麻生氏は閣議ても「子供を産まないのが悪い」と言えるのだろうか。

麻生副総理兼財務相は3日、福岡県芦屋町の国政報告会で、少子高齢化問題に触れ、「子供を産まなかった方が問題だ」と述べた。

 麻生氏は講演で、国民皆保険に言及した際、自身が生まれた1940年当時から平均寿命が延びていることについて「素晴らしい」とし、「いかにも年寄りが悪いと言っている変なのがいっぱいいるけど、間違っている。子供を産まなかった方が問題だ」と語った。さらに、社会保障を支える現役世代が減少し、高齢者が増えているとして「高齢者でも働ける人は働いてもらおう」と話した。

 麻生氏は2014年12月に札幌市で行った衆院選の応援演説でも「高齢者が悪いというイメージを作っている人はいっぱいいるけれども、子供を産まないのが問題だ」と発言。野党などの批判を浴び、「誤解を招いた」として釈明している>(以上「読売新聞」より引用)


 麻生氏は相変わらず自ら「舌禍」を呼び寄せているようだ。「子供を産まないのが悪い」とは如何なる見識か。子供が欲しくても不幸にして恵まれなかった夫婦もいるし、経済的理由で泣く泣く諦めた夫婦もいるだろう。
 ことに昨今の非正規雇用による若年層の貧困化は深刻な問題になっている。貧困化から婚姻を諦めて、親世代に半ばパラサイトしている若者も少なくない。そうした責任の一端は政治家にないとはいえないだろう。

 確かに上記記事の後段で世代間争いに社会福祉を矮小化する風潮は頂けない。現在の若者も半世紀後には確実に高齢者になる。つまり高齢者問題は時間差こそあれ、すべての国民の問題だ。
 高齢者の年金支給額は夫婦世帯換算で平均労働者賃金程度を上限とすべきだ。つまり夫婦世帯で年間400万円を総所得の上限として、それを超える年金はカットすべきで、独り者ならその半額を超える部分の年金をカットすべきだ。子育てを終えた高齢世帯に勤労者の平均年収を超える年金など支給すべきではない。むしろ最低年金を引き上げて、生活保護費以上を最低年金とすべきだ。国保の満額で6万5千円など論外だ。

 麻生氏は閣議の際に隣に座っている安倍氏に「子供を産まないのが悪い」と言えるのだろうか。自分でも子供を産み育てていない世帯主を目の前にして、口に出来ない言葉を他人に対して吐くべきではない。

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