中間選挙に向けてパフォーマンスに忙しいトランプ氏の相手をするな。

茂木敏充経済財政・再生相は24日夕(日本時間25日早朝)、日米の閣僚級の貿易協議FFRが当初予定の24日夕から25日朝に延期になったと発表した。米通商代表部(USTR)側から延期の要請があった。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉などを担当するライトハイザー代表が多忙のため、スケジュールが調整できなかったという。
 茂木氏が記者団の取材に応じ、明らかにした。25日の協議は午前8時半開始の予定。2日間にわたることは想定していないとしたうえで、茂木氏は「(ライトハイザー氏と)一致点を見いだせると思っている」と強調した。
 延期は協議の中身に関わることが原因ではないといい、茂木氏は「26日の首脳会談で良い成果を出せるようしっかりと(閣僚級で)調整したい」と述べた>(以上「日経新聞」より引用)

 日本の閣僚が遠路はるばる訪米して会議をドタキャンされるとは。いかに日本が米国から軽く見られているか、日本国民は知るべきだ。
 日米貿易協議よりも、トランプ氏が安倍氏に持ち掛ける日米貿易戦争の方が優先するのだろう。まずはトランプ氏が米国の対にい貿易赤字でジャブをかませて、それから貿易協議する方が有利な会議進行が出来ると判断したのだろう。

 「トランプ米大統領は7日、日本との貿易協議について「(新しい)合意に達しなければ日本は大変な問題になると認識している」と述べた。米国が今後の協議で自由貿易協定(FTA)の締結や農業分野の市場開放などを強硬に求める可能性が高まってきた」(以上「日経新聞」より引用)とあるように、会談前からトランプ氏はジャブを飛ばしている。
 だから「待たせれば良い」と茂木敏充経済財政・再生相を待たせたのだ。なぜ茂木氏は「無礼千万」と怒りの会見をしないのだろうか。

 さらにトランプ氏は「オバマ前政権下で日本は米国との貿易交渉に応じなかったと主張し、その理由は「日本は何も報復がないと思っていたからだ」と断じた。今後の日米交渉で進展がなければ、何らかの報復措置をとる可能性を示唆した」(以上「日経新聞」より引用)というのなら、日本もそれ相応の措置を取る用意があると表明すべきだ。
 米国への思いやり予算や日米同盟の見直しなどを行う必要がある、と意思表明すべきだ。米国が日本を失う損失は貿易赤字程度のものではない。日本がいかなるプレゼンスを米国に与え続けているか、愚かな米国大統領トランプ氏は御存知ないのだろう。中国と同じだと考えない方が良い。

 トランプ氏には鼎の軽重が分からないようだ。中間選挙に勝つためには同盟関係にある欧州各国に噛みつき、親密な隣人のカナダとメキシコにも拳を振り上げて見せ、そして日本にも噛みつこうとしている。それがいかなる結果をもたらすか、トランプ氏には想像できないようだ。実に愚かというしかない。

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