日本政府は中共の監視網から国家と国民を守れ。

 <米政府は18日、人気の中国系の動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」のダウンロードと、対話および支払いアプリ「微信(WeChat、ウィーチャット)」の使用を、20日から禁止するよう命じた。商務省が発表した。国家安全保障を脅かすと説明している。

 これにより両アプリは、アップル(Apple)およびグーグル(Google)のオンラインストアから排除されることになる。  

 ウィルバー・ロス(Wilbur Ross)商務長官は、「中国共産党はこれらのアプリを、国家安全保障や外交政策、米国経済を脅かすために使用する手段と動機とを明示した」と指摘した>(以上「 AFPBB News」より引用)




 中共政府の中国は全土に4億台の監視カメラを設置し、スパコンを使って国民全員を顔認証システムで管理しているという。同時にデジタル元の使用を広めて銀行の個人口座の監視や他の国民の個人情報を「名寄せ」して、全国民を監視しているという。

 それのみならず、世界中の「要人」240万人の情報を中共政府はスパコンで管理しているといわれている。引用記事に「米政府は18日、人気の中国系の動画投稿アプリ「ティックトック(TikTok)」のダウンロードと、対話および支払いアプリ「微信(WeChat、ウィーチャット)」の使用を、20日から禁止するよう命じた」とあるが、それが行き過ぎ出ないことはお解りだろうか。


 張り巡らした膨大な数の監視カメラとスパコンとAIとを組み合わせれば、全世界の人類を個人レベルで瞬時に管理できる。日本の現状は各店舗や駅頭に設置してある監視カメラはそれぞれがネットワーク化されていない。本当の意味での「防犯カメラ」だ。

 しかし、たとえば警察などが犯人追跡に便利だからと「警察庁にスパコンを設置」して顔認証システムを起動させ、同時にネット上の個人情報をすべて「名寄せ」して管理するようになれば、日本もたちまち中共政府の中国並みの管理社会になる。連絡や遊びの一種として利用しているSNS上の個人情報がすべて監視の対象とされたならと考えると、どれほど恐ろしいことだろうか。


 中共政府は米国政府によるTikTokやWeChatなどの遮断を非難しているが、中共政府はとうの昔から米国のgoogleやtwitterなどを遮断しているではないか。自分は何をしても良くて、相手が自分を真似ると批判する、というダブルスタンダードは中共政府のお家芸だ。

 そして世界中に5Gの通信網をHUAWEIによって張り巡らそうとしていたが、中共政府の「世界中の個人情報を管理する」という野望に気付いたイギリスやフランスやドイツなど世界各国がHUAWEIの5G事業を採用しにいことに決めてしまった。当たり前といえば当たり前だが、米国が強硬手段に出るまで、中共政府の巧みな外交戦略に乗せられてHUAWEIで%G整備を行おうとしていた現実にこそ私たちは驚愕すべきだ。


 引用記事に「ウィルバー・ロス(Wilbur Ross)商務長官は、「中国共産党はこれらのアプリを、国家安全保障や外交政策、米国経済を脅かすために使用する手段と動機とを明示した」と指摘した」とあるが、それは決して杞憂ではない。米中戦争とは決して熱いドンパチだけではない。経済戦争もさることながら、TikTokにみられる情報戦争も熾烈な段階に達していることを認識すべきだ。

 米国政府はHUAWEIに米国製チップの提供を禁じ、米国の知的財産で製造している各国のチップ提供も禁じた。それによりHUAWEIは5Gどころかスマホ製造から撤退せざるを得なくなっている。

 中共政府の中国が飛躍的に進歩した、と考えるのは早計に過ぎる。米国製のチップがなければ中共のミサイルも発射できなくなる。米国製のチップ提供遮断措置に対抗して、HUAWEIは自社開発すると息巻いていたが、数世代も遅れているチップ製造技術を一足飛びで米国に追いつくことは出来ない。その数世代遅れのチップ製造技術も米国から盗んだものでしかない。


 さらにいえばナノ単位の微細なチップの電子回路を設計し配線できる技術はオランダ企業が独占している。その微細な配線のチップ製造機械は世界に日本製のものしかない。

 今年に入って、中共政府が打ち上げたロケットが相次いで失敗している。それもデカップリングの現れだ。チップだけではなく、最先端技術を必要とする部品製造が中共政府の中国で造れない物がまだまだある。だから、私は中共政府の中国は「張子の虎」だと評していた。しかし習近平氏はそうした最先端技術の現実を知らなかったフシがある、というから驚きだ。


 日本でデジタル庁が発足したという。デジタル庁が何に取り組み、いかなる成果を上げようとしているのか。米国政府の対中デカップリングに対して、日本が米中間の仲介・斡旋するなどと能天気なことを考えてはならない。情報戦争はすでに開戦して熾烈な戦いを展開している段階だ。日本政府が取るべき立場は仲介や斡旋ではなく、米国の同盟国として対中デカップリングに参加することでしかない。

 さもなくば、米国製の兵器や各種情報を共有することは出来なくなる。もちろん日米共同訓練なども、だ。悠長なことを議論している段階はとっくに過ぎてしまっている。中共政府の監視網から国家と国民を守る段階にいることを日本政府は認識すべきだ。

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