枝野氏には捨てる「身」すらもないのか。

立憲民主党の枝野幸男代表は5日、国民民主党の玉木雄一郎代表が両党の合流に関し「吸収合併はあり得ない。しっかり協議した上で、新党をつくっていく」と表明したことに不快感を示した。
島根県出雲市で記者団に「私は新党をつくるつもりは100パーセントない。何か勘違いしているのではないか」と語った。
玉木氏が合流を巡る党首会談について「1回で終わるとは思っていない」と述べたことに対しても「1回で(合意)できなければ別の党でお互いに頑張って連携しようということになる」と破談の可能性に言及し、玉木氏をけん制した>(以上「日刊スポーツ」より引用)


 枝野氏は島根県出雲市で記者団に「私は新党をつくるつもりは100パーセントない。何か勘違いしているのではないか」と語ったという。勘違いしているのは玉木氏ではなく枝野氏ではないか。
 そもそも民主党政権を崩壊させる原因となった菅政権で官房長官だったのは枝野氏だ。福一原発事故当時「直ちに健康被害はありません」と不確かな政府見解を述べて、福一周辺住民の被爆被害を拡大させた張本人だ。

 そして菅首相が「TPP参加」を突如として表明した際に、一切反対するどころか政府官房としてTPP参加の旗振り役を果たしたではないか。TPP参加が世界的なグローバル化戦略の一環であり、国民を貧困化に陥れて一部の大企業家や投機家を富ませる政策だという本質を看破しえなかった責任は重大だ。
 もちろん、民主党野田首相下で突如表明された「消費増税10%」に反対するどころか、反対した小沢氏とその仲間の追い落としを図った連中の一人ではなかったか。その結果、民主党は民主党支持者の信頼を失い、安倍自公「亡国」政権の成立と長期政権に手を貸した格好になっている。

 そうしたことを枝野氏が認識しているなら、「玉木氏は勘違いしているのではないか」と言えないはずだし、「新党は100%ない」と言えるはずもない。彼こそは民主党が第二自民党へと変節した重大責任の一端を担うべき人物で、率先して民主党政権獲得時の2009マニフェストを反故にしたことに対する「謝罪」と「反省」を行うべき立場にあることを認識すべきだ。
 このままでは次の総選挙も野党は大敗する。それは間接的に自公「亡国」政権に手を貸すことに他ならない。なぜ小沢一郎氏に詫びて「一緒に政権を奪還しよう。そのためには立憲民主党の代表などどうなっても良い」と表明すべきだ。捨ててこそ浮かぶ瀬もある、というではないか。それとも枝野氏には捨てる「身」すらもないのか。

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