安倍官邸で慣れているため、中共政府の情報隠蔽・操作には驚かないが、

1年で最も重要な節目の春節(旧正月)を迎えた中国では25日、新型コロナウイルスによる肺炎患者が1300人に達し、死者も41人に増えた。中でも発生地である湖北省武漢市の状況は深刻で、患者の急増に病院の受け入れ能力が追い付いていない。市当局は25日、国営メディアを通じて「市内の病院から追加徴用し、月内に1万床を確保する」と約束。1万人規模の患者発生に備えざるを得ない現状を示唆した。
 湖北省が25日発表した患者数は前日から180人増え729人。死亡した39人と退院した32人を除く658人は治療中だというが、あくまで病院で隔離治療を受けている人数。中国のニュースサイト澎湃新聞は23日、肺炎の疑いと一度診断されながら、武漢市の指定病院5カ所で「病人が多過ぎ、病室もない」などと再診を拒否され、自宅療養している市民の話を伝えた。隔離治療を受けられない患者が自宅に戻り、さらなる感染拡大を招いている可能性もある。
 現地で取材を続けるニュースサイト財新網は、多くの地元医師の話として「患者は6000人を超える可能性がある」と伝えた。2002~03年に中国から世界に広がった重症急性呼吸器症候群(SARS)の患者は世界で8000人余り。中国国内では約5300人で、今回は武漢だけでSARSの国内患者数を上回るとの予測だ。
 武漢の病院では、マスクや防護服など医療資材も不足し、各病院は全国に寄付を呼び掛けている。中央政府もようやく動きだした。24日深夜には人民解放軍の医療チーム約450人が現地入り。国家衛生健康委員会も25日、6チーム計1230人の医療団を派遣すると発表した>(以上「時事通信」より引用)



 中共政府はやっと事態の深刻さに気付いたようだ。春節に入って異例の記者会見をして新型コロナウィルスの感染による肺炎患者の数が1300人に達すると発表したが、現実はその程度のものではないようだ。
 武漢在住のネット・ユーザーによると患者数は10万人を超えるのではないか、病院は連日千人を超える患者が押し寄せてパニックに陥っているという。医薬品が足りないだけでなく、病床も足りなくて患者の受け入れは全く出来てないようだ。

 テレビ等でも報道されたようだが、多くの重機を投入して来月3日までに1,000人分の病床を持つ病院を建設するとしていた現場は現在工事を停止しているという。なぜならその地が武漢市民の水源となっている湖の近くだから、市民が水道水がコロナウィルスで汚染されるのではないかと反対が起きたからだという。
 病院の廊下や街中に患者が倒れたまま放置され、中には息絶えた者までいるという。しかし彼らはコロナウィルス感染による死者には含まれず、統計から外されているという。

 こうした事態に到って中共政府はようやく動きだし、24日深夜には人民解放軍の医療チーム約450人が現地入り。国家衛生健康委員会も25日、6チーム計1230人の医療団を派遣すると発表した。しかし余りに遅きに失した感が拭えない。
 武漢在住の外国人に対して、いち早く米国がチャーター便で帰国させると発表したし、ロシアやフランスなども同様の動きに出ている。日本政府も遅ればせながら全日空機を派遣するとしたが、中共政府と細かい打ち合わせは進んでないようだ。

 それよりも、なぜ政府は春節の中国人観光客をシャットアウトしなかったのだろうか。観光業者の儲けの方が国民の健康や命よりも大事だとでもいうのだろうか。
 観光立国とはこのような中国内のリスクが直ちに日本の国内リスクになる、ということでもある。ビザなし交流とは犯罪予備軍もビザなしで交流することであり、コロナウィルス感染者もビザなしで日本へ入国することだ、という現実を国民は良く良く認識すべきだ。それが「ヒト モノ カネ」が国境を越えて自由に往来するグローバル社会だ、ということも併せて認識すべきだ。

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