国会を6月17日に閉じるのではなく、武漢肺炎が完全収束するまで通年国会とすべきだ。

 今国会の会期が6月17日で会期末を迎える。その翌日が都知事選の告示日で、7月5日が都知事選の投開票だ。
 安倍自公政権は会期末の17日で今国会を閉じるつもりのようだ。その理由は様々取沙汰されているが、理由がなんであれ国会を規則通り閉じることが許されるだろうか。

 現在、武漢肺炎の感染は完全に収束したとは言い難い状況だ。そして首都東京は再び感染拡大の傾向に対して緊張感を高めている。
 都知事が選挙戦に入って空白となっても執務代行者が行政を執り行う規定になっているが、都知事に代わって決定すべき事項を速やかに決定できるだろうか。首都東京の「行政の空白期」を政府は承知していながら、国会も閉じて良いものだろうか。

 国会と都は異なるが、首都の安全を預かっているのには変わりない。国会を閉じている間は専決処分により政府は政治を執行できるが、武漢肺炎の感染は完全に収束してない現状で、再び再々補正を組む必要が生じないとも予断を許さない。
 緊急事態宣言は解除したが、現在もそうした緊迫した状況下にあるのは疑いはない。いつ何処で第二波の感染拡大がいつ起きてもおかしくない。果たして、6月17日で国会を閉じて良いものだろうか。

 経済は4-6月期は前四半期とは比べものにならないくらい落ち込むと予想されている。そうした状況下で国民は暮らしている。
 学校も再開したが教育課程の遅れを取り戻すために全国の教育委員会は腐心している。そして何よりも学校行事に関わる全国的な大会が相次いで中止となり、各大会運営について善後策を武漢肺炎の感染状況を睨みながらどうすべきか試行錯誤しているのが現状だ。

 国会議員が6月17日に国会を閉じて長い夏休みに入ることは許されない。国民に寄り添うのが政治なら、この武漢肺炎禍に苦しむ国民のために、迅速な政治の対応が求められる。
 名目だけの「休業補償」や「事業継続支援」では日本経済の深刻な状況を下支えすることは出来ない。武漢肺炎が完全に収束するまで通年国会を行うと、安倍氏は宣言すべきではないか。

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