テレビは御用コメンテータたちのオンパレードだ。

 報道番組を見るとはなく見ていたら、コメンテータとてして維新某政党を創設した弁護士が出て武漢肺炎患者の再増大についていた話していた。彼の発言は極めて異常で、さすがは安倍自公政権の補完政党に成り下がった維新某党の創設者にふさわしいと思わせるモノだった。
 橋下某氏曰く「検査件数を増やしたのだから患者が増えるのは当たり前」「問題なのは重傷者で、軽症者や無症状者は放っていても関係ない」等々と、極めて乱暴で危険なコロンとを捲し立てていた。彼は弁護士であって感染症の専門医ではないはずだ。

 素人考えでも、軽症者や無症状者は武漢肺炎ウィルスを撒き散らさない、と実証されているのなら橋下某氏の発言にも妥当性があるかも知れない。ただし、軽症者であっても突如として重症化する症例は幾つも報告されている。軽症者と雖も「放置していて良い」というものではない。
 しかも無症状者がクラスターとなって全国各地で感染爆発している事実に鑑みると、橋下某氏の発言は極めて不適切だ。彼のコメントを真に受けて「陽性」であっても軽症者、又は無症状者が街を出歩けば多くの人に武漢肺炎を感染させかねない。

 検査数が増えたから感染患者が増えた、というのも正しくない。問題とすべきは検査総数に対する感染患者数、つまり「陽性率」を問題にすべきだ。現在の検査のあり方は「当たり」をつけた集団を検査している。それは当初から全く同じだ。その意味では「陽性率」を比較をしてもある程度は意味がある。
 その「陽性率」が桁違いで増加している実態を見ても、橋下某氏「検査数が増えたから陽性患者が増えた」と能天気なコメントを述べているとしたら、為にするコメントを彼はしている、と断定せざるを得ない。それは「誰の為のコメント」か。指摘するまでもない、武漢肺炎の感染拡大に全く無能・無策の安倍自公政権だ。

 実際に安倍自公政権は武漢肺炎の感染拡大防止策として何をしたのか。確かに全国の小・中・高校に一斉休校要請をした。それにより全国の児童や生徒は二ヶ月間も学びの場から「ロックアウト」させられた。それは貧困家庭の児童・生徒から命を繋ぐ一日一回のマトモな食度を取る機会を奪ったのかも知れない。
 その一斉閉校している間に、政府・厚労省は何をしたのか。「自粛要請」と、それに対する国民一律10万円給付と「持続化給付金」などの「丸投げ事業」だけだ。感染拡大を防ぐ検査体制の拡大や実施数の増大にどれほどの力を注いだというのか。

 御用医師や御用医事評論家が「日本は既に集団免疫が出来ている」などと、何ら実証的な実験も何もなく、ただ安倍官邸への御用発言を繰り返す者まで出現した。本気で集団免疫を試みたスウェーデンがどんな状態になっているかご存知だろうか。
 ただ発症率や重症者数が少ないのは「交差免疫を日本人は獲得している可能性がある」という論理には賛成する。そう考えなければ日本の武漢肺炎の感染患者数の低さは説明できない。それと検査数が少なくても問題ない、という論理には結びつかないのは明らかだ。

 本気で武漢肺炎の蔓延を阻止するのなら、広範な国民に「検査と隔離」を実施するしかない。軽症者であれ無症状者であれ「陽性」者は隔離して陰性になるまで治療すべきだ。
 そうした日本国内から感染患者が消えたなら、それこそ国内で好き放題に振舞って良い。ただし外国との交流は極めて慎重に行うべきだ。「検査」を全員に実施して14日間の隔離を徹底して実施すべきだ。いうまでもないが、検査費用や隔離費用はすべて政府が予算で対応すべきだ。それは武漢肺炎ウィルスの感染は貧富を問わないからだ。

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