観光立国と出国税は矛盾しないか。

飛行機や船で日本を出国する人から1人あたり1000円を徴収する国際観光旅客税(出国税)が7日から始まる。日本人のほか、訪日外国人客も対象になる。航空会社などがチケット料金に上乗せする。27年ぶりの新税として、観光振興などの施策に充てる。
出国税は飛行機で入国後、24時間以内に出国する乗り継ぎ客や、悪天候でやむを得ず立ち寄った国際船の客、2歳未満からは徴収しない。外国の大使や国賓なども対象外だ。7日より前に発券された航空券を使って同日以降に出国する人も基本的に非課税となる。
19年度に約500億円の税収を見込む。空港の出入国手続きの時間を短縮する顔認証ゲートの整備や、観光地での多言語解説の充実や、キャッシュレス決済への対応推進などに充てる。
訪日客は18年に3千万人を初めて突破し、今後も増加が見込まれる。税収は訪日客を一段と増やすための環境整備に活用されるが、施設の整備が一巡した後の税収の使い道が今後の課題になる>(以上「日経新聞」より引用)

 出国税が実施された。出国者から一律1000円を徴収するという。それにより見込まれる税収は500億円といわれるが、観光庁の予算は210億円でしかない。つまり観光庁だけの目的税とすれば過剰なため、空港などで犯罪者の出入国を防止するための「顔認証システム」などの設置を行う原資にする、という。
 しかし出国税の施行を待たずして「顔認証システム」などは早急に整備されるべきではないか。観光地での「言語対応」や「キャッシュレス決済」を促進するために利用する、というのは出国税の徴収の正当化のために取って付けたような使途だ。

 新しい税が設置されれば、必ず官僚が使い道を考える。どうとでも屁理屈をつけて税収をきれいに使い切るのが官僚の腕の見せ所だと勘違いしている連中だ。
 出国税の新設が「観光立国」を標榜する安倍自公政権の政策と矛盾しないだろうか。格安航空機会社は千円単位どころか百円単位で原価削減に汗を流している。国家とはいとも易々と財源を見つけるものだ。出国税はすべて海外旅行者の負担となる。それだけ日本国内の消費が削減されると思って良いだろう。

 何かにつけて消費意欲が減少する形でしか財務官僚たちの頭脳は働かないようだ。観光庁の予算210億円に500億円を超える新規税収だ。いつの日にか日本国民はひと息幾らという「呼吸税」を課されるかもしれない。それもCO2温暖化対策として。

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