世論誘導装置としてのマスメディアを信用してはならない。

安倍晋三首相は28日の施政方針演説で、平成最後となることを強調し、「平成の、その先の時代に向かって」との表現を7回繰り返した。

 「平成」は合計15回使用。首相周辺は「平成の30年間を振り返るとともに、新しい時代に向けたメッセージを込めた」と解説した。

 首相は、平成で大きな自然災害が相次いだことに触れ、天皇、皇后両陛下の阪神淡路大震災や東日本大震災での被災地訪問のエピソードを紹介。「被災地の現場には必ず天皇、皇后両陛下のお姿があった」と振り返った。

 首相は明治天皇の御製「しきしまの 大和心のをゝしさは ことある時ぞ あらはれにける」を引用。「日本人は幾度となく大きな困難に直面した。しかし、そのたびに力を合わせることで乗り越えてきた」とし、少子高齢化や激動する国際情勢など直面する課題に立ち向かう決意を訴えた。

 2025年の大阪・関西万博に絡め、少年だった京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長が1970年の大阪万博を訪れたことも紹介。「驚異の世界への扉をいつか開いてくれる鍵。それは科学に違いない」との山中氏の言葉を引き合いに、「次の世代の子どもたちが輝かしい未来に向かって大きな『力』を感じることができる時代を共に切り開いていこう」と語った。

 演説では「切り開く」が7回、「子ども」も16回登場、未来志向をアピールした。演説の分量は1万2820字で安倍首相の施政方針演説では過去最長となった>(以上「時事通信」より引用)


 安倍氏の施政方針演説は冗長だったようだ。しかも中身に関していえば錯誤した認識のテンコ盛だ。たとえば「驚異の世界への扉をいつか開いてくれる鍵。それは科学に違いない」との山中氏の言葉を引き合いに、「次の世代の子どもたちが輝かしい未来に向かって大きな『力』を感じることができる時代を共に切り開いていこう」と語った、という。
 いかにも「文系」を軽んじる安倍氏の短絡的な思考回路を指示しているようで解り易い。「科学が未来を拓く」との山中氏の言葉を引用したが、科学する論理思考に山中氏はいかなる言語を用いたのだろうか。科学を思考するのも基礎はやはり言語だ。人は言語により思考する。

 そうしたイロハの「イ」すら認識していない愚かな宰相を日本は戴いている。子供への投資が「未来への投資」だということは安倍氏と任氏を共にするが、だから保育を無料化する、という認識は共有しない。
 保育の質や場所と共に「保育料」に格差があるのは当然だ。それを無料化して「子供を持つ親の負担を軽くした」と考えるのは、保育園に子供を預けられる「親」の負担が軽くなるだけだ。しかも都会の施設料のより高い保育園に預けられる親ほど恩恵が大きくなる。

 山間僻地に「保育園」はない。保育園に預けようにも預けられない親もいることを、東京生まれの東京育ちの安倍氏には想像できないのだろう。
 自由社会を信奉する安倍氏がなぜ親に「子供手当」を支給して、保育園に預けるか自分の手で育てるかを「親の選択」に任せようとしないのだろうか。それは厚労省の利権にならないからだ。子供手当を支給したのでは莫大な予算が「紐付き」にならないからだ。

 平成は様々な災害に見舞われた「困難」な時代だったと安倍氏は演説した。国民にとって最大の災害は「安倍自公政権が六年を超えて存続する」ことだ。一貫して公共事業を削減して、日本国土の社会インフラは脆弱化した。
 消費増税8%を実施して、日本経済をデフレ化へ叩き落した。そして留学や技能実習などの名目で在留外国人数が263万7251人(法務省発表、2018年6月末時点)に達している。さらに向こう五年間で34万5千人も外国人労働者を「人手不足」を理由に入れようとしている。そうすると総計で300万人を超える在留外国人が日本に居住することになる。そうした爆発する外国人により日本社会が激変することは避けられない。日本の「国柄」までも安倍氏は破壊しようとしている。

 しかしグローバリストの安倍氏なら当たり前の政治選択だ。日本人の日本を亡くすことが「ヒトモノカネ」の自由な往来を実現するのが彼らの究極的な目的に通じるからだ。
 グローバリズムが目指すのは国際通貨ドルが国境もなく自由に世界を瞬時に駆け巡り、ハゲ鷹投機家たちの利益を最大化するのが彼らの究極の「理想世界」だ。なにも「貿易による国家発展」などではない。投機資金による弱い者を支配し、自分たち以外のすべての人類を奴隷として使役する経済植民地を世界へ広げるのが彼らの目的だ。

 その実例がお隣の韓国にある。米国とFTAを結んだ韓国はISD条項により韓国内の法律を60本以上も改訂され、銀行は一行のみを残してすべて過半数を外資によって握られて、事実上韓国経済は外資によって支配されている。
 TPPにより安倍自公政権は日本の食糧安全保障を危険に曝している。30年も「減反政策」により耕作放棄させた農地を、「減反政策」を止めて再び耕作できるかといえば、それは無理だ。圃場は単なる農地ではなく、灌漑・排水の利水施設を伴った「コメ生産装置」だ。その利水施設が長年の「減反政策」により既に破壊されてしまっている。そうした現実を政治家たちは理解していない。

 安倍氏は演説で「平成の、その先の時代に向かって」との表現を7回繰り返したという。確かに安倍自公政権の愚策により、平成のその先の時代はより困難な時代になっている。
 経済成長できない構造に日本を変質させてしまった。経済成長できなければ同じパイを国民と企業と政府が奪い合うことになる。本来なら「主権者」たる国民がパイの争奪戦に勝つはずだが、結果を見れば明らかに敗者になっている。

 なぜなのか。マスメディアにより洗脳されて、選挙で企業や政府にパイをより多く分け与える安倍自公政権に投票する有権者が多いからだ。自らが自らを貧困化させる政権を国民が選択させられているにも拘らず、そうしたことすら認識していないからだ。
 国民が賢くならなければ日本の「困難」は終わらない。賢くなるには「国民の生活が第一」の政治を愚直に求めることだ。「国民の生活が第一」の政治を約束する政治家を当選させることだ。マスメディアの報道を頭から信用してはならない。彼らは世論誘導装置の一つでしかないからだ。

このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。