武漢の新型コロナウィルス感染に能天気だった政府と企業経営者たち。

中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎に、バス運転手が日本国内で感染していた。武漢市からのツアー客を乗せたバスを長時間運転していたが、詳しい感染経路はまだわかっていない。海外からの旅行客らを乗せるバス会社は、衛生面に気を配って予防策を講じながら、不安を隠せないでいる。

 京都市のバス会社では、新型肺炎の報道が出始めた1月中旬から乗務員にマスクを配布したり、消毒液をバスに積み込んだりして感染予防に取り組んできた。同社の担当者は「感染拡大は不安だが、我々としては予防策に取り組んでいくしかない」。

 大阪府内のバス会社も、社員に手洗いやうがいなどを呼びかけている。「報道されている数字はもはやあてにならない。ひとごとではなく怖いが、衛生面に気をつけながら営業していくしかない」と話す。

 大阪府の別のバス会社も運転手にマスクを配り、車内に消毒液を置いている。約30台のバスを運行し、毎年春節のこの時期は中国人ツアー客でフル回転しているが、今年はキャンセルが相次いで28日の運行は例年の半数ほどだったという。

 役員の男性(38)は「中国からの旅行客を運んでいる以上、感染の恐れはあると思っていた。気をつけたいが、ウイルスの潜伏期間が長いようなので限界もある。客を断るわけにもいかないし不安は大きい」とこぼす。2月以降は中国人客の予約がなくなる見通しで、経営への打撃も大きいという。


 東京都内の貸し切りバス専門のバス会社は、先週から運転手一人ひとりにアルコール消毒液を配布。客が降りている間、手すりなどの拭き掃除をするようにしている。また、飛沫(ひまつ)感染を防ぐため、運転手にマスクの着用を推奨している。

 同社の担当者は、運転手の感染に不安を隠せない。「インフルエンザの流行時と同じ対応しか取りようがないのが現状。だが、実際どうすれば防げるのかわからない。正直、怖いです」と話した>(以上「朝日新聞」より引用)



 武漢からのツアー客を乗せたバス運転手に次いで同乗したバスガイドまで新型コロナウィルスの感染による肺炎を発症したという。他にも国内で新型コロナウィルスの感染による肺炎を発症して患者が見つかり、全国粋に感染症が蔓延の様相を呈している。
 ツアー客を乗せたバス運転手やバスガイドだけが危険ではないだろう。中国人客を多数宿泊させているホテルや、大勢の中国人客に飲食を提供する飲食業者従業員も新型コロナウィルスの感染の危険性がある。或いは土産物を売る観光業者も新型コロナウィルスに感染した感染者が土産物や店内を触っているかも知れない。そこから観光業者が感染しないとも限らない。

 中共政府が団体客の出国禁止措置を講じたため、ある程度は新型コロナウィルスの感染を軽減できるかも知れないが、今後は感染した富裕層の患者が発熱を解熱剤で抑えて、日本の病院に入るために来日することも考えられる。
 やはりすべての中国人に入国禁止措置を講じるしか日本国民を新型コロナウィルスの感染から守る方法はない。今年7月から8月にかけて開催される東京オリンピックを実施したいのなら、それまでに日本国内から新型コロナウィルスの感染による肺炎患者を一掃しておかなければならない。そうしなければ東京オリンピックへの参加キャンセルが相次ぐ事態にならないとも限らない。

 IRや外国人観光客によるインバウンドによる経済成長などとアドバルーンを打ち上げるのも良いが、政府はもっと基本的な経済活動で国民経済の発展を考えるべきだ。経済活動の進歩からすれば、泡のような対面客事業でGDPを増やそうとすることこそ集約事業に先祖返りすることに他ならない。
 なぜ海外移転した企業をUターンさせることこそが日本経済を発展させることに直結すると考えないのだろうか。安い人件費を国際的に追い求めている限り、日本企業の生産技術や知的財産が海外に流出し真似られて日本企業の国際競争力が最終的に失われることに、日本の経営者たちはいつになったら気付くのだろうか。

 新型コロナウィルスの感染など、海外で異変が起きれば対策を政府に縋る、という経済界のあり様は日本国民の一人として得心できるものではない。今回の武漢滞在者を日本に帰国させるチャーター機の手配なども、結局政府が行った。
 経済界や財界が大きな顔をしている割に、儲け仕事でなければ一致団結して事態の解決に動こうとしない。そして安倍氏は経済界の要望や他国の対応を受けてチャーター機から政府専用機まで武漢から邦人が脱出するのに手配するという。

 工場などを海外へ移転させて、日本国民の雇用を失わせしめた企業の従業員を邦人保護の名目でチャーター機を派遣する、というのはなぜか釈然としない。彼らが海外移転させたのはグローバル化戦略からだったではないか。そこには「自己責任」が原則としてあったはずだ。
 調子よく利益が上がっている段階ではその利益を国内投資へ向けて、生産性の高い工場や技術革新を行うでもなく、内部留保を積み上げて高額報酬を手にしていた。その経営者たちが武漢で新型コロナウィルスの感染による肺炎患者が出始めても即座に日本人従業員を帰国させるでもなく、武漢が閉鎖されてから事の重大さに気付くというのは、余りに能天気ではないだろうか。海外進出する企業経営者ならリスク管理が日本国内とは比較にならないほど肝心だ、ということは常識ではないか。

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