資質というよりも常識を欠く桜田義孝五輪相。

桜田義孝五輪相は13日の衆院予算委員会で、国際オリンピック委員会(IOC)が定める五輪の基本原則「五輪憲章」について「読んでいない」と述べた。国民民主党階猛氏の質問に答えた。
桜田大臣、がっかり発言撤回「今までの分も挽回したい」
サイバー担当なのにPC使ったこと「ない」 桜田五輪相
 桜田氏は、五輪憲章に関する理解を問われ、「話には聞いているが、自分では読んでいない」と答弁。その後は「五輪の根本原則、規則、付則、細則を成文化したもの」などと事務方の用意した紙を読み上げた。
 憲章にある五輪の目的を問われると「詳細のものは用意していない」。階氏は憲章では「人間の尊厳」がうたわれていると指摘し、「池江選手への発言はこれをまったく理解していない。五輪の根本的な理念もわかっていなくて大臣が続けられるのか」と批判した>(以上「朝日新聞」より引用)



 資質を欠くというよりも常識を疑う人物が国会議員に当選し、大臣にまでなっていることにまず驚く。それは桜田義孝五輪相のことだ。
 競泳女子の期待の星の池江選手が白血病を発症していたことに関して、「がっかりした」と、先ず金メダル獲得がダメになったことを残念に思うかのような感想を述べたという。それは資質がないというよりも、人としての常識を疑われるレベルの発言だ。それが誰であろうと白血病を患っていたと知ったら、先ず病気を気遣い一日も早い平癒を願うのが人としてのあり方だ。

 以前にも桜田義孝氏はサイバー担当大臣として「PCを触ったこともない」と発言して物議を醸した。PCを触ったこともない人物がサイバー攻撃の何たるかを知っているとは思えない。
 国際社会でも大問題となっているだけでなく、サイバー攻撃が米中貿易戦争の引き金ともなっている。現代社会は「情報戦争」でもあるからだ。その情報のカギを握っているのがネットであり、その電脳空間の中でPCに侵入して窃盗や業務妨害を働くサイバー犯罪の仕組みを知らずしてサイバー犯罪を防ぐ手立てのイロハすら理解できないだろう。

 桜田義孝五輪相を常識を欠くと批判したが、そのような人物を担当大臣に任命した総理大臣の「任命責任」はどうだろうか。大嘘を平気で吐き、日本を実質的に衰退させているにも拘らずアベノミクスと自らの身内経済政策を誇ってみたり、安倍氏の常識も大いに疑わしい。
 「解釈改憲」で憲法違反を平気で行う安倍氏が憲法改正発議を行う、と繰り返し発言している様は噴飯もの、というよりもオザマシさすら感じる常識が破綻した性格異常者ではないかと疑う。

 そのような性格異常者を与党の中にも野党の中にも散見するのはなぜだろうか。彼らは選挙で選ばれた国民の代表のはずだが、一般的な日本国民よりも常識で劣る人物がバッジを付けて赤絨毯を踏んでいるのに驚く。
 まず、国民が公職選挙候補者に常識を求めなければならない。党の公認だとか宗教団体の推薦だとかいう前に、人として「大丈夫」な人なのかを確認しなければならない。一定の常識を備え、一定の学識を備えた人物なのかを確認しなければ駄目だ。

 いや、その前に選ぶ側の国民がマスメディアの世論誘導や世論操作に騙されないだけの常識を持たなければならない。圧倒的多数の労働者や多くの国民が貧困化している現状をしっかりと認識すれば、悪政を行っている安倍氏が政権の座に六年有余も座っているはずがない。
 国民を騙す根本的な装置がマスメディアだ。彼らはスポンサーたる企業の広報機関であり、経営審査をする政権の広報機関に堕した広報機関でしかない。彼らが報じる情報の内容をすべて疑った方が良い。
 最も信頼できる「情報」は肌感覚だ。いかにマスメディアが政府広報機関として「イザナギ景気」超えを宣伝しようと、肌感覚で「オカシイ」と感じたらネットで統計の基となる数字を確認することだ。

 金メダル確実視される競泳女子の星の白血病報道に、担当大臣として獲得する金メダルの数を心配したのは愚の骨頂だ。なぜ人として病気を気遣う配慮が出来なかったのだろうか。池江さんの一日も早い平癒を心から願うのが人としての常識だ。

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