「集団免疫」は形成されるのか。

<米疾病対策センター(CDC)は16日、新型コロナウイルスのインド型(デルタ株)を「懸念される変異株」に指定した。米国内の感染にインド型が占める割合は直近で1割ほどとされるが、一部の地域では速いペースでの感染拡大が報告されており、当局は警戒を強めている。CDCはコロナの変異ウイルスを、①注目すべき変異株(VOI、感染しやすさなどに影響しうる遺伝子変異や、クラスター発生が確認されたもの)②懸念される変異株(VOC、感染率が従来型より高い、重症化しやすいなどの特徴が確認されたもの)③甚大な被害が想定される変異株(VOHC、ワクチンや治療の有効性が著しく低いなどの特徴が確認されたもの)ーーの3種に分類している。

 VOCには、これまで英国型(アルファ株)、南アフリカ型(ベータ株)などの変異ウイルスが指定されていたが、インド型が加わり6つとなった。これまでにVOHCに指定された変異ウイルスはない。インド型は英国型よりさらに感染率が高く、重症化しやすいとの研究がある。英国では直近で、インド型がコロナ感染者の9割を占めているという。
 英政府は14日、イングランド地方のロックダウン(都市封鎖)解除を1カ月遅らせると発表した。米国では15日時点で12歳以上の51%が必要なワクチン接種を完了しているが、地域によって接種率には幅がある。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は8日、米国内でインド型の感染拡大ペースが加速していると指摘。「英国と同じ状況を起こすわけにはいかない」と危機感を示し、ワクチン接種をさらに広げる重要性を訴えた>(以上「日経新聞」より引用)




 インド種が世界各国で不気味な感染拡大を続けている。その不気味さの最たるものはワクチン接種率の高い「集団免疫」が形成されたと思われる英国などでも感染が拡大している点にある。
 インド種にワクチンが効かないとしたら由々しき事態だ。オリンピック開催へ突入する菅自公政権はインド種の感染力が強いことに脅威を感じているはずだ。

 米国ではカリフォルニア州やニューヨーク州などで制限区域が解除されて、マスクなしで外出を楽しむ市民がいる一方で、引用記事のようにジワジワとインド種による感染患者が増えている。「米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は8日、米国内でインド型の感染拡大ペースが加速していると指摘。「英国と同じ状況を起こすわけにはいかない」と危機感を示し、ワクチン接種をさらに広げる重要性を訴え」たというが、ワクチン接種を拒む人も出始めているようだ。
 日本でもネットなどの「ワクチン禍」情報を鵜呑みにして、ワクチン接種を拒否している人がいるようだが、牛の血清から作られる種痘を接種すると「牛になる」と種痘を拒んだ江戸時代の人と何も変わらない。mRNAのm部分は-70°で保存しなければならないほど脆いタンパク質で、筋肉注射されるとRNA情報のみを抗体に伝えて分解する。だから接種した人のすべての細胞が注射されたRNAに置き換わる、といった荒唐無稽なことは起きない。抗原抗体反応にコロナ情報を刻んで消えるだけだ。無責任な情報に振り回されることなく、国民の一員として「集団免疫」形成の一助となるべく、ワクチン接種を受けるべきではないか。

 ただ一度接種すると抗体が生成されて生涯効果が続くものではない。インフルエンザ・ワクチンを毎年接種するように、季節が変わればコロナウィルスが変異して従前のワクチンで生成された抗体が効力を失う。だからインフルエンザ・ワクチンのように定期的に接種する必要があるようだ。
 そうした事態に対応すべく、日本国内でワクチン供給態勢を早急に確立しなければならない。塩野義製薬のワクチンは年内にも厚労省の認可手続きを終えて、量産体制に入るという。第一三共のものもそれに続いているという。日本は他の後進国と争ってワクチンを奪い合う国であってはならない。他に国にワクチンを援助する国になるべきだ。まだまだ未知の部分が多い武漢肺炎ウィルスに関して、徹底した研究と特効薬の開発が待たれる。

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