12歳女児を誘い出したのはSNSだった。

<11月17日から行方不明だった大阪市住吉区の小学6年の女の子が23日昼すぎ、栃木県内の交番に駆け込んだところを保護されました。警察は、女の子を誘拐したとして35歳の男を逮捕しました。

 未成年者誘拐の疑いで逮捕されたのは、栃木県小山市に住む職業不詳の伊藤仁士容疑者(35)です。警察によりますと、伊藤容疑者は17日午前中、大阪市住吉区の小学6年の女の子(12)と自宅近くの公園で待ち合わせし、女の子を栃木県内の自宅まで連れ帰った疑いが持たれています。

 2人はSNSを通じて11月10日ごろに知り合い、「半年前にうちに来た女の子の話し相手になってほしい」などと伊藤容疑者が女の子を誘い出したということです。伊藤容疑者と女の子は在来線を乗り継いで大阪市内から栃木県まで移動したとみられています。
 
 取り調べに対し、伊藤容疑者は「誘拐しようと思ったわけではない」と容疑を否認しているということです。警察は、伊藤容疑者と一緒にいた15歳の少女からも事情を聴いています>(以上「MBSニュース」より引用)


 11月17日から行方不明だった大阪市住吉区の小学6年の女の子が無事で良かった。未成年者誘拐の疑いで栃木県小山市に住む職業不詳の伊藤仁士容疑者(35)が逮捕されたが、容疑者は「半年前にうちに来た女の子の話し相手になってほしい」などと伊藤容疑者が女の子を誘い出しただけで容疑を否認しているという。
 なんと常識を欠く35歳の男だろうか。12歳の女の子を親の了解なしに連れ去るのを未成年者誘拐という犯罪になるのを知らないとでもいうのだろうか。伊藤容疑者は「誘拐しようと思ったわけではない」と容疑を否認しているというが、そんな屁理屈が通るわけもなく、厳罰に処すべきだ。

 また伊藤容疑者と一緒にいた15歳の少女もSNSで知り合い、連れ去ったもののようだが、それも未成年者誘拐だ。伊藤仁士容疑者はSNSを巧みに操って未成年の女子を誘い出す、という卑劣な犯罪を重ねていた可能性が極めて高い。
 以前にもSNSで自殺を希望する女児や若い女性を連続して9人も殺害した犯罪者がいたが、いかに本人が希望してとしても「誘拐」や「殺害」が許されることでないことは言うまでもない。

 他人の人生に深く立ち入って、その人の人生を奪ったり劇変させる権利はない。誰も一人で生まれたのではないし、一人で生きているわけではない。しかも、テレビや新聞で繰り返し「行方不明」を報じ、心配している親や関係者たちの姿を見たなら、普通の常識を持ち合わせているなら親元へ帰すのが人としてのあり様だ。
 SNSで他人と知り合うのは「共感」でしかない。一面だけの感情を共有するだけだ。その人のすべてを受け止めて共有し合いたい、と願うのが恋愛感情だ。「共感」を恋愛感情と勘違いするのは恋愛感情そのものが未成熟の証拠だ。

 35歳の伊藤容疑者が12歳の女児をSNSで言い包めて誘い出すのはそれほど困難ではないだろう。しかし、簡単だからといって、やって良いことではない。それは最も強く処すべき犯罪でしかない。
 人間社会は「性善説」で成り立っている。人は犯罪を犯さない「はずだ」という前提で社会インフラなども整備されている。そうした前提の上に立って人間社会は動いている。反対に「性悪説」に立つとすれば、路地路地に監視カメラを設置して、個人認証装置に全ての国民の情報を打ち込んで、個々人の行動のみならずメールやPCの中身まで監視しなければならなくなる。それがいかに息苦しい世の中か、想像するだけでゾッとする。

 まさしく安倍自公政権が強行成立した「共謀罪」は「性悪説」に立って国民を監視しようとする法律だ。それは国民を信用するのではなく、テロを行う前提で監視する法律だ。
 こんな悪政を許す国民は、また隣人を信用していない人たちだ。伊藤容疑者の「犯罪」を憎むあまり、日本を監視社会にしてはならない。愚かな犯罪者を罰し、SNSの利用に警告を与えて犯罪に巻き込まれないようにする必要があるのは改めて指摘するまでもない。

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