中世の魔女狩りと何も変わらない。これが日本の現実だ。
<新型コロナウイルスの感染者は23日、新たに748人が確認された。クルーズ船の乗客乗員らを合わせた国内の感染者数は9万6605人となった。死者は12人増の1723人。
東京都は186人で、1日あたりの感染者数は4日連続で100人を超えた。北海道は51人、宮城県は20人でいずれも過去最多を更新。大阪府では新規感染者が100人以上となった。9月11日以来で42日ぶり。沖縄県では22日以降、県議計10人の感染が判明し、県はクラスター(感染者集団)が発生したとみている。兵庫県は20日発表の感染者数を訂正した>(以上「毎日新聞」より引用)
一日当たり万人の新規感染患者発生に見舞われている欧州の国に比べれば一日当たり600~700人台で推移している日本は武漢肺炎を上手く抑え込んでいるといえるだろう。しかし、抑え込んでいるのは政府の「検査と隔離」が充足しているからではない。
むしろ政府や行政当局はバカバカしい「GO TO キャンペーン」を繰り広げて、全国に感染を拡大しようと画策している。東京都に到っては東京都民が都内に宿泊したり飲食することを勧める補助金まで出すという。何という愚策だろうか。
なぜ感染終息を優先しないのだろうか。飲食業者や旅行関係業者は別途補助制度を設けて救済すべきだ。「GO TO トラベル」だけで全国の旅館やホテルが隈なく恩恵に浴して事業を持続できるわけでもないだろう。
観光地でない地方の飲食業者や地方の駅前飲食や宿泊事業者などは観光旅行やグルメとは無縁だ。地域社会の人たちの移動による需要で成り立っている。しかし地方の各種行事も相次いで取りやめとなり、秋の祭りも取り止めとなった地方も多い。そうした普通の地域に「GO TO キャンペーン」は縁のない政策だ。
むしろ「GO TO キャンペーン」はコロナ禍だけを拡散する愚策でしかない。その愚策に付け込む小ズルイ輩が穴だらけの制度を利用してチャッカリ儲けているという。日本の政治家たちの程度の悪さは昔からだから驚かないが、官僚たちも政治家とレベルが同じになったのかと慨嘆する。
実際の政策は官僚たちが作るから「政治は三流」でも「経済は一流」になれた。しかし、その夢の再来はあり得ないと悟るしかない。官僚たちも政治家に合わせて三流に成り果てては日本の未来は暗い。
その政治家どもが学者たちも「三流」にしようと日本学術会議に噛みついている。政権におもねて決して批判しない、政治家が決めた政策は持ち上げて国民の洗脳のお先棒を担ぐ。そうした学者ばかりになれば日本は隣国と同程度のレベル国になるだろう。歴史だって政治家の御機嫌を損ねないように改竄や隠蔽に積極的に手を貸すだろう。
現在の武漢肺炎の感染状況を見ると、むしろ地方へと広がりを見せている。しかし東京を完全に抑え込まない限り、政府のバカな「GO TO キャンペーン」に乗って、コロナウィルスも全国へGO TOするだろう。
私は早々とインフルエンザ・ワクチンを接種したが、全国の高齢者が接種しているわけではないだろう。医療従事者は二月以来の緊張を強いられる勤務で疲弊している。これからインフルエンザの流行期を迎え、そこに全国で武漢肺炎が拡大すれば、元々隔離病床のキャパの少ない地方の医療は崩壊しかねない。
県境を越え地域を超えた旅行を推進する愚かな「GO TO キャンペーン」を取り止めて、すべての国民や事業者に平等の恩恵の行き渡る救済制度を賢明な官僚諸氏には考えて頂きたい。もはや自身の立身出世のために政治家発案の、それも宣伝会社や旅行代理店などのエージェント化した愚かな政治家の入れ知恵で出来上がった、日本人の英語力の欠陥を露呈した「GO TO キャンペーン」といった愚策に賛同することなど、一日も早くやめることだ。
そして官僚は官僚らしく国民に奉仕する精神で政策立案を実行して頂きたい。「GO TO キャンペーン」などでウツツを抜かしていると、欧州諸国のような感染大爆発を起こさないとも限らない。
是非とも感染症対策の大原則「検査と隔離」を拡大するように、愚直に政治家諸氏にレクチャーすべきだ。日本のマスメディアは政府広報機関に堕しているから、正論など通用しない。すべて政治家サマ御尤もな連中ばかりだ。そんな連中がマスメディアを牛耳っているから「GO TO キャンペーン」を批判する評論家など一人もテレビに登場しない。これが日本の現実だ。中世の魔女狩りと何も変わらない。