野党連合の結集には賛成だが、最低限の「政治基本理念」だけは策定しておくことだ。

共産党は12日、第6回中央委員会総会を党本部で開いた。志位和夫委員長は幹部会報告で、夏の参院選で32ある改選数1の1人区について、「早期の野党統一候補の実現のために全力を尽くす。他の野党候補、無所属候補でも選挙区事情を踏まえ、応援して、勝利を目指す」と述べ、候補者調整を急ぐ考えを示した。
 これまで共産は、候補者を降ろす条件として相互推薦・支援の確約を他党に求めてきたが、志位氏は総会後の記者会見で「推薦を出すのが一番の強い形だが、そこまでいかなくても、状況に即して勝つために効果的な支援を目指したい」と語り、相互推薦にこだわらない方針を明らかにした。
 1人区で立憲民主党と国民民主党は競合していないが、共産は24人の公認を内定している。志位氏が柔軟姿勢を示したことで、野党内の調整が一気に進む可能性がある>(以上「時事通信」より引用)


 野党が一本化するのは大歓迎だ。しかし野党の一本化には最低限の「政治理念」を共有しなければならない。そうしなければ、たとえ政権を安倍自公政権から奪取したとしても、細川政権の二の舞になりかねない。
 安倍自公政権が続いては日本が衰亡するのはこの六年有余で明らかになっている。安倍氏が胸を張る「イザナギ景気」超え、と主張する景気の実態はGDPの平均成長率で1%にも満たない超低空飛行だ。その間、世界の経済成長は平均で3.3%だ。そうすると世界の経済から日本を眺めれば、日本は平均で2%以上のマイナス成長している、つまり衰退していることになる。そうした簡単な理屈すら「安倍ヨイショ」に忙しい、安倍スシローコメンテータたちには分からないようだ。

 野党一本化の基本「政治理念」は反・グローバル化でなければならない。日本は日本の文化と慣習でここまで成長してきた。かつての高度経済成長はグローバル化で成し遂げたものではない。日本企業の生産効率の向上と技術・研究開発の賜物だ。
 その日本企業の成長の構造を打ち砕いたのがグローバル化論に基づく「国際分業」だ。それにより短期最大利益を企業は手にしたが、日本の労働者は外国の低廉な労働力との競争にさらされて貧困化した。

 だから野党統一候補の基本的「政治理念」は反・グローバル化でなければならない。そして増税による財政規律論に立つのではなく、経済成長による財政規律論に立つべきだ。
 相対的に小さくなるパイを国民と政府が奪い合うなぞ愚の骨頂だ。なぜパイをまずは大きくしようとしないのだろうか。高度経済成長期は今以上の「人手不足」だった。それは当時の失業率1.6%と現在の失業率2.4%を比較すれば明らかだ。

 そのほかの基本理念は「原発即時停止」と「消費減税5%」を謳うべきだ。細々とした政策は2009民主党マニフェストを復刻すれば良い。当時提唱された農家の戸別所得補償は現在でも再考に価する。もちろん子供手当が少子化対策に必須なのは論を俟たない。
 幼児教育無償化よりも、子供手当を増やす方が「平等」だ。保育園に入れない子供たちは無償化の恩恵を受けられない、という二重の差別になる。そうした官僚たちの「無償化」という補助金行政を推進する官僚利権増大策に反対しないマスメディアにも驚く。

 バカバカしいクレジットカード利用者への5ポイント還元などといった手間暇かける税軽減策などよりも「食料品の消費税を5%にする」と決める方がどんなに簡明だろうか。しかしマスメディアにそうした論は皆無だ。
 国民に分かりやすい、特定の業界に便宜を図らない、透明な政治を野党連合は目指してほしい。もちろん生産性向上策に逆行する外国人労働移民34.5万人の関連法はすべて廃棄することだ。

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