原田環境相の「最後っ屁」の処理を担わされる小泉新任環境相。

<福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含んだ処理水について原田義昭環境相が「(海に)放出して希釈するしか方法がない」と発言したことを受け、福島県の漁業関係者からは10日、憤りの声が広がった。

 
 一貫して海洋放出に反対してきた県漁業協同組合連合会(県漁連)の野崎哲会長は、「立場上、軽率な発言だ」と批判。処理水の処分方法は政府の小委員会が時間をかけて検討してきたことから、「冷静な議論を行ってほしい」と求めた。

 いわき市の小名浜魚市場の運営に携わる小名浜機船底曳網漁業協同組合の柳内孝之理事は、「(小委員会で)議論が進む中で『これしか方法がない』と決めつけるのは、(やり方が)間違っている」と憤る>(以上「時事通信」より引用)


 環境相の発言とは思えない。放射性物質トリチウムを含んだ処理水について「(海に)放出して希釈するしか方法がない」と発言するとは。環境を守るべき環境省トップが環境汚染を容認するとは驚くしかない。
 そもそも原発は環境を放射能汚染するのではないか、と常々危惧されてきた。それに対して日本政府は放射能物質は厳格に処理され、環境を汚染することはない、と繰り返してきた。福一原発爆発事故により、大量の放射能が空気中に飛散して東日本を広範囲に汚染し、大量の汚染水を未処理のまま福一原発構内に大量の貯水タンクを設置して貯蔵して来た。

 そもそも汚染水は処理プラントを設置して、各種放射能核種を除去した後に海洋放出するとしていた。しかし幾たびか設置した処理プラントは不調になり、ついには核種除去を諦めたのか「汚染水処理プラント」が順調に稼働している、との報道は皆無になっている。
 ここにも日本のマスメディアが腐り切っている証拠が露わではないか。なぜ「放射能汚染水処理プラント」が機能しているのか、それとも機能していないのかを「続報」として報道しないのだろうか。
 あるいは放射能汚染水処理プラントで放射能核種を順次除去して放射能汚染水を安全基準を満たす水準にまでした上で海洋放出する、という処理工程を放棄しているのか。恐らくそうなのだろう、安倍自公政権が内閣改造により首を切られる前日に原田環境相が飛んでもない発言をしたのは安倍氏により「トカゲの尻尾」になれと命じられた無能環境相の最後の姿なのだろう。

 それを受ける形で新任環境相になるのが小泉進次郎氏だという。以前の総裁選で安倍氏ではなく石破氏に投票したことに対する安倍氏の嫌がらせなのだろうか。原田氏の「最後っ屁」の置き土産を処理するのが環境相としての小泉氏の初仕事になった。
 ナンヤカヤと誤魔化してきた安倍自公政権の辻褄を合わせるのが最後の安倍内閣閣僚たち仕事になるだろう。ただ彼らにとって好都合なのは日本のマスメディアがボンクラ揃いだということだ。テレビも原田環境相の発言を大きく取り上げて問題化する局はないそうだ。無責任な安倍政権にとって報道機関の「真実報道」の役割を放棄して、政権御用広報機関に堕したマスメディアばかりだから、安倍内閣の「滞貨一掃閣僚」たちは枕を高くしてふんぞり返ることだろう。それでも日本国民の過半数は安倍自公内閣を支持しているのだろうか。

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