脊椎損傷患者へIPS細胞での一日も早い治療実現を。

<5年前にスノーモービルの事故で脊髄を損傷し、下半身不随になった米国人男性(29)が、埋め込み型の医療電子機器の助けを借りて再び歩けるようになった。男性は事故によって脳からの信号を下半身に伝える神経が完全に遮断されていたが、この機器は電気パルスによってその神経を刺激する仕組み。下半身まひの患者が埋め込み型機器によって歩行したのは初めてとされる。米ミネソタ州の医療機関が24日、米医学誌ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)で発表した>(以上「時事通信」より引用)


 日本には脊椎損傷患者が約10万人いて、毎年5千人が脊椎を損傷しているといわれる。その原因は
  1. 交通事故 43.7%
  2. 高所からの落下 28.9%
  3. 転倒 12.9%
  4. 打撲・下敷き 5.5%
  5. スポーツ 5.4%
  6. その他 3.6%  (「日本脊髄障害医学会」より引用)
 となっている。脊椎損傷患者は脊椎を損傷したことから歩行が出来なくなるばかりでなく、そのことに起因して以下に挙げる様々な疾病を併発している。
 (1)呼吸器合併症(頚椎部脊髄損傷の場合)

 (2)循環器合併症(徐脈)や(起立性低血圧)(エコノミー・クラス症候群)など
 (3) 消化器合併症(ストレス性胃潰瘍・十二指腸潰瘍)や腸閉塞(麻痺性イレウス)など。
 (4) 泌尿器合併症

 (5) 褥瘡(床ずれ)      (「日本脊髄障害医学会」より引用)

 脊椎損傷により下肢への神経が遮蔽され、日常生活が困難をきたすだけでなく、様々な症状に見舞われる。脊椎損傷患者を救う道はIPS細胞医療を利用した神経の再生による下肢への神経回路を取り戻すことだが、中山教授たちの研究に期待すること大だがまだ道半ばだ。
 だが「5年前にスノーモービルの事故で脊髄を損傷し、下半身不随になった米国人男性(29)が、埋め込み型の医療電子機器の助けを借りて再び歩けるようになった」というニュースは多くの脊椎損傷患者にとって朗報だ。しかし電子機器による歩行はあくまでも補助手段で、神経が回復したわけではないためストレスの大幅削減には役立つものの、下肢への神経遮断による様々な合併症が根絶できるわけではない。一日も早いIPS治療が軌道に乗ることを祈るばかりだ。

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