北方領土は断じてロシアの「戦利品」ではない。

安倍晋三首相とプーチン露大統領による25回目の首脳会談は、北方領土問題を含む平和条約締結交渉で大きな進展がなかった。会談後の共同記者発表で、首相は交渉の進展ぶりをアピールしたが、プーチン氏は多くの時間を日本からの経済協力の期待に費やした。プーチン氏は条約締結には環境整備が必要とも指摘しており、交渉の長期化は避けられないとの見方が広がる>(以上「毎日新聞」より引用)


 内政も外交も安倍自公政権の政治は悉く失敗した。アベノミクスで賃金は下がり、GDPは世界平均にも満たない低成長で実質的に衰退させた。
 外交でも何一つとして「これ」という成果はない。むしろ悪化させ続けている。安倍氏は性格的に外交は向いてないようだ。そして何よりも安倍自公政権で「嘘」が罷り通るようになったのが最大のマイナスの成果だ。

 日ロ首脳会談後の記者発表でも「理解が深まった」だの「具体的に前進させる」などといった空疎な言葉遊びに終始した。北方領土問題を「前進させる」と息巻いて政府専用機で出発したが、そうした目算も何もなかったようだ。
 なによりも日ロ関係を1956年の線まで後退させたのは大きな失敗だ。プーチン氏は「首脳会談の多くの時間を日本からの経済協力の期待に費やした」という。北方領土など1ミリも返還するつもりもなく、経済援助だけを引き出そうとしているのは明らかだ。

 そんなロシアへノコノコと出掛けて行くのを「鴨ネギ」という。安倍氏の愚かさにはホトホト愛想が尽きる。日韓関係でも「最終合意」など、あり得ない「日韓関係」だと認識していないで締結したとしたら、飛んでもない大バカ者だ。
 「寝た子を起こす」という。まさしく安倍氏はドラや太鼓で「寝た子を起こす」外交を行っている。日ロ関係を1956年の線まで後退させた外交の失態の責任を安倍氏はどう取るつもりだろうか。

 国民に北方領土は「戦利品」だと教えているロシアと、まともな外交交渉で「返還」させることは困難だろう。恐らく永遠に出来ないかも知れない。しかし、それでも日本はロシアを「火事場泥棒を働いた」と史実に基づいて批判し続ければ良い。
 真実は一つしかない。ヤルタ会談で千島列島の帰属を「ソ連」にしたとことを根拠に論評する愚かな評論家も日本にいるようだが、戦勝国が勝手に「領土」の国境の線引きをしてよい、という理屈は国際法にも何処にもない。ただただ客観的な「領土の国境」は戦前に「領土であった」地域の国境が戦後の国境を話し合う大前提になる。

 日本の終戦は1945年8月15日だ。実質的には「通告」した8月14日であった。その日を以て日本は「無条件武装解除」した。馬鹿な評論家が「無条件降伏」だというが、正しくは「無条件武装解除」だ。
 だから連合国は8月14日に進軍を停止してすべての砲火を収めなければならない。しかしソ連は「連合国」の一員としてその日以降も進軍を続けた。そして武装解除した北方領土の日本国民1万5千人を銃口を向けて島外へ追放した。その何処が「戦争」で勝ち取った「戦利品」なのか。だから「火事場泥棒」と呼んでいる。

 真実は一つしかない。いかに大嘘で塗り固めようと、嘘は嘘でしかない。ロシア国民を偽りの歴史教育でいかに洗脳しようと、嘘は嘘故に真実の前に崩壊する。
 領土交渉に「特効薬」はない。そしてロシア住民が北方領土に暮らしている状態のまま日本への返還などありえない。北方領土を1945年8月15日以前の原状に復帰すべきがロシア側の責任だ。そうしない限りこのブログではロシアを「火事場泥棒」と呼んであげよう。

このブログの人気の投稿

それでも「レジ袋追放」は必要か。

麻生財務相のバカさ加減。

無能・無策の安倍氏よ、退陣すべきではないか。

経団連の親中派は日本を滅ぼす売国奴だ。

福一原発をスーツで訪れた安倍氏の非常識。

全国知事会を欠席した知事は

自殺した担当者の遺言(破棄したはずの改竄前の公文書)が出て来たゾ。

安倍氏は新型コロナウィルスの何を「隠蔽」しているのか。

安倍ヨイショの亡国評論家たち。