トランプ氏に軍事超大国。

トランプ米政権は24日、イランに対する追加経済制裁を発表した。最高指導者のハメネイ師や同師直属のイラン革命防衛隊の幹部8人を制裁対象に指定した。ザリフ外相にも近く制裁を科す。無人偵察機の撃墜などをめぐりイラン指導部の責任を問う姿勢を明確にしたが、イランの猛反発は必至で両国の緊張はさらに高まりそうだ。
トランプ大統領は同日、追加制裁を科すための大統領令に署名した。トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、中東のホルムズ海峡周辺で起きた無人機撃墜やタンカー攻撃に触れて「最高指導者(のハメネイ師)は敵意に満ちた行為に関して最終的に責任を負う人物だ」と指摘した。ウラン濃縮や弾道ミサイル開発を停止すべきだとイランに対して要求し「実現するまで圧力を強化し続ける」と断言した。
制裁対象に指定されると米国での保有資産が凍結され、米企業との取引も禁じられる。制裁対象と取引をした第三国の企業や人物も米国の制裁対象になる可能性がある。米政権はイランの石油・金融部門に制裁を科し、イランは強く反発してきた。
トランプ氏は「イランに核兵器を絶対に保有させない」とも強調し、米国の圧力に対抗し核開発を辞さない構えのイランを強くけん制した。イランは低濃縮ウランの貯蔵量がイラン核合意の定める上限を今週中にも超える可能性があると説明し、濃縮度を引き上げる方針も示していた。
一方、イランとの対話に応じる姿勢も示した。「米国は平和を愛する国だ。イランとの紛争を目指していない」と訴えた。「イランには迅速に偉大な国になる潜在能力がある」と評価し、核兵器開発を断念すれば米国として支援する考えを強調した。ただハメネイ師は米国との対話を拒否している>(以上「日経新聞」より引用)

 米国のトランプ氏はどうかしている。対イランに関しては核合意が2015年にイランと6ヶ国が締結してイランの核開発を大幅に制限することに合意している。合意内容はイランが濃縮ウランや遠心分離機を大幅に削減し、それを国際原子力機関IAEAが確認し、その見返りとしてイランへの経済制裁を段階的に解除するというものだった。
 IAEAの査察によりイランが核合意を順守しているとして、一部経済制裁は解除されていたが2018年にトランプ氏が突如として核合意からの離脱を表明した。トランプ氏が問題としたのは核合意に弾道ミサイル開発規制が盛り込まれていないことを上げている。しかも核合意に「期間の設定」が明示されていないことを核合意からの離脱の根拠に挙げている。

 今回またトランプ米政権は24日、イランに対する追加経済制裁を発表し、最高指導者のハメネイ師や同師直属のイラン革命防衛隊の幹部8人を制裁対象に指定した、という。それほどまでトランプ氏は中東での紛争を望んでいるのだろうか。
 それともイランと対峙しているサウジアラビアやイスラエルとは同盟関係からイランへの圧力を強めているのだろうか。いずれにしても中東を不安定化するトランプ氏の策動には反対するしかない。

 トランプ氏は「イランに核兵器を絶対に保有させない」とも強調し、米国の圧力に対抗し核開発を辞さない構えのイランを強くけん制した、というが、それなら北朝鮮に対する対応は何なのだろうか。北朝鮮は核保有もICBM開発も放棄していない。それでも「金正恩(キム・ジョンウン)は良い奴だ」などとツイッターで呟いている。この呆れるほどのダブルスタンダードは何だろうか。
 イランの核「開発」は断固として許さないが、北朝鮮の核保有は日本が米国製のポンコツ兵器を爆買いするのに必要だから目くじら立てない、というのだろうか。それほど日本政府と日本国民はトランプ氏に馬鹿にされているのだろうか。

 いずれにせよ、トランプ氏のスタンド・プレーに振り回されるのはウンザリだ。しかもトランプ氏が大統領として君臨している国は世界で最大の軍事大国でもあるわけで、国際社会にとっても迷惑千万だ。
 日本の言葉に「○○○○に刃物」というのがある。まさしく「トランプ氏に軍事超大国」だ。米国民はもっと常識ある人物を大統領にすべきではないか。

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