資源濫費の免罪符か、CO2温暖化という集団ヒステリー。
<小泉進次郎環境相は4日の閣議後記者会見で、政府がガソリン車の国内新車販売を2030年代半ばに事実上禁止する方向で検討していることに言及。「30年代半ばという表現は国際社会では通用しない。半ばと言うなら35年とすべきだ」と述べ、販売禁止の時期を具体的に示さなければ理解は得られないとの見解を示した。
小泉氏は、販売禁止を表明する各国が「25年」や「30年」と開始時期を明示していることを念頭に「政府の方向性には賛成だ。でも、『半ば』との表現は日本の覚悟が伝わらずもったいない。(50年と明示した)カーボンニュートラル(温室効果ガスの排出実質ゼロ)への本気度を示すなら、明確に年限を切るべきだ」と主張した。日本が温室効果ガスの排出を実質ゼロにする期限を「50年」と打ち出すまでは政府として明確な達成時期を示さなかったため、国際会議などで温暖化対策に消極的だと批判されてきた経緯を踏まえた。
政府は二酸化炭素(CO2)を多く排出するガソリン車の新車販売の禁止に踏み切り、全てをハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車に切り替える方針。経済産業省が10日に自動車メーカー関係者らと協議した後、正式決定する見通し。梶山弘志経産相は4日の会見で「電動化に伴う自動車産業全般の支援のあり方を含め、しっかり検討したい」と述べた。
ガソリン車の販売禁止を巡っては、欧米や中国など自動車の巨大市場で販売規制が先行する。国内メーカーは将来的な世界販売シェアへの影響も懸念されており、政府は対応を迫られている>(以上「毎日新聞」より引用)
地球は現在、氷河期にある。これまで数度の間氷期(地球上に一切「氷河」が存在しない時期)を経ている。しかし白熊は絶滅していないし、海進海退の痕跡はむ地経上に無数にある。
現在、百年間で年平均気温が多少上下したところで、地球にとっては大した問題ではない。地球にとっては極めて短い人類が歴史を記憶するようになってからの過去を振り返ってみても、温暖化と寒冷化を繰り返してきた。
そこにCO2ガスが大きく関与している、という証拠は何もない。ただ太陽活動変化が大きま関与していると思われている。温暖化ガスというのなら、空気中に0.04%しか含まれていないCO2よりも、湿度として数十%も含まれている水蒸気の方が大きく関与していると思われる。
もとより水の比熱は大きく、大量の海水も急激な気温上昇の緩和剤として機能している。もちろんCO2を一時的に溜め込む貯蔵庫としても機能している。
原始地球に存在しなかったO2を大量に作り出したのは植物だ。CO2を化石燃料に固定して空気中のCO2濃度を大幅に低減させた。しかし、それにより寒冷化が直線的に進んだことはない。
原始地球は灼熱地獄だったという。しかし地球は十数%ものCO2濃度の大気のままで、冷却した。現在のCO2濃度は0.04%だ。それが0.01%上昇しようと、何が問題なのだろうか。
計算によると太陽光発電ですべての電気を賄って削減されるCO2排出量と、ガソリンエンジンをすべて電気自動車に変えた際に削減できるCO2と大たい同じ量だという。しかしこの議論の間抜けな所は、太陽光パネルを製造する際に消費されるエネルギーや、電技自動車を走らせるための電気を作りだすエネルギー消費などで排出されるCO2は考慮されていない点にある。
内燃機関でガソリンを燃やして車を走らせる方がエネルギー効率が良いのは明らかだが、世界中はガソリンエンジン車そのものに激しい敵意を抱いているようだ。それは中世の魔女狩りと酷似している。
現代は「排出CO2ガス温暖化」ヒステリーに陥っている。それもかなり悪質な集団ヒステリーだ。だから科学的な論考や検証を加えるものにはヒステリー的な敵意を露わにする。かつてトランプ氏を背後から睨みつけた北欧の少女の目のような敵意に満ちた眼差しだ。
排ガス基準を日本車だけがクリアーするため、日本車叩きにゴア氏がCO2温暖化説、を国際会議に持ち出したのが、この集団ヒステリーの始まりだ。そこに環境利権団体が飛びついた。自分は良いことをしている、との正当性に満ちたヒステリーを他人に向けて大きな顔が出来るからだ。
つまりCO2温暖化説を「忠実」に守って(実は物質不変の原則で、決してCO2排出ゼロにはならない)生活しているから、資源を濫費しても「神」から許される、という現代の免罪符でしかない。それは大仕掛けの誤魔化しだが、世界の先進諸国が「免罪符」を求めてCO2排出ゼロに向けてガソリンエンジン車を撲滅しようとしている。
しかし人が移動するには徒歩であれ車であれ船であれ、エネルギーを必ず消費する。それらのエネルギー源として酸化エネルギーを使っている限り、CO2排出の循環サイクルから逃れられない、というのは科学的真理だ。
高校生の科学程度の知識があれば誰でも理解できるはずだが、いい年をした大人たちが得々としてCO2排出ゼロにするため「2030年代にガソリンエンジン車を製造禁止にする」というから驚く。決して人の暮らしでCO2排出はゼロにはならないし、化学反応により物質の形を変えて循環するのが自然のあり方だ。
そのうち集団ヒステリーが高じて死体の焼却を禁じるようになるのではないかと恐怖する。あるいは人が一時間当たり呼吸する回数まで制限し、呼吸ペースメーカーを人体に埋め込むようになるのではないか、との冗談まで思い浮かべる。
科学的検証もなく、全世界の主要マスメディアがプロパガンダを大宣伝して、人類を集団ヒステリーに巻き込むのは、まだまだ人類の叡智もこの程度かと慨嘆する。