財務局が施錠して国会議員の「検証」を拒否するとは、なんたることだろうか。

<立憲民主党の逢坂誠二衆院議員、希望の党の津村啓介衆院議員らが20日午後3時すぎ、公文書の管理や電子決裁の仕組みなどの説明を求め、財務省を訪れた。

 学校法人「森友学園」(大阪市)に関する決裁文書改ざん問題に揺れる理財局は国会開会中を理由に、野党議員が訪れた局長室と総務課の部屋を施錠し、対応を拒んだ。

 議員らは前もって視察を申し入れ、対応できないと断られたが、財務省を訪問し、面会を何度も呼び掛けた。衆院予算委員会で野党理事を務め、文書改ざん問題追及の急先鋒(せんぽう)の逢坂氏は「文書を隠蔽(いんぺい)、国民をシャットアウトする対応は許されない」と怒りをあらわにした。

 太田充理財局長は15日の参院財政金融委員会で、改ざん前の文書1件が本省の電子決裁システムに記録されていたと明らかにした。この電子決裁を確認しようと財務省に押し掛けた形だ。

 太田局長は衆院財務金融委員会が開かれていたこともあり、国会対応で不在だった。ただ、財務省内には「鍵を掛けて閉じこもるとは何を考えているのか」(中堅幹部)と理財局の対応のまずさを嘆く声も出ており、公文書改ざんへの不信感は高まるばかりだ>(以上「時事通信」より引用)

 理財局へ野党国会議員が事前に訪問を通知した上で訪問すると、施錠して部屋に入れなかったという。まさかゲームの一種でもあるまいに公務員が籠城するとは前代未聞だ。
 官僚たちは何を考えているのだろうか。もちろん誰も彼も理財局の部屋に自由に出入りしては仕事にならないだろうから一般国民の出入りに一定の制限を設けるのは理解できる。

 しかし国会議員が前理財局長の「電子データ上のメモ等は一年未満で自動的に破棄される」という発言や、太田現局長の「電子データ上に原本があった」という「電子データ」とはいかなるモノか見たというのは国民の代表者たる国会議員が確認しておくべきなのは当然ではないか。
 そして「電子データ」を保存しているPCも保存してあるデータもすべて国民に所有権のある国家財産だ。その運用や保管に国会議員が前理財局長の国会招致の前に確認しておくのは当たり前ではないだろうか。

 それとも確認されたら困ることでもあるのだろうか。例えばメモ類は一年未満で自動的に破棄される、というのならメモ類にはいかなるファイル拡張子を付し、いかなるプログラムで一年未満で自動的に破棄されるようにしてあるのか、確認するのは当然のことだ。
 そうしたプログラム処理がPCになく、メモ類が他の公文書とは別のファイル拡張子で保存されていることを確認されない限り「メモ類は一年未満で自動的に破棄される」という前局長の国会答弁は虚偽に当たる。

 そして現局長の公文書が電子データに保存されていたという保存状態がいかなる状態なのか。近畿財務局からの電子メールに添付ファイルとして公文書がPDF等で送信されていたのか、それとも近畿財務局で作成した公文書が紙データとして郵送等で送付された後にスキャンされてPCデータとして保存されていたのか。
 全国に支店や工場を展開する一般企業で本支店間で紙データをやり取りする企業はまずない。すべては電子データとして専用回線でやり取りするのが普通だ。普通の会社でも営業等の社外へ赴く社員はタブレットやモバイルPC等で入手した情報や営業活動結果を直ちにネット回線で本社PCへ送達するのは日常業務の一環になっている。

 あまり「電子データ」などといって単純な事務作業しかしていない公務員の単純・明快な作業データのやり取りを、ことさら複雑を装ってはならない。メモ類を自動廃棄するソフトは組めるが、そうするとメモ類としてPCに書き込むときに「テキスト」などのファイル・ソフトを使用することによりファイル拡張子を分ける必要がある。
 そうしたことを官僚たちは実施しているのか、そして官僚たちの使用するPCに特定のファイル拡張子のファイルは一年未満で自動破棄のプログラムが組み込まれているか、を国会議員は佐川氏の国会招致までに確認しておく必要がある。

 こう言っては失礼だが、たかがOFFICE SOFTですべて処理できる仕事内容でしかない官僚の使用するPCに、複雑怪奇なソフトが組み込まれているとは思えない。少しでもSEの素養のある人が検証すれば簡単に解ることだ。
 官僚たちの自爆とも思える立て籠りに、彼らの思慮の浅さを見て、却って「日本は大丈夫か」と心配になる。この国を動かしている事務方がその程度では覚束ない。官公庁の総点検が必要かも知れない。


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