レジ袋有料化と安倍氏の演説は矛盾する。

安倍晋三首相は6日、京都市で開かれた科学技術に関する国際会議で講演した。プラスチックごみによる海洋汚染問題を巡り「必要なのはごみの適切な管理だ。プラスチックの敵視や利用者の排斥はすべきでない」と述べ、技術革新による解決を目指すべきだと訴えた>(以上「毎日新聞」より引用)


 安倍氏の「プラスティックを敵視すべきでない」というのは正しい。海洋汚染の元凶にプラスティックを掲げ、ストローをプラスティックから紙へ、という流れをマスメディアは異常なほど持ち上げているが、果たしてどれほどの効果があるというのだろうか。
 プラスティックが永遠不滅ではない、とは実体験から誰でも知っている通りだ。ただ劣化スピードが紙よりも緩慢なため「海洋汚染の元凶」だと騒いでいるに過ぎない。海洋汚染の元凶はプラスティックではなく、生活ゴミを捨てる人間だ。

 プラスティックは劣化スピードが遅いため様々な工業製品に使われている。家電製品や自動車にプラスティックは欠かせない。もちろん建築関係の設備にプラスティックは欠かせない。だからプラスティックを「敵視」するのは馬鹿げている。
 海洋に投棄されたプラスティックが亀などを死に到らしめていることは知られている。それは人間が棄てたビニール袋が亀の大好物のクラゲに似ているから捕食する。それが胃袋に詰まって死に至らしめる。

 しかし緩慢ではあるがプラスティックは劣化し分解する。その速度を速めるとビニール袋としての役に立たなくなる。一定の強度を一定期間保つ必要がある。そうするとビニール袋などを使う人間の側の教育を徹底するしかない。
 政府は来年四月からレジ袋の有料化を打ち出しているが、安倍氏の京都での演説はレジ袋有料化策と矛盾する。便利なものは利用すれば良いし、環境の負荷になるかならないかは使う人間の側の問題だ。キチンと廃プラゴミ循環から外れないように徹底すれば良いだけだ。改めて、レジ袋有料化策に反対する。

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