中東が安定化するのは何時のことなのか。
<米紙ウォールストリート・ジャーナルは14日、安倍晋三首相のイラン訪問中に日本のタンカーが攻撃を受けたことに絡み「中東和平における初心者プレーヤーが痛みを伴う教訓を得た」との見出しで報じた。トランプ米大統領が今回の訪問に謝意を示す一方、米国内に日本の中東外交への冷ややかな見方があることを示したと言える。
同紙は、タンカー攻撃で緊張が高まる中東情勢を踏まえ「日本の指導者による41年ぶりの訪問を終え、米国とイランの対立関係は以前より不安定になった」と論評。「米イランの橋渡し」を目指した訪問と紹介したが、訪問の成果に関する言及はなかった>(以上「共同通信」より引用)
安倍氏はトランプ氏と同様に中東に関して「初心者」だと米国マスメディアはみなしている。だから米イ関係に首を突っ込んだ安倍氏が「日本のタンカーが(イランによる)攻撃を受け」るという、痛みを伴う教訓を得た、と論評している。
それは米国マスメディアが日本とノルウェーのタンカー攻撃をイランによるものだと特定した上での話だ。しかしイランが攻撃をした、という決定的な証拠はまだ何も提示されいていない。
だから米国はイランが攻撃をした、という証拠となる機密情報を開示する用意がある、と報道している。しかし機密を開示できるモノなのか、あるいはそうした機密があるという政府の情報すら国際世論操作の一環ではないかと疑らざるを得ない。
それはイランが日本のタンカーを攻撃して手にする利益が何もないからだ。米国はイランの特殊部隊がタンカーに小型船舶を横付けしいて、磁気で鉄板に接着する爆弾をタンカー船腹に取り付けている映像らしきものを公開したが、それが本当にイランの特殊精鋭部隊と特定できるのだろうか。
中東の制空権は米国が握っている。米国が中東の各地に高高度無人監視飛行体を24時間飛ばして、常時監視していることは暗黙の周知事実だ。だから米国が中東の各地域に関して監視衛星よりも遥かに解像度の良い映像を常時手に入れていることは想像に難くない。
果たして米国が主張するようにタンカーに磁気接着式の時限爆弾を設置して立ち去った小型船舶がイランの軍事港へ帰還する連続映像を持っているのだろうか。実際にそうだったとしたら、それを公開すると米軍の監視システムのすべてが世界に知られることになる。
それにしても、日本のタンカーを攻撃してもイランに何の利益ももたらさない。トランプ氏のパシリだとしても、日本の首相が米イ関係改善のためにイランを訪問したのはイランにとって悪いことではない。その安倍・ハメネイ会談の最中に日本のタンカーを攻撃するのは、むしろイランの国益を棄損することだ。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは14日、「日本の指導者による41年ぶりの訪問を終え、米国とイランの対立関係は以前より不安定になった」と論評した。米紙は安倍氏による中東外交は余計なお節介をしただけで、失敗だったと断じている。日本のマスメディアの安倍ヨイショとは随分と異なる見方だ。
日本国民は日本のマスメディアをあまり信用しない方が良い。そして米国のマスメディアも米国の国益に沿った報道姿勢に終始していると認識した上で見るべきだ。米国政府が「イラン攻撃の証拠」として機密を開示する用意がある、と発表したことに関して懐疑的な論評を掲げる米国のマスメディアが皆無なことがその証拠だ。
中東を不安定にしている主因は米国の軍産共同体だということは世界の常識だ。そして喧嘩は一人では出来ないからロシアの軍産共同体がそれに絡んでいることも世界の常識だ。イスラエルは中東不安定化の鬼っ子として誕生し、そうした不幸な出生の国家としての運命を辿っている。
もちろんイランと対立しているのはイスラエルだけではない。アラビア海を隔てて対峙するサウジアラビアもまたイランと敵対関係にある。同じイスラム教の国だがミサイル攻撃を見舞い合った険悪な関係のままだ。
豊富な原油という黄金の水を産出する中東地域は一体いつまで米国とロシアの軍産共同体の食い物にされるつもりなのだろうか。そして黄金の水がそり地域の住民の恵みの水となるのはいつのことなのだろうか。一握りの「王族」と「宗教指導者」が暖衣飽食をして、大勢の地域住民が戦争と飢餓の脅威に怯えて暮らすとは、いったい人類は中世からどれほど進歩したというのだろうか。
