自民党議員はかくも幼児性に満ちた連中の集まりなのか。

 <菅義偉首相は29日の衆院代表質問で、日本学術会議の会員候補6人の任命を拒否した問題に関し、「会員らが個人として有する学問の自由を侵害し、会議の職務の独立性を侵害することになるとは考えていない」と強調した。共産党の志位和夫委員長への答弁。

 首相は学術会議の人選をめぐり、政府の有識者会議から「多様な会員を選出すべきだ」との意見具申があったと説明。その上で「今回の任命について、推薦状況の説明を受け、私の考え方は内閣府と共有し、私が最終的な任命の判断をした」と述べた。

 日本維新の会の馬場伸幸幹事長は、臨時国会で憲法改正の議論が進展しない場合、衆院解散・総選挙に踏み切るべきだと主張した。首相は「新型コロナウイルス対策、経済再生が最優先だ。国民の皆さんの政権への期待もそこそこある。まずはそれらに全力で取り組みたい」と述べ、当面は実績づくりに専念する考えを示した>(以上「時事通信」より引用)




 こんな馬鹿を見たことがない。「総合的、俯瞰的に判断した」と言いながら、105人揃った名簿は見ていないという。「特定の大学などに片寄らない、多様性のある人選を行いたい」と言いながら、ある大学から一人だけ選出されて「女性」委員を任命拒否している。

 「見直すつもりはあるか」と問われれば、繰り返し「私の判断は変わらない」という。菅氏は全裸万象を司る「神」にでもなったつもりなのか。無ビョウ性を頑なに貫く「官僚」の見本のような人物だが、政治家が、それも内閣総理大臣がそれであっては困る。


 日本学術会議が「選出した委員を内閣総理大臣が任命する」という条文の何処に「総理大臣が(適否を判断して)任命する」と読めるのだろうか。日本学術会議が内閣府の管掌だから内閣総理大臣が「任命する」という体裁を採っているに過ぎない。

 それとも総理大臣が「学術」に関する知見を、委員として選任してきた学術会議の学者以上に備えているとでもいうのだろうか。そうした疑問に対しては「学術以外の面でも適格性を判断している」とは語るに落ちたとはこのことだ。つまり「気に喰わない奴は任命拒否する」というガキの発想以外の何物でもない。


 そして自民党で官僚も含めて日本学術会議の「あり方」を検討する、という。ガキのお山の大将が「我はここにあり」と吠えているかのようだ。なんとも浅ましい。

 日本はいつから、これほど余裕のない国に成り下がったのだろうか。「忍耐と寛容」とは佐藤栄作氏が愛した言葉だ。最後はキレて記者諸氏を追い出してテレビカメラだけの総理大臣辞任記者会見を行ったが、少なくとも菅氏ほどに短絡的、硬直的ではなかった。


 千里眼とは広目天のことだが、菅氏は広目天に匹敵する神通力の持ち主なのだろうか。それともただ自己主張を頑として変えない耄碌ジジイなだけなのだろうか。そして耄碌ジジイに「付和雷同」して騒ぎ立てる茶坊主しかいない自民党とは何だろうか。

 少しはマトモな見識の持ち主がいれば「菅さん、これ以上突っ撥ねてはマズイよ」と苦言を呈すべきだ。それとも自民党とは菅氏の幼児性を万天下に晒す方が都合の良い御仁たちばかりが集まった政党なのか。

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