大きな顔をしてニセモノが跋扈する安倍官邸。

米国連邦議会下院本会議は3日、ウイグル人弾圧に関与した中国当局者への制裁を目的とする「ウイグル人権法案」を可決した。上院が可決し、ドナルド・トランプ大統領が署名すれば成立する。
 先週、トランプ氏が署名した「香港人権民主主義法案」の上下両院での速やかな可決に続く、政治的快挙だと言っていい。まさに「自由と民主の国の議会」の面目躍如である。
 外国人の筆者は当然、部外者ではあるが、ウイグル問題を長年取材してきた一人として、米国議会関係者に心からの感謝と敬意を表したく思う。
 こう言っては何だが、米下院にも、奇妙な言動で注目される議員がいないわけではない。しかし、「自由」や「民主」「人権」といった普遍的価値、あるいは米国の国益を賭けた重要事項となると、党派を超えて、ほぼ全会一致で意思決定がされる。これはさすがとしか言いようがなく、そうならない国の国民としては羨(うらや)ましい限りである。
 それに引き換え、わが国の国会はと顧みると、国会日程のほとんどを「桜を見る会」関連でのバカ騒ぎに費やした惨状が横たわる。時間と費用の無駄遣い以上に、隣国での地獄のような人権侵害に物申す決議一つできない国会であることがただただ情けない>(以上「夕刊フジ」より引用)


 さすがは安倍ヨイショ「フジ産経グルーブ」だ。夕刊フジの記事にはウンザリする。物事の本質を隠して「桜を見る会」で野党議員が燥いでいる、との誘導報道には「悪意」と「程度の低さ」を感じる。
 公文書破棄が小さな問題なのか。公私混同が小さなことなのか。そして政治家が後援会活動を公費で行うことが小さなことなのか。すべて公務員法違反であり、公金横領の財政法違反であり、公職選挙法違反だ。日本を支配している官邸がそうした法律違反の暴走をしている現実から目を背けて、法律違反を指摘する野党国会議員を「桜を見る会」で浮かれている、と批判するマスメディアこそイカレている。

 米国議会では野党民主党がトランプ氏をまさに弾劾しようとしていることも忘れてはならない。それを米国マスメディアは「ウクライナ騒動で浮かれている」と批判しているか。そして中国の人権無視政治を批判する米国大統領を持ち上げるのなら、来年四月の「桜の時期」に習近平氏を「国賓待遇」で招待しようと持ち掛けている安倍氏こそ批判すべきではないか。
 中国と「一帯一路」でも経済協力する姿勢を打ち出している安倍政府を批判すべきではないか。「フジ産経グルーブ」はイカレている。いや「フジ産経グルーブ」だけではないだろう。「読売日テレグループ」も「フジ産経グルーブ」に負けず劣らず安倍ヨイショに狂奔してイカレている。

 安倍自公政権を腐敗させている元凶は官邸に巣食っている本人たちだが、それを支援するマスメディアの罪悪も忘れてはならない。政治権力者と晩餐を行うなど、言論人として恥ずべきことではないか。寿司友と揶揄されては万死に値する、と考えるのが正常なジャーナリストではないか。
 安倍番記者ではないが、安倍ヨイショ政治評論家と指名されて嬉々として喜ぶ政治評論家は既に評論家として終わっていることを自覚すべきだが、彼らにそうした自覚する知能すらないようだ。そんな似非が安倍自公政権の周囲や官邸出入りの連中にワンサカといる。ニセモノが大きな顔をして幅を利かせる日本であってはならない。田舎の地廻りにも劣る政治家に、いつまで総理大臣の椅子に座らせておくつもりか、日本の有権者たちよ。

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