人類は進歩し、常識は変わっていく。

 ネットに未来から来た、というタイムトラベラーの話が幾つもアップされている。そのいずれも第三次世界大戦が起きるだとか、核戦争が起きるだとか、悲劇的な未来ファンタジーを展開している。
 しかし「作家」の彼らは「人類は進歩する」ということを知らないようだ。欧米諸国が人権意識の高まりで植民地を手放し、あれほど強烈な人種差別国だった米国から「ホワイトオンリー」だとかいう差別が消えた。

 そのように人の常識は歴史とともに変化する。ゲルマン民族大移動の時代は異民族を皆殺ししても良く、弱い民族の土地も家もすべて奪うのが「常識」だった。だから英国には植民地や侵略国から奪った記念品が「大英博物館」に飾られている。
 しかし近い将来、英国人は略奪の自国の歴史を恥じて、それぞれの国に歴史遺産を返還する動きが英国民の中から出て来るだろう。英国の博物館にエジプトの歴史遺産が飾られている違和感に英国民はいつか必ず気付くだろう。

 軍産共同体が「戦勝国クラブ」の米・中・ロを支配していることに世界は気付き始めている。それらの軍産共同体の利益のために、「戦勝国クラブ=国連(本当は「連合国」)」が成り立っているため、先の大戦後も世界の何処かに戦火が絶えず燃えている。つまり「国連=戦勝国クラブの利益調整機関」の仕掛けだということに、世界は気付き始めている。
 現代の国際紛争の解決手段に戦争ありきの「常識」はいつまでも続かない。やがてアフリカやアジア諸国が独立したように、「戦勝国クラブ」以外の国々が国連が希求する世界平和がなぜいつまでたっても実現できないのか、という根源的な疑問を抱くようになるだろう。

 その疑問の解はレーザー砲が人工衛星に積載されて地球周回を始めると、具体的な「戦争=無益な争い」という真理が世界人類の共通認識になるだろう。なぜならレーザー砲が幾つも地球を周回するようになると、ICBMも核兵器もすべて無用の長物になるからだ。しかもレーザー砲は「大量破壊兵器」ではない。ピンポイントで破壊、もしくは無力化する兵器だ。
 レーザー砲の出現により戦争で国際紛争を解決する時代は終焉する。軍産共同体は過去の遺物と化す。彼らが国際世論を操り、時には宗教家たちをも操って「宗教戦争」を煽っていた時代は過去のものとなる。つまり第三次世界大戦が起きる、と未来から来たタイムトラベラーに言わしめるのは現代の常識のなせる技に過ぎない。

 当然、国連の欺瞞性は暴露される。「戦勝国五ヶ国」が常任理事国「拒否権」という特権を行使する、非民主的な組織が世界で唯一の国際機関であるはずがない、という世界世論が湧き上がり、現在の国連から脱皮して、人類は新しいすべての民族が平等な国際機関が設立するだろう。
 当然、基軸通貨はドルではなく、国際通貨が新設されるだろう。しかし世界一家というものではなく、「みんな違って みんないい」という民族自決の国家群が世界を埋め尽くすだろう。他国を侵略するのは「恥ずべきこと」という価値観が世界人類で共有され、それぞれの国の文化や慣習を尊重するようになるだろう。だから第三次世界大戦が起きて、核戦争があった、というタイムトラベラーの口を借りたファンタジーを私は信じない。人類は確実に進歩し、現代の常識は必ず弊衣の如く捨て去られ、新しい常識が世界を支配する。

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