歴史ファンタジーは何も生まない、ただただ「集団睡眠」の惰眠を貪るだけだ。

20日まで北朝鮮を訪問していた韓国の文在寅大統領が、金正恩委員長と朝鮮半島の最高峰・白頭山に一緒に登ったことについて、北朝鮮のメディアは21日朝、「民族史に特筆すべき歴史的な出来事だ」と報じ南北融和を強くアピールした。
21日付の朝鮮労働党の機関紙労働新聞は、白頭山に登った金委員長と文大統領がつないだ手を上に掲げる写真を1面に大きく掲載し、「両首脳が民族の象徴である白頭山に一緒に登ったことは民族史に特筆すべき歴史的な出来事だ」と報じた。
さらに今回の南北首脳会談についても「南北関係を新しい平和へとさらに発展させ、統一に向けての画期的な転換点となった」と記し、あらためて成果を強調した>(以上「日テレNEWS24」より引用)


 白頭山は金独裁政権の神話ファンタジーの「聖地」だ。金日成がその地で誕生しその子の金正日もその地で生まれたとされている。
 しかし、そんなことは全て嘘だと常識ある朝鮮人は知っている。そもそも金日成と称する人物が何人もいたということは公然の秘密だ。金日成氏はロシアが傀儡政権として擁立した人物だ。

 神格化しなければ北朝鮮の独裁者に就任する正当性がないため、朝鮮人お得意の歴史ファンタジーを北朝鮮も韓国に負けじと創造したに過ぎない。その北朝鮮の建国ファンタジーの「聖地」白頭山を韓国の文大統領が訪れたのは経卒の誹りを免れない。
 なぜなら具体的な南北統一交渉も非核化交渉も、そもそも「終戦交渉」も一ミリも前進していない内から、北朝鮮の建国ファンタジーを認めるかのような行為は百害あって一利もない。

 それとも韓国は米軍を撤退させて、核武装した北朝鮮に「併呑」して頂くつもりなのだろうか。金独裁政権が朝鮮半島全域を統治する、という統一工程を文大統領は秘かに内諾したのだろうか。
 光復節とは韓国の祝日で8月15日だそうだ。朝鮮の大日本帝国(日本)からの独立を祝う大韓民国の祝日ということのようだ。しかし歴史を正確に記すなら1945年8月15日は日本の敗戦の日であり、朝鮮半島も当時は日本の一部だったので、その日は韓国でも「終戦の日」と呼ぶのが正しい。

 その後、アメリカの軍政下にあった南朝鮮が「独立」を達成したのは、終戦から3年後の昭和23年(1948年)8月13日だ。そうした国際的な史実に基づく正しい歴史的な日をなぜ韓国の「独立記念日」としないのだろうか。
 もちろん北朝鮮も稀代の英雄・金日成氏が獅子奮迅の働きで建国したのではない。朝鮮半島が米国を中心とする連合国支配になるのを恐れた旧・ソ連が1948年9月9日にソ連が占領支配していた地域を金日成氏を主席とする朝鮮民主主義人民共和国として独立・建国された。そうした南北両国の成立過程を朝鮮人は冷静に顧みて、朝鮮人の統一国家を朝鮮半島に一から「建国」する心構えで会談すべきだ。

 南北両国が独善的な歴史ファンタジーに陶酔しているうちは、マトモな朝鮮半島統一会談は何も出来ないだろう。朝鮮人も日本国民の一人として欧米列強が支配していたアジア植民地の解放戦争に死力を尽くして敗れ、連合国の東西陣営の「ご都合」により米・ロにより分断された国家の名誉ある朝鮮人の歴史を冷静に検証し、日本国民として迎えた敗戦の日に立ち返り、そこを起点として72年間もの分断国家として過ごさなければならなかった朝鮮人の悲劇を乗り越える行動こそが統一国家への歩みを確実に前進させるための南北統一の行程でなければならない。

 歴史ファンタジーからは何も生まれない。欧米列強による植民地支配されていたアジアの国々を独立させるための「植民地解放戦争」を朝鮮人も日本国民として戦った歴史を「不名誉」なものとして恥じてはならない。
 先の大戦があったからこそ、世界から「植民地」が消滅し、アジアやアフリカが陸続と独立したのだ。そして遂に朝鮮半島が同一民族による「国家」として統一する機運が高まっているのは慶賀の至りだ。しかし、だからこそ、北も南も歴史ファンタジーという「集団睡眠」から目覚めて、自分たちの歴史を直視して、自分たちの手足で統一の歴史を刻むべく歩みを始めるべきだ。

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