米国で人気のモノ造り日本の「軽トラ」。

ダイハツ・ハイゼットや、スズキ・キャリー、ホンダ・アクティなどの軽トラックは日本の自動車メーカーが日本人のために作った、とても使い勝手が良く維持費も安い働くクルマだ。
 全幅1.4m以下のサイズで、田んぼのあぜ道や山奥の林道、入り組んだ市街地の道路でもストレスなく走ることができる。 最小回転半径はどの車種も3.6m(カタログ値であり実際にはこれ以下の車種もある)という小回りの利くサイズとなる。 しかしそんな「軽トラ」が近年、アメリカで大人気となっている。 トラック王国アメリカで日本の軽トラがいったいどんな風に使われているのだろうか? アメリカを中心に中古日本車などを輸出する会社「PINKU STYLE」(青森県三沢市)を経営するドナルド氏がその理由を教えてくれた。 「軽トラはアメリカでもすごい人気ですよ。アメリカは何でもデカいですからね(笑)」 「小回りの利く日本の軽トラックは使いやすく燃費も良い。多くの人々が欲しがっています。農作業に従事する人達にはとても使いやすいと大評判です」 「あんなに小さいのに荷台には結構な量(全車最大積載量350kg)の荷物が積めます」 アメリカで中古の日本車を輸入している業者も同様に軽トラを高く評価する。 「広い農場を移動するための、ゴルフカートのような感覚で使われているようです。女性ユーザーにも人気ですよ」 「コンパクトなサイズに広い荷台、二人乗りと割り切った仕様も良いですね。運転の楽しさも人気の理由です」

魅力はまだある日本製中古軽トラック 
コンパクトなボディに小回りの良さ。なんと言ってもアメリカで絶大な信頼を得ている日本の自動車メーカーが日本の工場で作ったというところも高評価だ。 そして、中古車として入ってくる場合、走行距離の少なさも大きな魅力となる。 日本では軽トラに限らず10kmを超えると過走行車として大きく価値が下がるが、アメリカでは20kmを超えても日本車は問題なく走るし、耐久性やパーツの供給スピードも素晴らしいと評価されている。 とはいえ、実際、日本の軽トラックが長い距離を走ることはあまりない。農作業や近所への買い物に使われることがほとんどなので、年間の平均走行距離は5000km以下だ。 大手中古車情報誌の情報を調べてみたところ、軽トラの代表選手スズキ・キャリィの中古車は3290台が掲載されており、平均年式は2013年。走行距離の平均は約34800kmである。 また、全国統一で行われる車検制度(軽トラックは初回2年、以降2年ごと)のおかげで古くても故障は少なく機関も極上であることが多い。 日本独自の車検が海外に出る日本車の信頼性をさらに高めている。 このような中古軽トラックだが、多くはいわゆる「25年ルール」によってアメリカへ持ち込まれる。 しかし、実は25年もまたなくても、(新車であっても)アメリカ国内での販売や使用が認められる規則があることがわかった。

「オフロード」走行用として登録する
25年ルールとは製造月から25年を経過した自動車はNHTSA(米国道路交通安全局)が定めるFMVSS(連邦自動車安全基準)などの規則が撤廃されるルールのこと。 これが適用されると右ハンドル車でもクラッシュテストや排ガステスト(EPA=製造後21年以降で撤廃)の影響も関係なく輸入が可能となり一般ユーザーが購入し登録することができる。 アメリカの道路を走る軽トラの多くはこの25年ルールによって輸入販売が許可されている。 しかし、これ以外のルールとして「オフロード車」として輸入/販売/登録する制度がある。 日本で「オフロード車」というと舗装されていない山道や砂地を走る4×4のイメージかもしれないが、ここでいうところの「OFF ROAD」とは「高速道路のような舗装道路以外の道路」という意味合いが大きい。 4WDである必要もない。 オフロード登録にすると、5つの州(ニューハンプシャー/メイン/イリノイ/テネシー/カンサス)を除いて、連邦の保安基準FMVSSに適合対象から外れる。 ただし、20以上の州で州間高速道路(インターステイト・ハイウェイ)の走行が不可だったり、最高速度を25マイル(時速40km)以下にしたり、走行に関して何らかの制限が掛けられている。 またオフロード登録以外に、LSVLOW SPEED Vehicle)として登録する方法もある。この場合は、制限速度35マイル(約56km)以下の道路のみ走行ができる。

米軍基地でも軽トラを使用している
オフロード車登録では、多少の制限はあるものの、農場や森林での移動や作業、建設現場やゴルフコース、リゾート施設の中の移動や隣町までの移動などは全く問題なく使うことができる。 また走行できる範囲や出せるスピードが限られていることで、25年ルールで輸入登録された軽トラックよりもさらに、自動車保険がリーズナブルに契約できる大きなメリットがある。 低燃費であることによる燃料代や安価に設定された保険料などを合計すると3年間で9000ドル以上(約100万円)もの節約が可能になるというから凄い。 近年はアメリカの消防署、救急車の手配会社や一部の警察機関でも軽トラが使われ始めているという。 トレーラーをけん引するためのヒッチ、ウインチや各種のプラウ(除雪機などのアタッチメント)など、多くのアクセサリーの利用も可能で使い方は多様性に富んでおり、耐久性も十分だ。 燃費が良く低コストで保険料も安いことで公用車への採用も進んでいる。 ちなみに、日本における小さなアメリカ「米軍基地」においても軽トラが大活躍している。 軽トラのみならず、エブリイなどの軽ワンボックス車も実にたくさん見ることができる。 25年ルール以外での「オフロード車」としての輸入はまだ少ないとされているが、アメリカにおける軽トラ需要はどんどん高まっているという。 実際の用途を考えればオフロード車登録でも全く問題なさそう。これからは軽トラの中古車相場も値上がりするかもしれない。>(以上「AUTOCAR Japan」より引用)



 米国で日本の「軽トラ」が人気なのは広く知られている。その秘訣は小さなサイズと健気に働くことだ。まさに自動車の「おしん」版というところだろうか。
 軽トラのすべてが日本国内の工場で製造されていることも信頼の源になっている。しかも長年モデルチェンジも殆どなく、定番の形とエンジン形式から故障しても部品の調達に困らない。

 地方では「田圃のベンツ」と呼ばれている。小型田植機など農耕機械の運搬に欠かせないだけでなく、苗の運搬から収穫した籾米袋の運搬まで、仕事の中心的な存在だ。
 しかも気楽に何処にでも駐車できるサイズだ。四駆の軽トラなら少々の汚泥地でも脱出できる。日常生活の買物でも必需品になっている。

 米国では広い農場や果樹園などの農作業と移動などに専ら使われているようだが、原野をハウンティングに駆け回るのにも重宝されているようだ。街中を走っても「クールだ」と注目を浴びるようだ。
 しかも軽トラの殆どにエアコンが装備されている。大柄な人が多い米国ではやや狭い感があるが、それでも米国人は「キュート」な軽トラを愛してくれている。上記記事で抜けているがスバル・サンバーも人気のようだ。

 日本仕様をガラパゴス化と蔑む傾向があるが、まさに日本仕様の軽トラが米国で人気なのは「技術は世界共通」という証ではないだろうか。良いものを造れば、用途は先方が見つけてくれる。
 そういえばホンダ・カブも中国での製造を打ち切って、すべて日本国内で製造することにしたそうだ。そうしないと品質に問題が生じて、カブ本来の耐久性や燃費への信頼性が落ちるという。「モノ造り日本」への誇りを日本国民は持つべきだ、という製品の一つが「軽トラ」だということではないか。

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