WHOを認めない。

世界保健機関(WHO)の年次総会が18日、オンライン会議方式で始まった。新型コロナウイルスの感染拡大後、初の総会となる。WHOの運営を巡り米国と中国の対立が深まる中、国際的な協力体制の構築で歩み寄れるかが焦点となる。
 総会には、非加盟の台湾がオブザーバー参加を求めたが、見送りとなった。5日間の日程を2日に短縮し、議論できなかった議事を今年後半に協議する見通しだ。
 欧州連合(EU)などが主導した決議案では、各国間の連帯を強調した上で、国際的な新型コロナウイルス対応について「公平で独立した、包括的な」検証を早期に実施するようWHOに求めている。
 総会の冒頭では、主要国首脳らが演説した。中国の習近平(シージンピン)国家主席は、「中国は透明かつ責任ある態度で一貫し、WHOや各国と適時に情報を共有した」と述べ、米国などによる初動対応への批判に反論した。また、決議案を念頭に「(ウイルスの)制御後、WHOが主導して国際的な対応について包括的に総括することを支持する」と述べた。
 一方、米国のアレックス・アザール厚生長官は、各国による発言の場で、WHOについて「世界が必要とした情報を取得することに失敗し、多くの命が失われた」と指摘し、「少なくとも一つの加盟国が透明性を軽視し、世界にとてつもない代償を払わせた」と中国を暗に批判した>(以上「読売新聞」より引用)


 WHO総会には非加盟の台湾がオブザーバー参加を求めたが、見送りとなった、という。また一つWHOを不要に思う理由が増えた。
 今回の武漢肺炎の感染拡大に対するWHOの対応は酷いものだった。1月に武漢肺炎の感染状態を視察しに中国を訪れたWHO調査団は碌に武漢市に入りもしないで、北京で記者会見して「緊急事態ではない」と宣言した。

 それが結果として世界的な感染拡大を招いた元凶だ。WHOは武漢肺炎が世界的に感染拡大を防ぐ最初にして最後の機会を自ら逃した。そのことに対する反省の言葉も何もないまま、世界人類の保健を担う機関を名乗るのはおこがましい、というよりも名乗ってはならない。
 WHOが存在しないで、各国が各国の責任で自国民の健康と命を他国の感染症から守る義務がある、としている方がまだマシだ。それなら日本政府のように「WHOが緊急事態宣言」をしなかったから対中空路や海路を閉鎖する必要はない」などといった主権国家たらざる判断を下すこともなかっただろう。
 武漢肺炎の世界的なパンデミックを阻止することに関してWHOは不要というよりも害をなした。そして国際機関として、台湾のオブザーバー参加を見送ったことも中共政府の「政治的判断」に従ったものでしかない。
 独立国家の要件は「徴税権の確立、軍事統帥権の確立と関税自主権の確立」の三権の確立を以て国家として見なす、ひとになっている。それが国際社会の常識だ。一つの中国と称して台湾の「地域」を中国の一部とする中共政府の言い分には無理がある。

 なぜなら台湾には政府が存在し、台湾政府が台湾島とその島嶼を行政支配している。そして台湾には中共政府の軍事統帥権に属さない軍隊が存在している。さらに中共政府は米国と関税を巡って貿易戦争を演じているが、その貿易戦争に台湾地域は含まれていない。つまり台湾政府は関税自主権を確立していることになる。
 これらの明確な独立国家としての要件を備えている「国」に対して、中国の一部だ、と主張するは国際社会のあり方としても、台湾の歴史的にしても正しくない。正しくないことでも横柄な国家主権が主張すれば認める、という現在の「国連」のあり方は正しくない。そうした状態で国連が「人権委員会」などといった機関を傘下に置いていて恥ずかしくないものだ。

 国連は「連合国」でしかない。つまり「勝利者の機関」だ。具体的には国連安保理の「常任理事国」の利害調整機関に過ぎない。しかし中共政府の中国は先の大戦の「戦勝国」ですらない。
 現中国が国家として成立したのは1948年だ。それまで中国を代表していたのは「国民党」だ。その政府が戦後に中共(中国共産党)によって倒されて、中共政府の中国が成立した。だから国連に中共政府の中国が「連合国家」の一員として、大きな顔をして常任理事国の椅子に座っていること自体がおこがましいし、正しくない。正しくないことを正さない国連のあり方も正しいとはいえない。

 WHOは中共政府の中国の強い影響下にあると見られる。他の国連傘下の機関も中共政府の強い影響下にあると思われるものが散見する。いや、国連そのものが「戦勝国クラブ」でしかないし、戦勝国が人類史的に正しいとはいえない。ただ大量に敵国の兵を大量に効率的に殺害しただけだ。
 喧嘩両成敗、という言葉がある。喧嘩をした当事者片方だけが悪いのなら喧嘩にはならない。両者がそれぞれに非があるから喧嘩になった、という意味だ。
 ただ喧嘩と戦争が異なるのは、戦争によって他国の領土を奪い、勝利国によって敗戦国民族の生存権すら脅かすことだ。だから国際的な世界の平和と民族の安全を見張り、不正な侵略を正す機関が必要なのだ。国際社会の統治を叡智に任せられるほど、人類は高度には発達していない。核の保有を誇るしか能がないのが人類の現在の発達段階だ。そうした核の保有を誇る国家が「常任理事国」として国連を牛耳っている。それが国連の限界を如実に示している。

 決して国連が世界平和のための機関でないことを認識すべきだ。そして台湾のオブザーバー参加すら実現できなかったWHOなど存在意義すら、私は認めない。

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