災害初動対応でも、安倍氏がいつもの「嘘」を炸裂させたぞ。

安倍晋三首相は11日、西日本豪雨への政府の初動対応について、「一丸となって発災以来、全力で取り組んできた」と述べ、問題はなかったとの認識を示した。視察先の岡山市内で記者団に「初動の遅れが指摘されているが」と問われたのに対し、答えた。
 政府の初動をめぐっては、気象庁が大雨警戒を呼び掛けていた5日夜に首相が自民党議員との懇親会「赤坂自民亭」に出席したことや、災害対策基本法に基づく非常災害対策本部の設置が8日にずれ込んだことなどが野党の批判を受けている。
 首相は「さまざまな課題があるが、まさに現場主義を徹底し、被災者生活支援チームを直ちに置いた」と強調。「現場の声を吸い上げ、国が自治体と一体となって対応していく考えだ」とも語った>(以上「時事通信」より引用)


 政府が一丸となって災害被災者の支援に取り組むのは当たり前だが、災害が発生しつつあった当時に政府は刻々と深刻化する広範囲な豪雨災害の現地情報を確実に把握していたのか。まさしく西日本が未曽有の豪雨に見舞われていた時、安倍氏たち政府要人や自民党国会議員は自民亭で宴会をしていたのではないか。
 複数県にわたる豪雨災害に確実に対応するには政府の初動対応が欠かせない。そうした広範囲の状況把握は気象衛星や様々な地表観測衛星の情報を解析すればある程度は予測がつくものだ。

 豪雨災害のうちの土砂災害は2014年の広島安佐南地区災害で起きるメカニズムは解っている。当時の候水量を超える降雨があれば土砂崩れが起きることは充分に予測できていたはずだ。
 広島県とも連絡を取り、早め早めに緊急避難指示を出していれば広島県が最も多くの犠牲者を出すことはなかっただろう。そして安倍氏は被災地を見て回っただけではだめで、国土強靭化の看板を下ろした自らの不明を恥じて、いかなる防災投資が各地に必要かを見極めることが大事だ。

 それにしても「ボクちゃんは最初からチャンとやっているよ」と大嘘を平気で吐ける感覚は「モリ カケ」疑惑の場合と同じ彼の特性だ。関与していても「関与していない」と三百代言を費やしていれば時が経過して大学は建ち、巨額補助金が友人の許に注ぎ込まれる。安倍政権を脅かすものは何もない、との自信が彼の虚勢を補強する。
 天をも恐れぬ所業、とはまさしくこのことだ。そしてマスメディアも安倍自公政権にとって不利な情報は国民に報じない、という暗黙の合意でもあるかのようだ。ネットでは周知の事実の「自民亭」の酒盛りの写真を掲載した全国紙が皆無だったことからも明らかだ。

 安倍長期政権を支えているのは間違いなくマスメディアだ。「国土強靭化」という安倍自公政権の「古看板」を取り上げて批判している全国紙も皆無だ。渋谷などの地下に宮殿のような「遊水地」を建設している巨額予算の万分の一でもかけていれば真備町の支流堤防決壊は防げていたはずだ。
 砂防堰堤が不足している地域は何も広島市だけではないだろう。全国の土砂災害警戒地域に十分な容量を持った砂防堰堤を設置すべきだ。豪雨の都度繰り返される土砂災害で何も学習しない政府や都道府県なら防災担当部署は必要ないだろう。災害救助だけあれば良いことになりはしないか。

 防災を実施しない防災部署は無意味だ。OBの講演料やハザードマップ作りの会議費や印刷費などを掛けて、実際に災害が発生して犠牲者が大量に出ていれば世話はない。
 安倍氏は常々「国民の生命と財産を守る」とキメ顔で発言しているが、北朝鮮の核ミサイル攻撃での死者はゼロだが、実際に国民の生命と財産を奪っているのは「自然災害」だ。実験ですら迎撃率30%のポンコツ・イージスアショアを建設するよりも、一つの砂防堰堤を造る方が先ではないか、一つの二級三級河川の浚渫や改良工事の方が先ではないか。いい加減、安倍氏は身内に「いい顔」をするチマチマとした政治を止めるべきだ。それが性癖でやめられない、というのなら即時退陣して頂くしかない。

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