法を逸脱した閣議決定で黒川氏の定年延長をしたのは安倍氏だ。

森雅子法相は21日、東京高等検察庁の黒川弘務検事長が新聞記者らと賭けマージャンをしていたとの週刊誌報道について、「賭けマージャンということであれば、賭博罪に当たる恐れもある」とした上で、「報道されていることが事実であれば、厳正に処分する」と語った。テレビ朝日が森法相の発言場面を放映した。
  21日発売の週刊文春は、黒川検事長が新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が発令中の今月、東京都内で新聞記者らと賭けマージャンをした疑いがあると報道。読売新聞は報道を受けて政府・与党内では進退論が浮上し、黒川氏が辞任する意向であると報じた。
  安倍晋三首相は21日午前、「法務省において事実関係を確認していると思うが、まだ何も報告を受けていない」と記者団に語った。
  政府は1月、63歳の定年間近だった黒川氏の半年間の勤務延長を閣議決定。野党は、政権に近い黒川氏を検察トップの検事総長に据えるための延長であると批判していた>(以上「Bloomberg」より引用)



 なんという事だろうか。悪事を質すべき検察官のナンバー2が「賭博マージャン」に興じていたとは。それもマスメディアの記者相手にジャン卓を囲んでいたというのだから、開いた口が塞がらない。
 それどころか、ジャン荘から帰宅するハイヤーも記者たちが経費で落としていたというから何をか況や、だ。検察の腐敗もここに極まった。

 緊急事態宣言下で黒川氏とジャン卓を囲んでいたのは朝日と産経の記者だという。今回の週刊誌へのリークは黒川氏がやるはずはないため、記者の側からのリークだと断定せざるを得ない。
 つまり検察官の定年延長法案がご和算になって、黒川氏が検事総長になる芽が消えて、退官のみちしかなくなったことから「黒川離れ」が起きた。各紙の記者諸氏にとって黒川氏に取り入り、ジャン卓を囲んだ場で情報を「漏れ聞く」必要がなくなった。黒川氏は「賞味期限切れ」の検察官僚として新聞記者の側から切られた。

 しかし、黒川氏の「賭けマージャン」は黒川氏だけの問題だろうか。そうではない、禁じ手の閣議決定を行って黒川氏の定年を半年も延長させたのは、まぎれもなく安倍総理大臣だ。閣議とは総理大臣が閣僚に諮って決める。閣議で総理提案の議題に「異議」を唱えれば、その大臣は辞任を覚悟しなければならない。なぜなら大臣は総理大臣によって任命されたのだから。
 つまり黒川氏の定年延長は総理大臣の主導によって諮られた事案だ。そして高等検事長の定年延長も政府によって国会に諮られた。安倍氏は「法務省からの働き掛けで黒川氏の定年延長を決めようとした」と、あるネットの対談配信プログラムで弁明したようだが、断じてそんなことはない。黒川氏定年延長は黒川氏を何が何でも検事総長に就けようとした安倍氏の仕事だ。

 黒川氏は法務大臣に辞表を出したようだが、その辞表を森法務大臣は受理してはならない。預かりとして「賭けマージャン」の一件の捜査が終わるのを待って処分を決めるべきだ。クロなら譴責処分すべきだし、その責任を安倍氏は取るべきだ。
 なぜなら閣議決定で黒川氏の定年を半年も延長した特別な関係が安倍氏と黒川氏にあったわけだからだ。誰が何といおうと、言い逃れ出来ない。法を逸脱する閣議決定を乱用した安倍氏の責任は余りに大きい。それは戦後日本の憲政史に大きな汚点を残すものだ。

このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。