米国が英国の「一つの英国」でないように、台湾は「一つの中国」ではない。

中国の習近平氏とミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が会談後に発表した共同声明で、台湾は中国の一部などとする「一つの中国」に言及されたのを受け、外交部(外務省)は19日、厳正な抗議を表明した。

発表された共同声明では、ミャンマーは「一つの中国政策を遵守し、執行することを改めて表明する。台湾、チベット、新疆ウイグル自治区は中華人民共和国の不可分な領土だと認める」などとされた。

外交部の欧江安報道官は、中華民国台湾の国家主権をおとしめるような事実と異なるこの記述をけん責すると言明。台湾は台湾であり、中国の一部ではないとした上で、民主主義によって選ばれた台湾政府だけが国際社会で台湾人を代表することができるとの見方を示した。

蘇貞昌行政院長(首相)も同日、メディアの取材に応じ、台湾人は選挙によって中国が掲げる「一国二制度」を受け入れないと世界に再び示したと述べた>(以上「台北中央社」より引用)


 中共政府の中国に迎合するあまり、他国の主権に言及するのは頂けない。それはミャンマーのアウンサン・スー・チー国家顧問兼外相が習近平氏と会談後に発表した共同声明で「台湾は中国の一部とする「一つの中国」」に言及してことだ。
 どの側面をとっても、台湾は独立国だ。中共政府の中国が「一つの中国」というのは英国が米国も「一つの英国」というのと同じくらい馬鹿げている。

 同じ言語を話し、似通った人たちが暮らしていても、別の国であることは統治権、関税自主権、軍事統帥権のいずれをとっても台湾は中共政府の中国の一部ではない。そうした自明のことを捻じ曲げている習近平氏に諫言するでなく、むしろ迎合してミャンマーの国家顧問兼外相たるアウンサン・スー・チー氏が共同声明に盛るとは不見識も甚だしい。
 日本にもアウンサン・スー・チー氏を支援する多くの人たちがいるが、彼女がいかなる政治的立場であるかを承知した上で支援しているのだろうか。少数民族のロヒンギャを暴行し虐待して避難民化した人権弾圧をアウンサン・スー・チー氏は止めようとはしなかった。

 習近平氏との共同声明で台湾だけでなく、中共政府の中国が軍事侵攻して弾圧しているチベットやウィグル地域のことも「一つの中国」として中華人民共和国の不可分な領土だとアウンサン・スー・チー氏が認めたのはミャンマーが国家として人権意識のなさを国際的に知らしめるものだ。
 いかにミャンマーが多額の経済支援を受けたとしても、それで中共政府の中国と一緒になって「一つの中国」に同意してはならない。国家のあり方として、そうした最高顧問の行為はミャンマーの品位を貶めるものだ。

 さて、この春に習近平氏を国賓として安倍自公亡国政権は招待するという。かの政権もアウンサン・スー・チー氏と同様に平和国家としての日本の品位を貶めるつもりだろうか。財界の「金儲け」のために中共政府の中国と手を握って、チベットやウィグルなどの人たちの「国を奪われた」塗炭の苦しみを国際的な批判の輪に加わらないとしたら、日本の人権意識を疑われるかねない。
 台湾が中共政府の中国によって軍事侵攻されたら、米軍は沖縄を前線基地として台湾支援に軍隊を送るだろう。その際に安倍自公亡国政権は沖縄米軍基地の使用を阻止するつもりだろうか。自由と民主主義のために戦わないとしたら、まさしく安倍自公政権は世界史に大きな汚点を残すことになる。いかに近隣友好だとしても、国家としての基本原則を捻じ曲げてはならない。それは有効ではなく、従属外交というものだ。

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