを党の要綱として廃止していない』という発言がありました。日本共産党の綱領にそのようなことは書かれていませんでした。訂正しておわびいたします」と謝罪。
 その後、八代氏が「先週の私の発言についてですが、私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした。一方、日本共産党はそれをたびたび否定していることも合わせて申し上げるべきでした。申し訳ありませんでした」と説明し、「テレビで発言する者として、今後はより正確に、バランスに配慮し言葉に責任を持っていきたいと思います」と述べた。

 八代氏は10日の同番組で野党共闘について取り上げた際、「共産党はまだ『暴力的な革命』っていうものを、党の要綱として廃止してませんから」などと発言。これに対して、共産党の志位和夫委員長が「どんな場合でも平和的・合法的に社会変革の事業を進めるということが、日本共産党の一貫した立場です」「『番組としての謝罪と訂正』をきちんと行うことを求めます」などとツイートし、TBSに抗議していた>(以上「産経新聞」より引用)



 デレビでコメンテーターが断定的な発言をすると、それが「事実」として独り歩きしてしまう。「八代氏は10日の同番組で野党共闘について取り上げた際、「共産党はまだ『暴力的な革命』っていうものを、党の要綱として廃止してませんから」などと発言。これに対して、共産党の志位和夫委員長が「どんな場合でも平和的・合法的に社会変革の事業を進めるということが、日本共産党の一貫した立場です」「『番組としての謝罪と訂正』をきちんと行うことを求めます」などとツイートし、TBSに抗議していた」と記事にある通り、八代氏はテレビで事実関係を確認しないまま発言していたことになる。

 こうした事例は他にも多々ある。安倍氏は度々「悪夢のような民主党時代」と発言しているが、「悪夢のような時代」は安倍治世下の八年間も一向に変わらなかった。GDPは安倍氏の治世8年間を通算しても1%も増加していない。しかし彼の発言は「事実ではない」と注釈されることなく電波に乗った。
 実際は「悪夢」のようなアベノミクスの八年間だった。しかし、なぜだか安倍氏は民主党時代が悪夢の時代だったという。それは下野していたから悪夢の時代だったのではないか。なぜこうした誹謗中傷が一方的に拡散されるのだろうか。

 その大きな原因はコメンテータや解説者の人選が片寄っているからだ。異口同音の発言を行う芸人や元・スポーツ選手といった素人をコメンテータ席に並べている。なぜそうした素人に意見を求めるようになったのだろうか。
 いや、そもそも報道番組のMCを素人の芸人などに任せているのは何故だろうか。電波放送法などの常識を叩き込まれた放送局員がMCを務めるのが普通ではないか。そうでないなら放送局が政治的立場を明らかにして、それぞれの政党の応援団になる方が良い。なまじ「中立」を標榜しているからおかしくなる。

 しかしテレビなどで発言する際には「事実関係を確認」すべきは当然だろう。八代氏は「「テレビで発言する者として、今後はより正確に、バランスに配慮し言葉に責任を持っていきたいと思います」と述べた」というが、配慮すべきは「バランス」ではなく、「事実」だ。事実のみを発言すべきだ、それを解釈し判断するのは視聴者だ。
 「政治とカネ」プロパガンダで小沢一郎氏は目の前にした総理大臣の椅子を検察とマスメディアによって奪われた。彼らが大騒ぎした「事実」は「決済日と登記日とのズレ」という不動産取引では珍しくもないことを「犯罪」と断定したことだ。それは不動産取引の実態を知らない素人判断でしかない。

 不動産取引の場合、それが農地なら農地法により売買取引は「農地転用申請」が許可されるまで登記できない仕組みになっている。市街化区域でも概ね一月、そうでないなら数ヶ月から一年も要する場合もある。小沢氏の場合10月に決済資金を小沢氏個人が立替て支払い、小沢氏の後援会として登記したのが翌年1月だった、ということだけだ。そこに何の問題もない。が、暦年で報告する「政治資金収支報告書」で立替日と登記日が期を跨いだのが「隠蔽工作しようとした」として検察が動き、マスメディアが「政治とカネ」と連日半年にわたって囃し立てて大騒ぎした。
 しかし小沢氏の政治団体はキチンと収支報告書に立替と立替の返済を記載している。何処にも問題はない。だが安倍氏の「桜を見る会」はどうだろうか。安倍氏は会費とホテルへの支払代金との差額・約800万円について収支報告書の何処にもない。それでも検察は動かないし、マスメディアも「政治と寄付」と叫んで大騒ぎしない。これが「報道の中立」だろうか。八代氏が神妙な顔をして反省するよりも、自分自身がマスメディアの「中立」でない「報道の中立」の病毒に冒されていることを自覚すべきだ。

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