なぜ政治家はこれほど劣化したのか。

西日本豪雨で被災した岡山県笠岡市の小林嘉文市長(57)が、市内の避難所を視察した際、簡易ベッドに横になってピースサインを出す写真を職員に撮らせ、自身のフェイスブック(FB)に掲載していたことが、わかった。
  市は浸水被害などで死者は3人にのぼった。市によると、小林市長は9日夜、避難所になっている公民館を視察。自ら簡易ベッドを組み立ててあおむけになり、職員に写真を撮らせた。10日、写真をFBに掲載し、「床が硬く、なかなか寝付けないとの意見が多かったので、簡易ベッドを設営しました。寝心地は良かった!」とのコメントをつけた。
 市議会は12日、「被災した市のトップとして不適切」として謝罪を求めることを決めた。小林市長は取材に対し「市が用意した簡易ベッドの利用を促そうとの思いだったが、誤解を与えるようなことになり申し訳ない」と話した。写真の削除は考えていないという>(以上「読売新聞」より引用)


 避難場所に設置した簡易ベッドに横になり、寝心地を確認して「ピースサイン」の写真を職員に撮らせたとして岡山県笠岡市笠岡市の市長が物議をかもしているという。どうしてこの程度の人物が市長に当選するのだろうか。
 その場が簡易ベットの販促会場で、彼が市長でなく簡易ベット製造・販売会社のキャンペンガールなら話は分かる。しかしいやしくも被災した地域の市長で、被災市民の寝床を確保した施設を視察していた公民館だ。死者が3名も出ている災害を深刻に受け止めていたなら、そうした不謹慎な所業に及んではならない、という常識が働いて然るべきだ。

 市議会から「被災した市のトップとして不適切」として謝罪を求める、という声が上がったのは極めて常識的だ。しかし市長は「誤解を与えるようなことになり申し訳ない」と話したが、フェイスブックにアップした写真の削除は考えていないという。
 57才にもなって被災者の身の上に思いをはせる、という普通の感覚が身に備わっていないのはなぜだろうか。簡易ベッドに横たわるのは家屋が被災して自分の家屋に住めない人たちだ。彼らがいかに打ちひしがれて不安な思いでいるかを考えれば、そのベッドら横たわって「ピースサイン」をして職員に撮らせ、その写真をFBにアップするなどといったことは思いもよらないはずだ。

 同様のことは東京の赤坂自民亭でもあった。ただし、そこにいたのは安倍首相や小野寺防衛相や西村官房副長官や岸田元外相など、西日本豪雨大災害に関係する人たちばかりだ。
 彼らはその日の午後二時に気象庁が異例の豪雨警戒会見をしていた。本来なら「自民亭」か休店して、政権与党の国会議員として各々の立場で国民の生命と財産の確保に万全を期すように万全を期していなければならない。

 とどうして政治家がこれほど劣化したのだろうか。人としてあるべき自覚と責任感が欠落した、自身の「楽しみ」を最優先する餓鬼のような人物が当選するのだろうか。
 そそれほど有権者の感性も劣化している、という証拠なのか。見た目の若さやイケメンやベッピンが当選に大きく影響している、というのなら、今流行りのAKBナンチャラ総選挙と何ら変わらない。

 いやお粗末な政治家と一緒にしてはAKBの若者たちに失礼だろう、少なくともAKBの若者たちは厳しいレッスンや踊りなどのパフォーマンスを積み上げたうえでのタレントとしてファンの総選挙で選ばれる。
 政治家が世襲で受け継いだ地盤での襲名選挙だったり、何ら社会実績のない地域で美男・美女だという「タレント性」だけで選挙に臨んだりと、実に安易な即席候補が政治家らになっている。そうした政治家の成れの果てが安倍晋三氏だ。しかし彼を当選させているのも国民・有権者だ。政治がテレビ化して有権者もミーハーばかりになり果てたようだ。

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