同紙は、タンカー攻撃で緊張が高まる中東情勢を踏まえ「日本の指導者による41年ぶりの訪問を終え、米国とイランの対立関係は以前より不安定になった」と論評。「米イランの橋渡し」を目指した訪問と紹介したが、訪問の成果に関する言及はなかった>(以上「共同通信」より引用)
安倍氏はトランプ氏と同様に中東に関して「初心者」だと米国マスメディアはみなしている。だから米イ関係に首を突っ込んだ安倍氏が「日本のタンカーが(イランによる)攻撃を受け」るという、痛みを伴う教訓を得た、と論評している。
それは米国マスメディアが日本とノルウェーのタンカー攻撃をイランによるものだと特定した上での話だ。しかしイランが攻撃をした、という決定的な証拠はまだ何も提示されいていない。
だから米国はイランが攻撃をした、という証拠となる機密情報を開示する用意がある、と報道している。しかし機密を開示できるモノなのか、あるいはそうした機密があるという政府の情報すら国際世論操作の一環ではないかと疑らざるを得ない。
それはイランが日本のタンカーを攻撃して手にする利益が何もないからだ。米国はイランの特殊部隊がタンカーに小型船舶を横付けしいて、磁気で鉄板に接着する爆弾をタンカー船腹に取り付けている映像らしきものを公開したが、それが本当にイランの特殊精鋭部隊と特定できるのだろうか。
中東の制空権は米国が握っている。米国が中東の各地に高高度無人監視飛行体を24時間飛ばして、常時監視していることは暗黙の周知事実だ。だから米国が中東の各地域に関して監視衛星よりも遥かに解像度の良い映像を常時手に入れていることは想像に難くない。
果たして米国が主張するようにタンカーに磁気接着式の時限爆弾を設置して立ち去った小型船舶がイランの軍事港へ帰還する連続映像を持っているのだろうか。実際にそうだったとしたら、それを公開すると米軍の監視システムのすべてが世界に知られることになる。
それにしても、日本のタンカーを攻撃してもイランに何の利益ももたらさない。トランプ氏のパシリだとしても、日本の首相が米イ関係改善のためにイランを訪問したのはイランにとって悪いことではない。その安倍・ハメネイ会談の最中に日本のタンカーを攻撃するのは、むしろイランの国益を棄損することだ。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは14日、「日本の指導者による41年ぶりの訪問を終え、米国とイランの対立関係は以前より不安定になった」と論評した。米紙は安倍氏による中東外交は余計なお節介をしただけで、失敗だったと断じている。日本のマスメディアの安倍ヨイショとは随分と異なる見方だ。
日本国民は日本のマスメディアをあまり信用しない方が良い。そして米国のマスメディアも米国の国益に沿った報道姿勢に終始していると認識した上で見るべきだ。米国政府が「イラン攻撃の証拠」として機密を開示する用意がある、と発表したことに関して懐疑的な論評を掲げる米国のマスメディアが皆無なことがその証拠だ。
中東を不安定にしている主因は米国の軍産共同体だということは世界の常識だ。そして喧嘩は一人では出来ないからロシアの軍産共同体がそれに絡んでいることも世界の常識だ。イスラエルは中東不安定化の鬼っ子として誕生し、そうした不幸な出生の国家としての運命を辿っている。
もちろんイランと対立しているのはイスラエルだけではない。アラビア海を隔てて対峙するサウジアラビアもまたイランと敵対関係にある。同じイスラム教の国だがミサイル攻撃を見舞い合った険悪な関係のままだ。
豊富な原油という黄金の水を産出する中東地域は一体いつまで米国とロシアの軍産共同体の食い物にされるつもりなのだろうか。そして黄金の水がそり地域の住民の恵みの水となるのはいつのことなのだろうか。一握りの「王族」と「宗教指導者」が暖衣飽食をして、大勢の地域住民が戦争と飢餓の脅威に怯えて暮らすとは、いったい人類は中世からどれほど進歩したというのだろうか。