大阪都構想は「お後がよろしいようで」。

大阪府松井一郎知事(大阪維新の会代表)と大阪市吉村洋文市長(同政調会長)が公明党幹部らに対し、大阪都構想の協議が進まない場合、来春の統一地方選前に辞職して同日選に臨む意向を伝えたことがわかった。都構想の是非を問う住民投票の早期実施の鍵を握る公明の協力が得られないと判断すれば、出直し選で信を問う構えだ。
 都構想は、大阪市を廃止して東京23区のような特別区に再編する制度改革。住民投票について維新は来年2月までに府、市両議会で都構想案をまとめ、周知期間を経て来年夏の参院選と同日で実施する方針。ただ両議会で過半数に足りないため、都構想案の議決には公明の協力が不可欠だ。
 関係者によると、松井、吉村両氏ら維新幹部と公明府本部の佐藤茂樹代表(党選対委員長)らが21日に会談。維新側は協力を求めたが、公明側は従来通り参院選後の実施を主張し、物別れに終わった。席上、松井氏は吉村氏とともに辞職する意向を伝達。出直し選を府議、市議選のある来年4月7日にぶつける考えも伝えた>(以上「朝日新聞」より引用)

 いつまで大阪都構想という愚にも付かない「思い付き」に拘泥するつもりだろうか。さすがは「上方漫才」に象徴されるナニワだけあって、「思い付き」の大阪都構想をテレビタレント弁護士がブチ上げただけで大阪府民は「オモロイヤナイカ」と彼を府知事に持ち上げた。
 しかし行政は「オモロイヤナイカ」だけでは進まない。具体的な手続きと収支計算と予算措置をしなければならない。
 当初、府知事に当選したタレント弁護士は大阪都構想を実施すれば数千億円も経費削減できると叫んでいたが、具体的な話になって収支計算し直したら経費削減は数億円もないことが判明した。

 まさしく安倍自公政権のTPP経済効果と同じ話だ。TPPに参加すると経済効果は10兆円を超えると政府は宣伝し、マスメディアは報道網を通して垂れ流した。しかし実際はTPP批准後の10年間の経済的効果で、為替変動や金利変動などが起きれば帳消しになる程度のものでしかないことが分かってきた。そうした「朝ご飯食べた」的な詭弁を平気で弄したのも弁護士ならではのサガなのか。
 しかし住民投票で大阪都構想が敗れるや、タレント弁護士は大阪市長を辞して政治活動から撤退した。残された維新頼みの雨後の筍・政治家たちは路頭に迷うことなく、依然として古証文の「大阪都構想」を翳して、一日でも長く政治家の椅子に座り続けたいと必死だ。

 急速に求心力を失いつつある「維新」の旋風を吹かせ続けなければ来年の統一地方選が乗り切れない、とばかりに大阪市長と府知事が一発勝負のパフォーマンスに打って出た。
 しかし既に「お後がよろしいようで」となって、寄席囃子の三味や太鼓が聞こえている。大阪府民はハヤリを追い求めて次なるダシモノを待っている。

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