大新聞社の深みのない記事を叱る。

終盤に入った臨時国会は外国人労働者の受け入れ拡大に向け在留資格を創設する出入国管理法改正案をめぐり与野党の対立が激化している。与党は12月10日までの今国会会期内の成立を確実にするため今月27日の衆院通過を目指すが、野党側は徹底抗戦の構え。政府・与党は平成31年度予算案編成への影響などを見極めながら、会期延長の調整に入った。
 「44年ぶりの人手不足だ。このままでは国民生活や国の成長の制約要因になる。ぜひ今国会で成立をさせてほしい」。菅義偉官房長官は25日の東京都内での講演で、入管法改正案の早期成立に理解を求めた>(以上「産経新聞」より引用)

 巣内尚子氏のルポに並列するかのように、日本の大新聞「産経新聞」の記事を並べた。一読して明らかではないか。いかに薄っぺらな記事かということが。
 改正されようとしている「入管法」の下で一体何が起きているのか、多くの国民は知らされていない。ただ暮らしている地域周辺に決して裕福とはいえない勤労外国人が増えている、という「感じ」しか持っていないだろう。

 しかし実態は巣内氏のルポがその一端を示している。現在は「派遣業者」の食い物にされているが、彼らが権利意識に目覚め、日本政府の政策により「派遣」されたことを意識しだすと第二の「徴用工」として国際問題化するのは必至だ。
 そうした未来に大きな禍根を残す「外国人労働者」「移民」を安倍自公政権は強行している。そうした「移民」の実態を何も浮き彫りにしない新聞記事とは一体何だろうか。

 字面だけを伝えれば良い、というのなら「入管法改正」という字面から国民に何が解るのだろうか。外国人労働移民を入れるのは賃金の切り下げ目的なのは明白だが、安倍氏が「外国人賃金は日本人労働者と同等以上にします」と言えば追及をパタリと止める野党議員も情けない。
 巣内尚子氏の「逃げる」を一読したこともないのだろう。外国人労働者の先駆というべき技能実習生の実態すら知らないで、何を審議しようというのだろうか。国会議員の与野党を問わない劣化ぶりには呆れ果てる。  

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