「安倍サマの放送局」はマスメディアの自殺だ。

新元号が令和に決まった4月1日、安倍晋三首相は一部の民放とNHKをはしごした。NHKの報道番組「ニュースウオッチ9」には冒頭から出演。元号に込めた思いなどを語った。
 「多くの方々に前向きに明るく受け止めていただいて本当にほっとしました。明るい時代になるなと、そんな予感がしております」
 歴史的な決定を行ったこの方に来ていただいた――。キャスターは首相をそう紹介したが、NHK報道局職員の一人はこう話す。「首相が出演することはいつのまにか決まっていて、制作現場には事前に相談もなかったようだ」
 長期政権と公共放送の現在の関係を考えさせる人事もあった。NHKは4月9日、子会社NHKエンタープライズ社長の板野裕爾氏が、本体の専務理事に返り咲く役員人事を発表。局内では、幹部から現場の職員にまで波紋が広がった。「また振り回されるのか」
 経済部出身の板野氏には、官邸や政治家などの意に沿うよう動くとの人物評がある。20年以上続いた報道番組「クローズアップ現代」は権力に比較的厳しい姿勢で臨むことで知られたが、2016年に終わった際、板野氏は番組制作のトップである放送総局長。現場は当初、番組の継続を決めていたが「最終的に板野氏の意向で事実上の打ち切りが決まった」と当時の複数の幹部は証言する>(以上「朝日新聞」より引用)


 「皆様のNHK」ではなく「安倍サマのNHK」だと指摘されて久しいが、民間テレビ局までも「安倍サマの民放」に成り下がっていたとは嘆かわしい。このブログで「日本のマスメディアは腐り切っている」と何度も批判してきたが、再び批判せざるを得ない。
 令和に元号が代わったことと、安倍氏のテレビ出演と全く関係がないことをまず確認しておきたい。元号の代わる時期に安倍氏が総理大臣だったため、彼が国事行為を行ったに過ぎない。そのことと彼が得々としてテレビ出演したことと、因果関係は全くない。

 テレビ各局が安倍氏を新元号の初夜に出演させた何らかの理由があるとしたら、令和元号への代わりの節目を安倍氏が演出したと国民に思わせる世論操作目的があるだけだ。それこそ天皇陛下が深くかかわる行為に政治が関与する、という「天皇陛下の政治利用」だと批判するしかない。
 最も「天皇陛下の政治利用」を批判すべき対極にあるはずのNHKを筆頭とする日本のマスメディアが安倍氏のテレビ出演を「制作」したとしたら、マスメディアの自殺行為に他ならない。「安倍サマのNHK」がワケの分からない公共放送である必要はない。政府広報宣伝機関と称して国営放送として、税金で運営すべきだ。その方が国民にとって解りやすい。なまじNHKが「公平・中立」な放送局だと自称するからおかしくなる。

 民放各局も政治家諸氏と距離を置き、公正・中立な報道に心掛けるべきだ。〇〇鑑定団などが地方での収録場面で安易に市長や町長などを登場させるのもいかがなものだろうか。ご当地の首長から出演依頼が来ても、ご遠慮願うのが放送局の立場ではないか。
 政治家がテレビタレントと見まがうほどテレビに登場するのも感心できない。彼らのテレビ出演は必要最低限に止めるべきだ。総理大臣ともなれば何をか況や、だ。「安倍サマのNHK」に公共放送である理由はもはや何もない。トットと政府広報テレビ局となって、税金で運営しろ。

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